テイカカズラ
   

文大統領は、自己保身で汲汲になっている。4月の総選挙で与党「共に民主党」を勝たせる。それが、文氏の退任後の身分を安泰にさせると信じているからだ。その一環として、検察改革を行い、文氏側近を捜査する検察に人事面で露骨な介入をした。およそ、公正と平等を説いている文氏にふさわしくない行動である。

 

文大統領による検察への人事介入が、世論調査で文大統領と与党の支持率をジリジリと引下げている。国民は、じっと政権と与党の振る舞いを凝視しているのだ。共に民主党は、この成り行きに頭を痛めている。

 

『ハンギョレ新聞』(1月23日付)は、「『大統領府ー検察の軋轢』、総選挙の悪材料となるかも、民主党の心痛」と題する記事を掲載した。

 

検察の同時多発的な捜査をめぐり、大統領府と検察間の緊張が続き、「共に民主党」の苦悩が深まっている。総選挙に否定的影響を及ぼさざるをえないが、今後相次ぐ起訴と裁判で短期間に整理されうる事案でないことが悩ましい。民主党は、検察人事と大統領府捜査に関連した軋轢が最近の世論調査に現れた支持率小幅下落に影響を及ぼしたと分析している。

 


(1)「大統領府は23日、検察の人事異動で捜査にブレーキをかけた。検察はこれに対抗してチェ・カンウク大統領府公職規律秘書官を起訴するなど、あたかも大統領府と検察が打ち合うような状況が演出された。「終わりそうで終わらない」軋轢が続いている。前日にもチェ秘書官は「チョ・グク元長官に対する捜査結果があまりにつまらないものだったので(新たな)疑惑を作り出している」と激しい表現を使って検察を非難した」

 

日本では、首相官邸が検察の動きを批判することはない。三権分立の立場から言って、行政が司法に介入することはあり得ないからだ。韓国は、時代遅れで大統領が皇帝と錯覚している。日本より100年は遅れている。そういう認識がゼロで、「日韓対等」意識で立ち向かってくるからギクシャクするのだ。

 

(2)「間に挟まった民主党は、「検察の捜査に無理がある」と反発しているものの、内心は総選挙に及ぼす影響により神経を尖らせていると見られる。継続している大統領府ー検察の軋轢」が、総選挙で領域を拡張しなければならない中道層に良くない影響を与えかねないと見ているためだ。民主党のある戦略通議員は「総選挙のリスク要因になり得る。軋轢それ自体が負担になりかねず、大統領府に対する検察の捜査が続いているだけに、捜査を通じて新たな事実があらわれれば圧迫になりうる」と展望した」

 

大統領府は、検察の家宅捜査を拒んだ結果、検察捜査官が8時間も室外で待機させられ、やむなく家宅捜査を諦めたという一件があった。メディアによって一部始終報じられているから、大統領府には不利である。支持率が下がって当然であろう。家宅捜査を拒否するのは、大統領府が別格の扱いということだろうが、「三権分立の原則」に著しく反することである。そのことに気付かないほど、特権意識を持っていることを示している。

 

(3)「また、別の与党関係者も「検察が無理な捜査をしていることは事実だが、私たちも与党なのに軋轢管理がうまくできていない。表立たないように軋轢を収拾する方式で進むべきなのに、かえって正面から争う姿を見せている」と指摘した。検察が大統領府に対する捜査を通じて総選挙に影響を及ぼしていると声を高めようとしても、すでに「大統領府に対する捜査を阻もうとしている」というフレームが形成されている状況を憂慮しているわけだ」

 

下線のような「邪推」をなぜするのか。検察は大統領府の「敵」という位置づけであるからだ。この意識に基づいて、検察人事に介入し検察改革をやっているのだろう。検察機構を政治の道具に使うのは、政府腐敗の原点である。文政権が、すでに腐敗していることを自ら証明している。

 

(4)「大統領府は、大統領府およびチョ・グク前法務部長官に関連する捜査を指揮した次長検事を全面交替した人事と関連して、「人事提案権は法務部長官に、人事決定権は大統領にある」という原則的な立場だけを明らかにした大統領府捜査の遮断用という保守勢力の反発に生半可に対応すれば、さらに世論が悪化することもありうるためだ」

 

大統領府が、検察や裁判所の人事権を振りかざして、「人事決定権は大統領にある」と言うのは民主主義として未成熟である。日本では、こういう露骨な発言をする首相を見たことがない。司法人事は、独立を保障すべきである。文政権は、裁判所の人事権も握って、「積弊一掃」を行なわせている。言葉は上品でないが、「ろくなことをやらない」大統領なのだ。

 

(5)「韓国リサーチのチョン・ハンウル世論分析専門委員は、「大統領府と検察の軋轢イシューは、政府・与党にとってはマイナスに働く。まず経済が1順位ではないとのメッセージを与え、チョ・グク前長官イシューを再び呼び覚ます効果がある。チョ前長官または大統領府に対する捜査を妨害している姿に映れば、政府・与党にはマイナスにしかならない」と明らかにした」

 

下線部分の大統領府と検察が争っている印象は、大統領府にとってマイナスでしかない、と世論調査の専門家が指摘している。その通りだ。検察の人事権も大統領にある。それでも検察は、自らの任務に対して忠実に遂行している。この検察に拍手を送るのが普通の感覚だろう。文政権は、権力を野党に渡したくない一念で、すでに正常な感覚を失っているのだ。