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韓国の文政権は、就任以来の景気停滞の理由を全て他に転嫁して、自らの責任としない希有の存在である。これほど無責任な政権は珍しい。あるいは、これが韓国社会の縮図と見るべきだろう。

 

GSOMIA(日韓軍事情報包括的保護協定)の破棄にも典型的に表れている。GSOMIA破棄は、「日本のせい」になっている。日本が、韓国を「ホワイト国除外」にしたからそれへの抗議だとしている。日本は、韓国が戦略物資の管理を完全に行なわないから、「ホワイト国除外」にして、輸出管理手続きを厳重に行なっていると説明する。韓国は、これに対して報復措置を取り日本を「ホワイト国除外」にした。普通ならば、これで「おあいこ」なのだ。これで、済まないところが韓国だ。いまも韓国は、世界中で日本批判をして歩く。この姿を見ると、「まともな国家のやることか」呆れるのだ。

 

『朝鮮日報』(11月6日付)は、「経済停滞の原因は『天気のせい』『海外のせい』『韓国党のせい』」と題する記事を掲載した。

 

(1)「韓国与党・共に民主党の院内副代表は5日、「今年の経済成長率が2%を達成できなければ、その責任は(野党の)自由韓国党が負うべきだ」と発言した。韓国党が追加補正予算案の可決を2カ月半遅らせ、予算額を8567億ウォン削減したせいで、成長率が0.1ポイント低下したとの主張だ。民主党の政策委員会議長も同様の発言を行った。しかし、10月末時点で追加補正予算案の実際の執行率は政府の計画を10ポイント下回る60%にとどまっている。追加補正予算をまともに使いもしないで、追加補正予算案の成立が遅れ、成長率が低下したと主張しているのだ。これは牽強付会だ。経済副首相ですら追加補正予算案67000億ウォンを執行すれば、成長率を0.1ポイント引き上げる効果があると述べていた」

 

韓国では、歴代政権が補正予算を組まないことを誇りにしてきた。一政権が、1~2回程度の補正予算に止めてきたのだ。ところが、文政権はすでに4回の補正予算を組むと異常な事態に追い込まれている。それだけ、経済政策が初期の効果を上げず、財政支出に依存する事態を引き起こしたからだ。最低賃金の大幅引上げが、韓国の雇用構造を破壊し、財政でアルバイトを雇うという前代未聞の政権である。

 

下線を引いた部分は、文政権の政策失敗を棚に上げて、野党・自由韓国党が補正予算の審議を遅らせていると批判の矛先を向けている。第1回目の補正予算の執行率が60%である。それにも関わらず、2回目の補正予算が議会で成立しないと喚いているのだ。先ずは、最初の補正予算の100%執行が先決である。

 

(2)「韓国政府は雇用指標と経済指標が悪いたびに「天候のせい」「人口構造のせい」「前政権のせい」と主張してきた。経済危機を懸念する専門家に向かって、青瓦台の経済首席秘書官は「別の意図を持つ勢力の陰謀だ」と非難した。そして、景気が急激に悪化すると、「世界経済のせい」と言いだした。非正社員が大幅に増えると、国際労働機関(ILO)が基準を変更したせいだと主張した。今度は成長率が1%台に低下しかねない危機に直面すると、「韓国党のせい」だと言っている。所得主導成長というおかしな経済実験で国家経済を悪化させた政府・与党の責任は全くないという言いぶりだ。それだけに、次も何かのせいにするのだろう」

 

文政権は、子どもじみた政権である。失敗ごとは、全て他人の責任にする点で、子どもと同じ振る舞いである。大人であれば、潔く自己の責任にするが、それば抜け落ちている。GSOMIA問題もそうである。日本が、戦略物資の管理不十分を指摘しても、絶対の受入れず「日本陰謀論」に差し替えている。こういう文政権の支持率が、まだ40%台もある。これもまた、不思議である。「蓼食(たでく)う虫も好き好き」というのだろう。これが、韓国なのだ。