a0003_ki_0012_m
   

日韓当局の話合いムードを受けて、日本製自動車の輸入が戻り足に転じてきた。この裏には、「値引き」というサービスもあるが、日本車への韓国社会の目が和らいできたのであろう。12月3日からは、宮崎でゴルフをするツアーも再開された。9月中旬から運休していた韓国の格安航空会社(LCC)イースター航空の宮崎ソウル線が運航を再開したもの。プロゴルフツアーに沸いた宮崎県でプレーしようと、多くの韓国人ゴルフ客が訪れたという。

 

米朝関係の悪化が始まっている現在、韓国社会は安全保障問題をいやが上にも認識せざるを得なくなっている。手っ取り早く避難する先は、日本しかないのだ。その日本を、悪し様に貶(けな)すわけにはいかない状況変化がこれから起こるだろう。

 

『聯合ニュース』(12月13日付)は、「11月の日本車販売、前年比56%減も4カ月ぶり2千台超」と題する記事を掲載した。

 

韓国の11月の自動車生産と国内販売、輸出の台数がそろって前年同月を下回った。日本車の販売は大幅な落ち込みが続いているが、台数としてみると持ち直も感じられる。

 

(1)「産業通商資源部が13日に発表した暫定集計によると、11月の自動車生産台数は34万6377台で前年同月に比べ11.3%減少した。今年の月平均の生産台数を上回ったものの、昨年11月が好調だったことから反動減となった。国内販売は前年同月比1.3%減の16万586台。韓国車の販売が3.1%減少した一方で、輸入車がドイツ車を中心に8.9%増加した」

 

11月の生産台数は、年率換算では400万台を超えた。この生産台数ラインは、韓国自動車産業の浮沈の瀬戸際台数とされている。これを割り込めば、部品業界に連鎖倒産が起こる懸念が生じるためだ。

 

(2)「輸入車のうち日本車の販売台数は2357台で、56.4%の大幅マイナスだった。日本政府による輸出規制強化を受け韓国で日本製品の不買運動が広がり、日本車の販売減が続いている。減少率は7月が17.2%、8月が56.9%、9月が59.8%、10月が58.4%で、11月も50%台後半となった。ただ、台数は10月に1977台、11月は4カ月ぶりの2000台超えだったことから、回復に向かうのではないかとの見方も出ている」

 

7月以降、日本車はガソリンスタンドで「不買」ならない「不売」という嫌がらせを受けていた。この状況も収まってきたので、日本車販売に回復の傾向を見せ始めた。前月比では10月から回復している。ただ、前年同月比では50%台のマイナスである。

 

日本車の月間販売台数は、次の通りだ。

8月  1398台(前年同月比56.9%減)、

9月  1103台(同59.8%減)、

10月 1977台(同58.4%減)

11月 2357台(同56.4%減)

 

11月は、前月比では19.2%増加し、回復に向かう可能性を示した。1~11月の累計は3万2991台となり、前年同期比18.9%減である。上半期(1~6月)は同10.8%増加し、過去最多の販売実績を記録していた。

 

このような、日本車の販売推移から言えば、時間をかければ元の線に戻る基盤は揃っていることは疑いないであろう。

 

 11月の輸出は受託生産台数の減少などが響き、8.6%減の21万7498台にとどまった。それでも、スポーツタイプ多目的車(SUV)やエコカーなど比較的高額な自動車の輸出が好調だったおかげで、輸出額の減少率は1.4%と小幅だった。