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一国の元首に対して、はなはだ失礼なタイトルをつけた。先ず、許しを頂かなければならぬが、文政権の経済政策はそれほど間違えたものである。文氏の学生時代は、左翼の経済学教授でも、これだけ酷い経済政策を教えなかったと思う。聴講する学生の「文在寅」が、真面目に聞いていなかったのであろう。その結果、大統領にまで上り詰め、韓国国民を悲嘆の底へ追い落とし平然としている。政治家を志す学生は最低限、正統派経済学の知識を身につけるのが常識だ。

 

『中央日報』(11月7日付)は、「良質の雇用、政府ではなく市場を通じて作ろう」と題する社説を掲載した。

 

(1)「第19代大統領選挙当時の文在寅(ムン・ジェイン)候補の公約1号は「雇用」だった。文候補は高齢化と第4次産業革命という挑戦に対抗して雇用を守るとして公共部門雇用創出労働時間短縮2020年まで最低賃金1万ウォン引き上げ――を約束した。大統領就任あいさつでも「雇用を何より先に取りまとめる」と話した。3日後には仁川(インチョン)空港公社を訪れ「非正規職雇用ゼロ」を宣言した。青瓦台(チョンワデ、大統領府)には第4次産業革命委員会と雇用首席秘書官も新設した。強大な力と資金を持つ政府が乗り出して雇用を作り守るという抱負だった」

 

文氏は、大統領就任に当り「雇用を守る」と公約第一号に上げた。第二号は、「国民世論の分断を防ぐ」政治であった。いずれも、単なる口約束で終わり、実態は一段と悪化している。30~40代の雇用が奪われアルバイトが増えている経済だ。国民世論の分裂は激しさを増している。党派性の「大臣人事」を強行しているからだ。法相「チョ・グク」は与党支持者を結束させる目的で、あえて不正行為を知りながら任命する破天荒な振る舞いをした。文大統領にもはや、「進歩派」というイメージがなくなっているのだ。

 

(2)「2年半が過ぎた現在の成績は、がっかりするばかりだ。数字だけ見ればそれなりに持ちこたえているように見える。最近発表された9月の雇用は34万8000人増加し、雇用率も61.7%。月間基準では、23年来の高水準を記録した。政府はこれを根拠に雇用事情は大丈夫だと強弁する。内実を見れば、きまりが悪いばかりだ。週36時間に満たない短期雇用が73万件以上増え、60歳以上の高齢者雇用も38万件増加した。雇用の高齢化、短期化が急速に進行している。これに対し経済の腰である30~40代の雇用率は24カ月連続で減っている。良質の雇用を提供する製造業も18カ月連続で雇用が減少した。2年間で週36時間以上働くフルタイム雇用は実に118万件が消えた。公共機関の非正規職の正規職化が進められた時からだ」

 

アルバイトという短期雇用の増加でも、統計上は「就業者」にカウントされる。文政権は、この統計を悪用して誇大宣伝している。現実は、雇用の高齢化、短期化が急速に進行しているのだ。これに対し経済の核である30~40代の雇用率は、24カ月連続で減っている。原因は、生産性上昇を上回る「最低賃金の大幅引上げ」にある。この結果、正規雇用が失われている。代わって、財政資金によって不正規雇用のアルバイトが増える異常さだ。

 

労組に義理立てした大幅な最低賃金の増加が、雇用構造を破壊している。経済に悪影響を与えていることが立証されても、最賃政策の修正を忌避している。ひたすら政権を支持する労組への「利益還元」である。韓国政治の後進性を絵で見るような光景である。

(3)「政府は高齢化や米中貿易紛争と英国のEU離脱など外部要因を理由に挙げる。だがその影響だけでこうした現象を説明することはできない。2016年から現在まで40代の人口が6万5000人減少したが失業者は11万3000人増えたのが一例だ。仕事に熱中すべき40代すら雇用不足で困難に見舞われている。韓国経済全体が活力を失って雇用を作る力が消えているという疑いを感じさせる。2017~2018年の2年間だけで54兆ウォンの政府予算を注ぎ込んだ結果にしては恥ずかしいばかりだ」

 

韓国経済は、文政権の登場で確実に衰退速度を速める。文政権が任期で退陣する2022年5月には、失業率がさらに高まり4%台に乗るだろう。経済成長率は、日本とそれほどの差がなくなる。間もなく、人口減社会に入る。これまでの想定より10年も早い段階で人口減社会へ移行する。今年の年末当りがその時期となってきた。

 

韓国は、2000年に「高齢化社会」(65歳以上が7%)へ。17年後の昨年、「高齢社会」(65歳以上が14%)に突入したそして、8年後に超高齢社会(65歳以上が21%)に突入して活力を一段と失う。日本は、人口高齢化対策を進めてきたが、韓国は無年金者が54%もいるのだ。完全に無策である。「反日」に関心は向くが、高齢者対策では無防備である。