a0960_008407_m
   


韓国が、日本の要求する戦略物資管理体制の改善について、受入れる方向である。このことから、日本が半導体3素材の輸出手続き規制を撤廃するのではないかと期待しているという。ただ、「ホワイト国除外」問題を撤回するには時間がかかると見られる。

 

半導体3素材の輸出手続き規制の撤廃は今月、中国で開催される日韓首脳会談で、安倍首相が表明するのではないか。これは、韓国側の報道である。期待感を込めたもので、徴用工賠償の解決とも絡むものだ。

 

『中央日報』(12月4日付)は、「今月韓日首脳会談 『日本の輸出規制一部解除の可能性』」と題する記事を掲載した。

 

日本の首相官邸内部で「今後第5世代(5G)通信網分野などでの協力のためにも韓国との経済対立を拡大してはならない」という主張が力を増していると東京の日本消息筋が3日に伝えた。

(1)「この消息筋はこの日中央日報との通話で「両国産業当局間の局長級協議が順調に進む場合、早ければ12月末に中国で開かれる韓日首脳会談を契機に韓国に対する輸出規制強化措置のうち一部が解除される可能性がある」と話した。貿易取引業者の優遇措置を提供するホワイト国(グループA)に韓国を復帰させるには時間が相当かかりそうだが、フッ化水素など個別3品目に対する輸出規制強化措置は一部または全体が年内に撤回されるかもしれないとの観測が慎重に提起されていることを示している」

 

下線の部分は、早ければ12月末の日韓首脳会談で、半導体3素材の輸出手続き規制の撤廃が解除される可能性を取り上げている。この前提は、両国産業当局間の局長級協議が順調に進む場合である。日本側の要求を100%受入れることが必要である。

 

ただ、「ホワイト国除外」の解除は時間がかかると見られる、徴用工賠償問題も絡んでいるので、韓国文議長の推進する「寄付金構想」が法案化されるのか、見極める必要がある。


(2)「韓国との協力復元の必要性が強調される背景には、最近日本の首相官邸が力を注いでいる「経済安保」問題がある。米中間の貿易衝突などで世界の経済環境が不安定な状況で首相官邸は経済安保問題に対応するため来年春に国家安全保障局(NSS)傘下に「経済班」を新設する。通商摩擦対応、ハイテク分野での国際連帯、外国とのインフラ協力などを総括的に指揮する組織だ」

 

日本政府が、方向を変えてきた背景には、次世代通信網「5G」問題が絡んでいる。米国は、同盟国に対してファーウェイ製品の排除を呼びかけている。その穴埋めとして、サムスンの「5G」を推奨している関係上、日本が半導体3素材の輸出手続き強化をするとチグハグになる。米国からの要請があったのだろう。この問題は、前々から浮上していたことだ。

 

(3)「こうした動きは安倍首相の最側近で9月に就任したNSSの北村滋局長が主導している。日本消息筋は「北村局長をはじめとするNSSを中心に『ファーウェイなど中国の通信装備企業をめぐる米中対立が続く場合、日本としては5G分野でサムスンなど韓国企業との協力が避けられない』という認識が広がっている」とした」

 

サムスンの5Gは、北欧企業と並んで有力なメーカーである。米国はアジア地域ではサムスン製品を5Gで推奨する方針である。これを理由に、韓国へファーウェイの5G導入をしないように説得中だ。日本が、これに協力するものであろう。

 

(4)「大統領府消息筋は、「まだ日本政府から『年内に一部でも規制を解く』という明確なシグナルを受けたことはない」としながらも「12月の首脳会談で韓日関係改善に向け一定の成果を出さなければならないという共感は日本政府内にある」とした。この消息筋もやはり「ホワイト国への復帰は短時間では解決されにくい。首脳会談を契機に解除できるのは3品目に対する輸出規制措置かもしれない」と予想する。

 

韓国大統領府も、半導体3素材の輸出手続き規制は撤廃されるという期待感を強めている。ただ、「ホワイト国除外」には、時間がかかるという見方である。