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韓国は、11月22日のGSOMIA(日韓軍事情報包括的保護協定)の「終了一時延期」を発表した後、日本を口汚く批判した。その後の経緯は、日本側の発表通りに動いている。あの「大口」は何だったのか。「感情8割・理性2割」の韓国社会の特性をそのまま表したようなものだった。

 

日本が、韓国に「一ヶ月もあれば、半導体3素材の輸出手続き規制を撤廃する」と約束した。韓国は、こう言って大統領府高官2人が、メディアを前に日本を猛批判したのだ。その後の日韓の話合い過程を見ていると、日本側がなんらの約束もせず、韓国へ戦略物資管理の「3条件」を提示、現在はこの線に沿った日韓の打合せが行なわれているところだ。

 

『聯合ニュース』(12月6日付))は、「輸出管理政策対話の準備会合、『正常化の必要性で一致』」と題する記事を掲載した。 

 

(1)「オーストリア・ウィーンで輸出管理を巡る韓日局長級の政策対話に向けた準備会合を行って帰国した韓国産業通商資源部の李浩鉉(イ・ホヒョン)貿易政策官は6日、仁川国際空港で記者団に「輸出規制措置など両国を巡る懸案を正常に解決するための努力が必要との認識で一致した」として、「日本と真摯(しんし)な対話をした」と述べた」

 

韓国側が、このように穏やかな口調で日本との対話について説明したのは久しぶりである。これまでは必ず日本を批判していた。それが、一転している。話合いが順調に進んでいることの証明だろう。日本が、韓国の戦略物資管理が、いかに杜撰であるかを懇々と説明し、それを聞いて韓国は、うなずくほかなかったのだろう。

 

とすれば、これまでの居丈高になった振る舞いは何だったのか。韓国は、今ようやく「感情8割・理性2割」の理性を取り戻しているのだろう。こういう状態が、ずっと続いて貰いたいものだ。

 

(2)「戦略物資の輸出管理について協議する両国の政策対話は2016年6月を最後に開かれていないが、両国は今月16日に東京で政策対話を開催することで合意した。李氏は「課長級の準備会合に続き、局長級の準備会合も友好的な雰囲気の中で真摯な対話をした」として、「会合は当初予想していた4時間からさらに2時間延長された」と伝えた。また、「具体的な議論は政策対話を行う16日に始まる」とし、「韓国の輸出管理制度と運営が正常に行われていることを十分に説明する」と述べた」

 

下線を引いた部分が示唆するように、日韓は久しぶりに感情的にならず話し合えたのであろう。会合は、4時間の予定が2時間も延びるほど濃密な打合せが行なわれたと見られる。

 

(3)「日本が対韓輸出規制を撤回し、輸出管理の優遇対象国に復帰させる時期については、「準備会合を行ったばかりで本格的な議論を始める前のため、成果や結果を予断することは難しい」と慎重な姿勢を示した」

 

半導体3素材の輸出手続き規制撤廃と「ホワイト国除外」撤回は、まだ具体的に話合う段階ではない。半導体3素材の輸出手続き規制は、韓国の管理体制がしっかりしていることを日本が確認すれば、いつまでも続けられるものでない。こちらは、比較的早い段階での撤廃予想がされている。

 

米国が、同盟国に対して中国のファーウェイ「5G」排除を働きかけている。アジアでは、ファーウェイ製品でなく、サムスンの5Gが推奨対象になっている。この場合、日本の半導体3素材の輸出手続き規制がかかっていると、サムスンもアジア諸国も安心できないという問題が発生してきた。そこで、日本政府も米国との関係を配慮して、早期の「撤回が予想される。

 

「ホワイト国除外」は、日本の立場として「朝令暮改」は避けねばならない。そこは、「以心伝心」と言うことか。韓国が、徴用工賠償問題解決で特別立法の「寄付金による代位弁償」を、正式に法律化しないことには不可能であろう。韓国文国会議長は、こういう日韓の関係緩和を目指して奔走している。来週には、韓国国会へ上程されると言うが、さてどうなるか。