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韓国の文喜相(ムン・ヒサン)国会議長は、日韓歴史問題解決のため日韓の企業・個人による寄付金で基金をつくる案を検討している。この基金法案には、慰安婦と徴用工の賠償問題を含めるとしてきたが、慰安婦賠償の関連団体が反対を表明。この結果、慰安婦を対象から外し、徴用工賠償一本に絞って、法案の早期成立を期す方向へ切り替えた。

 

慰安婦問題の関連団体は、日本政府の謝罪を求めることが前提とする意向を表明した。文議長は、日本政府が応じる見通しもなく、基金法案成立で障害になると判断した。韓国にとっては、徴用工賠償問題解決が急務であるからだ。半導体3素材の輸出手続き規制撤廃が、韓国経済の不透明性排除で必須という判断が働いているものと見られる。

 

『聯合ニュース』(12月1日付)は、「韓国国会議長、基金法案から『慰安婦被害者の除外』検討、強制徴用被害者に限定か」と題する記事を掲載した。

 

韓国の文喜相国会議長が強制徴用問題の解決策として準備している、いわゆる「1プラス1プラスアルファ」法案の慰謝料支払いの対象に、慰安婦被害者を含まない案を検討していることが1日までに分かった。

(1)「文議長は韓日両国の企業、国民が参与する「記憶・和解未来財団」(仮称)を設立し、強制徴用・慰安婦被害者に慰謝料を支払うことを骨子とする「対日抗争期強制動員被害調査および国外強制動員犠牲者などの支援に関する特別法」制定案の発議を準備している。当初、慰謝料支払いの対象に慰安婦被害者まで含める「包括立法」形態を構想したが、慰安婦被害者は含まず、強制徴用被害者に限定する方向に舵を切ったとされる慰謝料支払いの対象に慰安婦被害者を含めることについて、関連団体が「謝罪しない日本政府に免罪符を与えることになる」と強く反発しており、与野党の国会議員たちも否定的な見解を示したことを踏まえた措置とみられる」

 

日本にとっては、慰安婦問題は解決済みである。10億円を提供し元慰安婦とされる人たちに提供したが、文政権が国内手続きを不備に理由として廃案にした。この問題で日本が再度、関わることはない。もはや、韓国の課題である以上、国内問題として処理すべきである。

 

(2)「法案準備のため、11月27日に開かれた文議長と与野党議員10人との懇談会でも「慰安婦被害者は法案から除外すべき」との意見が出ており、文議長は「受け入れる」との立場を示したとされる。国会議長室関係者は「慰安婦被害者を含めることに固執していない。問題があれば、除外することも可能。意見をまとめ、法案を全般的に修正している」と説明した」

 

慰安婦賠償を含めると、日本が反対する可能性があった。この問題が、基金法案に含まれること自体、日本は理念的にも受け入れ難いはずだ。徴用工賠償問題解決という本来の趣旨から言って妥当である。

 

(3)「文議長は与野党議員、被害者、専門家などから意見を集め、その意向を最大限反映した最終案を12月第2週ごろに発議する方針だ。12月下旬に開催する可能性が浮上している韓日首脳会談前に法案が発議されれば、両国首脳が関係回復への足掛かりをつくることに役立つとの判断からだ」

 

文国会議長は、時間との勝負である。12月下旬に予定されている日韓首脳会談前までに成案のメドをつけなければ、首脳会談の意義が失われるからだ。徴用工賠償問題が解決に動く見通しが付けば、韓国はようやく日韓関係が振り出しに戻る。