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「感情8割・理性2割」とされる韓国で、反日不買に利用された幟の「NO JAPAN」が人種差別であるという批判が高まっている。そもそも、韓国の人権教育に問題があるという指摘まで飛び出す騒ぎだ。人権蹂躙といえば、芸能人へ痛烈な人格否定メールを送り、昨年は2人も自殺に追い込む荒んだ社会である。こういう中で、「NO JAPAN」は何の反省もなく受入れられたのだろう。

 

『ハンギョレ新聞』(1月15日付)は、「『日本人立入禁止』 『No Japs』の看板は人種差別批判相次ぐ」と題する記事を掲載した。

 

(1)「『日本人立入禁止』と書いてあるが、韓国語だけで書かれており、日本の人たちは何を意味するか知ることはできません。このような垂れ幕を掲げた理由は、本当に日本人を拒むためだったのでしょうか?垂れ幕広告の対象は、実は韓国人です。韓国人顧客に『愛国心がある私たちの食堂に来てください』という愛国マーケティングです」

 

今年で韓国生活9年目のフリーランス記者のラファエル・ラシッド氏(32)は、今月10日、自分のツイッターアカウントに「日本人立入禁止」と書かれた垂れ幕を掲げた釜山の韓式食堂の写真とともに「これは国家主義ではなく人種差別主義だ」というツイートを投稿した。日本人の食堂立ち入りを禁止するという案内垂れ幕が「人種差別主義」に相当するという意味だった。英国の大学で韓国学と日本学を、韓国の大学院で韓国学を勉強したというラファエル氏は、なぜこのようなツイートを書いたのだろうか。

 


(2)「彼は13日、「ハンギョレ」との電話インタビューで「韓国人がなぜ日本を批判し、日本製品の不買運動をするのかは、よく理解している。しかし、批判の対象は日本人ではなく安倍政権でなければならないのではないか」と話し、「そのツイートを書いた後に『韓国の歴史を十分に勉強しろ』という内容のメッセージをたくさん受け取った」と述べた。「韓国人と日本人はどちらも東洋人だから、学問的に突き詰めると『人種差別』と規定することはできないかもしれませんが、国籍や肌の色などを理由に誰かを差別するのは結局、差別ですよ。韓国に住む私の日本人の友達も韓国と日本の過去のことをよく知っているのに、彼らがなぜ食堂の出入りを禁止されなければならないのか、理解できません」

 

「NO JAPAN」の幟は、地方自自体が率先してつくったものだ。特に、韓国与党の「共に民主党」の首長がいる市が積極的に行なった。ソウルや釜山などだ。日本で言えば、東京都と大阪市に該当する。これだけ見ても、人権意識がなかったのは韓国社会共通と言えよう。

 

不思議なのは、韓国大法院(最高裁判所)が徴用工賠償問題で「人権に時効はない」と名文句を吐きながら、韓国社会ではこれと逆のことを文政権挙げてやっていたことだ。過剰な被害者意識は持っているが、加害者意識はゼロというアンバランスぶりである。

 

(3)「ラファエル氏が投稿したこの記事は、14日午前10時現在、1300回以上リツイートされ、全世界のネチズンに広がっている。彼らは韓国食堂の垂れ幕の文言について「人種差別に相当する」、「厳密に言えば民族差別という表現がより正確である」など、考えの結論は少しずつ異なるが、「差別」に相当するとの意見に多数が同意する雰囲気だ」

 

「NO JAPAN」問題は、世界中のネチズンに広がっているという。これが「差別」であるという意見が多数であれば、韓国はとんだ恥をかく結果となった。

 

(4)「食堂だけではない。これに先立って今月7日頃には、江原道江陵(カンヌン)の私設博物館のチャムソリ博物館が「日本人観覧禁止」と「No Japs Allowed」と書いた「ボイコットジャパン」の立て札を掲げたが、観覧客の抗議を受けて撤去する事態が発生した。Japs」は日本人を蔑視する意味を込めた人種差別的英語表現である。チャムソリ博物館の関係者はハンギョレとの電話インタビューで「今月初め、日本に抗議する意味で三日間ほど掲げたが、来場したお客様が人種差別であるとの話をしてくださり、一週間ほど前にすぐ撤去した。『Japs』という表現が(人種差別的な意味だということを)知らずに書いた」と話した」

 

私設博物館では、「No Japs」とまで書いていたという。しかも、Japsが差別用語であることも知らなかったとは、三重の驚きである。①標語全体が差別である。②Japsが差別用語である。③博物館学芸員の知的レベルの低さである。この人たちが「反日」の実態とも言える。日本としては、怒るに怒れない感じもするのだ。