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年が改まれば、政府・民間が合同で顔合わせを兼ねた「新年合同式典」を行なう例は珍しくない。韓国も、この式典を開いてきた。文大統領は、なぜか就任以来3年間、一度も出席しないのだ。「原理主義者」らしく自分の理屈はあるだろうが、他人には理解できないこと。この合同式典こそ、新年に当り政府と民間が一同に会する韓国恒例の行事である。

 

この合同式典挨拶で、野党代表が政府の経済政策批判をしたところ、企業代表出席者から「ブラボー」「その通り」の声が飛んだというのだ。厳粛な新年の式典での声に、政府関係者は一様に顔をこわばらせた。企業の不満が沸点に達していることを伺わせるのだ。

 

『朝鮮日報』(1月4日付)は、「新年会出席の韓国経済関係者ら、政府政策批判出るや『ブラボー』」と題する記事を掲載した。

 

経済界最大のイベントと言われるこの新年会には、企業、政官界、労働界、駐韓交使使節ら約1300人が出席した。ただし、文在寅(ムン・ジェイン)大統領は3年連続で出席しなかった。青瓦台は「大韓商工会議所で2日、政府の新年会を開催した。輸出の現場を新年のスケジュールで訪れたのは、経済に対する意志を強調したものだ」と発表した。経済界からは「経済を再生させようと言いながら扱いが冷たい」という愚痴が出ている。

 


(1)「1月3日、ソウルで行われた「2020年経済界新年会」では、厳しい経済状況に対する糾弾の声があふれた。野党・正しい未来党の孫鶴圭代表が、「昨年の輸出は前年より10.3%下がった。それでも政府は『経済はうまく行っている』というのだから、経済界関係者の皆さんはどれだけ心を痛めていることか」と言うと、拍手がわき上がった。「その通りです」「ブラボー」という声もあった。「我々経済界関係者は遠慮なく政府の悪口を言えないじゃないですか。けれども、孫鶴圭(ソン・ハッキュ)代表が政府を批判してくれたので、わざと大きく拍手をしました」

 

文大統領が、この経済新年会に出席しないのは、自らの支持者である労組と市民団体の「反企業主義」を慮った結果と見られる。一国大統領が、反企業主義を売り物するとは非常識きわまりないことだ。経済成長があってこそ雇用が維持され増えるもの。労働者も市民団体もその利益に預かる。こういう、経済の好循環がもたらすプラス面に目が届かないのだ。

 

野党・正しい未来党の孫鶴圭代表が、経済政策批判の挨拶をしたところ「ブラボー」などと合いの手が入った。経済界の声だという。ここまで、政府への不満が表れていることは深刻な事態と言うべきだ。

 

(2)「例年、厳かな雰囲気の中で行われる経済界新年会の最中に拍手が起こるのは異例だ。会場の一番前のテーブルには李洛淵(イ・ナクヨン)首相、洪楠基(ホン・ナムギ)副首相兼企画財政部長官、金尚祚(キム・サンジョ)大統領秘書室政策室長ら政府・青瓦台関係者や、与党・共に民主党の李海チャン(イ・ヘチャン)代表らがいたが、こわばった表情で話を聞いていた」

 

随分、バツの悪い思いで聞いていたであろう。 

 

(3)「大韓商工会議所の 朴容晩(パク・ヨンマン)会長は、「経済が自由になる一年になれば」と、「骨のある」新年の辞を述べた。そして、「厳しい経済状況を打開するには『民間の活力回復』が最も重要だ」と語り、与野党の代表たちに新産業と経済活力立法課題を通過させてほしいと訴えた。同会長は「相当数の課題が国会の助けなしには履行が難しい状況だ。1月中にも国会を開いて通過させていただきたい。容易でない国の経済と国民の生活のため、与野党の議員たちが力を入れることを望む」と語った」

 

規制緩和の経済関連法案は、国会審議にかけられているもののそのまま。韓国ではAI(人工知能)関連法案が、個人の権利侵害懸念という理屈で立法できずにいる。他国では、すでにビジネス化されている事業(医療の遠隔診断)もストップし先へ進まないのだ。下線部分のように、大韓商工会議所会長が「懇願・直訴」する始末だ。

 

(4)「朴容晩会長が李海チャン代表、孫鶴圭代表、黄教安(ファン・ギョアン)自由韓国党代表らの前で新産業法案などの通過を訴えたのは、それだけ状況が切迫しているからだ。昨年、規制改革法案通過のため15回も国会を訪れた朴容晩会長は、先日の新年インタビューで「データ3法がとんでもない理由で阻まれるのを見ていたら、うっぷんがわき上がってきて壁に頭をぶつけたくなる」と話した」

 

新年の式典では普通、当たり障りにない話で終わる。だが、今年の経済新年会は様相が異なった。韓国経済が「生きるか死ぬか」の瀬戸際にきている悲痛な叫びである。

 

(5)「大邱商工会議所の李在夏(イ・ジェハ)会長も「企業が国家だ」という乾杯の音頭を取る時のかけ声を提案して規制改革を訴えた。同会長は「経済が自由になることができるよう規制を果敢に改革し、企業の士気を高めてほしい。そうして初めて投資が行われ、経済が再生されて初めて国がよみがえる」と語った」

 

韓国経済を桎梏させているのは、意味のない規制強化である。世界の流れと逆行している。ノーベル経済学賞を授与されたミルトン・フリードマンの「新自由主義」を右翼理論と錯覚する。そういう韓国左派には、韓国を伸す意欲も能力もないことを立証している。あるものは、自らの既得権益維持だけであろう。その先頭に立つのは、文大統領と与党「共に民主党」である。