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文政権の最低賃金大幅引上げ(2年間で3割増)が、韓国経済の根幹を狂わせている。急増する失業者の救済が、失業給付金内容の改善もあって勤労意欲の低下をもたらすという副作用を生んでいる。これまでの「韓国人は働き者」というイメージが変ってきた。

 

今の状態が続けば、財源である雇用保険基金の失業給付勘定が2024に枯渇するという。文政権5年間のもたらす爪痕がいかに大きいかを示している。こういう失敗を続けながら、なお支持率40%台を維持しているのが摩訶不思議に映る。韓国では、主義主張のためならば死んでもいいと言う人たちが多いのだろう。

 

『朝鮮日報』(1月14日付)は、「5兆→8兆ウォン、韓国の失業給付が2年間で急増」と題する記事を掲載した。

 

(1)「仕事を失った人に支給される失業給付は昨年の給付額が初めて年間8兆ウォンを超えた。韓国雇用労働部は13日、昨年の失業給付支給額が8兆913億ウォン(約7700億円)となり、前年(6兆4549億ウォン=約6140億円)を25.4%上回ったと発表した。景気後退で失業者が増えた上、政府が失業給付支援を大幅に強化し、給付申請が相次いだためだ」

 

職を失った人々にとって、失業給付金は命の綱である。文政権は、最低賃金の大幅引上げがもたらした失業者増加だけに、罪滅ぼしという意味もあってか、給付内容の改善を図っている。これが、徒となって勤労意欲を失わせるという副作用を生み始めている。かつて英国でもこういう事態が起こり、社会問題になった例がある。文政権は、やることなすことすべてが逆回転しており、ボタンの掛け違いがもたらした悲喜劇だ。

 


(2)「昨年失業給付を受け取ったのは144万人で、前年(132万人)に比べ9%増えた。例年の120万人前後から急増した。最大の原因は雇用市場の悪化だ。毎月の失業者数は20181月から昨年10月までの22カ月で6カ月を除き、100万人を上回っている。年齢別では3040代、業種別では製造業を中心に雇用の低迷が続いている。景気後退で就職市場に失業者が殺到し、失業給付が大幅に増えた。韓国政府が201819年に最低賃金を30%近く引き上げる政策を推進したことも雇用減少の一因として指摘されている」

 

昨年、失業給付を受け取ったのは144万人で、前年比で9%増である。例年の120万人前後から急増したもの。毎月の失業者数は100万人を超えている。朴政権時代は毎月の失業者が100万人を超えることはなかった。労働者の味方を自称する進歩派政権が、逆に真面目に働く人たちから職場を奪い路頭に迷わせている。「主義」がもたらした事態と言うほかない。

 

(3)「政府が昨年10月に失業給付の内容を充実させたからだ。給付額を退職前3カ月の平均給与の50%から60%に引き上げ、支給期間を240日から270日に延長した。支給上限も1584万ウォン(約150万円)から1782万ウォン(約170万円)に増やした。この結果、昨年12月の失業給付新規申請者は96000人で、前年同月を15.7%上回った。昨年9月に71000人だった新規申請者数は10月に83000人、11月に86000人と増え続けている」

 

不本意にも離職せざるを得なかった。そういう人々にとって失業給付金の改善は、「地獄に仏」というありがたい制度である。これが、失業給付新規申請者を昨年10月以降、急増させている。新規申請者数の推移は次の通りである。

昨年9月 7万1000人

10月 8万3000人(制度改正)

11月 8万6000人

12月 9万6000人(前年同月比15.7%増)

 


(4)「失業給付が急速に増え、財源である雇用保険基金の失業給付勘定も枯渇の危機だ。1317年に5年連続黒字だった失業給付勘定は18年に2750億ウォンの赤字に転落した。国会予算処は18年時点で55201億ウォンある失業給与勘定が24年には枯渇すると推定している。政府は基金枯渇の懸念が高まったことを受け、昨年10月に労使が負担する雇用保険料の料率をこれまでの1.3%から1.6%へと引き上げた。雇用市場の低迷による失業者支援負担を勤労者と企業にも負担させた格好だ」

 

朴槿惠政権時代は、雇用保険基金の失業給付勘定は5年連続黒字であった。それが、文政権に変った途端に赤字に転落した。これほど経済政策の巧拙が、はっきり表れた例もなかろう。いかなる弁解をしても、許されるものではない。2018年時点で5兆5201億ウォン(約5240億円)ある失業給与勘定が、2024年には枯渇する見込みという。文政権の存在がいかに有害であるかを示している。