テイカカズラ
   

韓国の安全保障政策は、歴史的に八方美人的な振る舞いをして失敗してきた。「事大主義」が韓国のトレードマークである。強い相手に付き従うことで、自分を高く売るという「小判鮫商法」でもある。

 

この悪いクセは、現代になっても直らないのだ。韓国は、米韓軍事同盟を結んでいる。韓国に米軍が駐屯し米韓共同軍事作戦では米軍が指揮権を握っている。ここまで、米軍に依存しながら、中朝に特別の親愛感情を持つという異常な心理状態にある。米韓軍の仮想敵は、朝鮮戦争を仕掛けてきた中朝軍なのだ。

 

その中朝に、韓国が「愛情」を持つというのでは万一、朝鮮戦争の再来があった場合、韓国はどうなるのか。こういう根本的な矛楯を抱えているのだ。唯一、はっきりしているのは、永遠に変らぬ日本への「敵対意識」である。これが、韓国の安全保障上の大きな「元凶」になっている。韓国は、それを理解できないままである。

 

『中央日報』(1月3日付)は、「世界の安保はさらに複雑化するのに韓国は孤立無援の状態に」と題する記事を掲載した。

 

(1)「国際葛藤の中心は米国と中国だ。米中の戦略的競争で不確実性は大きくなっている。米国は国際社会でその間維持してきた圧倒的な地位に挑戦する中国を阻止することを最優先目標としている。両国の競争は軍事で経済・価値・体制などへ拡散中だ。米中が今月15日1段階貿易合意を控えて文案の最終検討に入ったが、2段階合意は容易ではない。1段階合意は貿易紛争の関税を一部緩和・撤回する水準だ。しかし、2段階には米国が提起してきた中国の技術移転の強要、知的財産権の侵害、中国政府の企業補助金支給の中断、金融開放などが含まれる。合意がほぼ不可能だという。大国の戦いに韓国をはじめとする多数の国はどちら側の味方になるか悩んでいる」

現下の国際情勢が、米中対立で混乱していることは事実としても、中国の同盟国が北朝鮮を除けばあるだろうか。先ず、この現実について韓国は著しく正常な判断を欠いている。過去の「事大主義」のままに潜在的な中国依存症か抜け出ていないのだ。現在の韓国は、米国の同盟国である。この座を捨てて、中朝陣営に走ろうというのであれば悩む必要もあろう。そうでなければ、何を悩むのか。

 


(2)「日本は非常にずる賢い。日本を取り巻く国際情勢が非常に厳重だという認識だ。グローバル化に逆行する米国などの保護主義経済、北朝鮮の核・ミサイル脅威、中国の不透明な軍事力強化と国際秩序挑戦などが変数だ。安倍首相の戦略は両股をかけることだ。日本は中国をけん制しながらも中国主導のアジアインフラ投資銀行(AIIB)参加、中国の一帯一路(陸上シルクロード+海辺の道)への選別的参加、中国とホットライン開通を推進中だ。ロシアとも首脳会談と国防外交会議を期待している」

 

このパラグラフは、完全な日本外交を見誤っている。日本は強固な日米外交を基本としている。米国の「インド太平洋戦略」は、日本の提案を受入れたもので、日本のオリジナルティである。日本はアジアの中国軍事覇権を阻止する目的で、日米豪印4ヶ国の軍事協力を提案し、米国がこれに乗ったものだ。

 

こういう基本認識を欠いているほど、韓国は「外交安保の音痴」である。旧李朝と変らないところを見ると、これが「民族特性」であろう。現在の反日も、この延長である。反日が、いかなる損害をもたらすか。そういう厳粛な判断が付かないのだろう。ある意味、気の毒に思う。

 

(2)「同時に日本は日米同盟が安保の軸という立場には変わりない。両国は宇宙・サイバー・電磁波など新しい領域で連合作戦も行うことにした。米国のSM-3中高高度迎撃ミサイルとF-35戦闘機147機も導入する。しかし、韓国とは最悪だ。日本が韓国を助ければむしろ北朝鮮の核・ミサイルが飛んでくるかもしれないという心配のためだ。安保戦線も中国に移動して韓国がそれほど重要でなくなった。文政府の反日政策は韓日関係の悪化の触媒になった」

下線部分も完全な誤りだ。韓国が、日本の安保上で重要国でなくなった理由は、「インド太平洋戦略」によって米中の軍事衝突危険地域が、朝鮮半島から東シナ海・南シナ海・インド洋へシフトしたことだ。韓国は、米韓軍事同盟の精神からいえば、前記の危険地帯のシフトに伴い米国と行動を共にする義務がある。

 

現実はそうでないのだ。米韓軍事同盟を結びながら中朝へ秋波を送る「裏切り行為」を行なっている。こういう一見、中立を装い「自主外交」という美名で繰り広げられる八方美人外交は、韓国の安全保障に有害である。誰も、韓国の将来を慮って守ろうという国を無くすのだ。

 

文政権は、最もその危険性の高い政権である。反日政策を展開しているが、韓国防衛の主力後方基地は日本にある。その大事な日本に対して、足蹴も同然の振る舞いをしている。韓国は、歴史問題を持ち出してくるが、反日では未来の韓国を守れないのだ。この厳しい現実を受入れるには、なおも多くの時間がかかるとすれば、もはや「愚鈍」と呼ぶしかない。