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昨年7月から日韓関係は、超緊張状態へ突入した。日本が、半導体3素材の輸出手続き規制を強化したことで、狂ったような反日不買運動を行なってきた。だが、頭を冷やしてくると、韓国側の言い分に無理があることも分ってきたようだ。韓国側が日本へ寄ってきたので、12月末の日韓首脳会談で懸案事項が打開できるか。韓国は、4月の総選挙前に正常化をアッピールしたいのでなかろうか。反日では、経済が保たなくなっているのだ。

 

日本が、韓国へ戦略物資管理強化を要求したことは、国際的にも理屈にあった話である。半導体3素材は、核開発にも転用可能な物質として厳しい管理が要求されている。韓国は、その面でルーズである。当時は、韓国は規定通りに監視していると騒ぎ回っていたが、現実はそうでなかった。

 

韓国は、日本の経済産業省から半導体3素材の輸出手続き規制撤廃に、次のような3点を補強する必要があると指摘されている。

.両政策対話が開かれていないなど信頼関係が損なわれている。

.通常兵器に関する輸出管理の不備(注:キャッチオール規制)。

.輸出審査体制、人員の脆弱性が解消されなければいけない。

 

韓国はその後、日本の要求の線に沿い改善する方向を見せ始めた。

 

『中央日報』(12月3日付)は、「日本の規制に対応、戦略物資輸出管理の人員拡大へ」と題する記事を掲載した。

 

(1)「韓国政府が戦略物資の輸出入管理を専門的に担当する人員を拡大することにした。2日、政府によると、産業通商資源部は戦略物資の輸出入管理業務を支援する傘下機関である戦略物資管理院の人員拡大を推進している。戦略物資管理院の役職員は今年7~9月期を基準として56人となっている。政府は現在より約25%増となる70人にする方案を検討中だ。4日、韓日局長級政策対話準備会議を控え、日本が問題提起した事項を改善しようとする趣旨だ」

 

韓国が、戦略物資管理人員を56人から70人へ増やすという。25%増になる。ただ、3年程度の経験が必要と言うから、増員でもフル稼働になるわけでない。この増員で、冒頭の日本が提示して要求の3番目は、辛うじてクリアする。1番目の信頼関係の構築は、待ったなしで日本の要求を実行することだ。

 

残りの2番目の「キャッチオール規制」とは、次のようなものである。日本の安全保障貿易管理の枠組みの中で、大量破壊兵器及び通常兵器の開発等に使われる可能性のある貨物の輸出や技術提供行為を行う際、日本の経済産業大臣へ届け出て、許可を受ける制度である。韓国は、理由もなく自尊心が高いから、そこまでする必要がない、と思っているにちがいない。しかし、「ホワイト国」へ戻りたければ、日本へ連絡を密にすることだ。

 

(2)「日本は韓国をホワイトリスト(輸出手続き簡素化国)から除外しながら

両国政策対話が一定期間開かれておらず信頼関係が損なわれた点

在来式武器への転用が可能な物資の輸出を制限する「キャッチオール」規制が不備な点

輸出審査・管理人員の不足、など3種類を理由に挙げている。
産業通商資源部の李浩鉉(イ・ホヒョン)貿易政策官は、最近の記者会見で「日本の輸出規制の原状回復を最終目標に最大限努力する」と話した

 

この記事は、間違っている。「日本は韓国をホワイトリスト(輸出手続き簡素化国)から除外しながら」と不満そうに書いているが、3要件に欠けていたから「ホワイト国」から除外されたのだ。この因果関係をしっかりと頭に入れて置くことである。

 

韓国産業通商資源部では、「日本の輸出規制の原状回復を最終目標に最大限努力する」と日本の要求を飲む覚悟である。こうして、「ホワイト国除外」を解除して欲しいというのだ。

 

ここまで話が進んでくれば、日本は「ホワイト国除外」の解除となるが、もう一つ山が控えている。徴用工賠償問題である。韓国文国会議長が、日韓の企業・個人による寄付金で賠償金問題を解決しようと努力している。日本政府も水面下で連絡しているようで、日韓政府で妥協が成立すれば、こちらも解決の目途がつくであろう。

 

「ホワイト国除外」解除と徴用工賠償問題が片付けば、日韓の間で突き刺さっていた「トゲ」が抜ける。来年の1~3月には、日韓紛争の原因が取り除かれれば、反日不買も撤回になる。こういう青写真が描けるかどうか。それは、12月末の日韓首脳会談の成果いかんである。