あじさいのたまご
   

猛威を振るう「新型コロナウイルス」から身を守るべく、中国へ進出している企業が相次いでマスクの生産に乗出す。当面は自社の従業員用だが、生産が軌道に乗れば「外部提供」も可能という騒ぎである。

 

『韓国経済新聞』(2月11日付)は、「中国のマスク『在庫切れ』自動車・石油会社まで直接生産に乗り出す」と題する記事を掲載した。

 

(1)「中国で新型コロナウイルスによる肺炎が拡散し、自動車と電子、石油企業までマスクなど医療製品生産に入った。10日付『ウォール・ストリート・ジャーナル』によると、世界最大の石油化学会社のひとつであるシノペックは11本のマスク生産ラインを構築して生産を始めた。アップルのiPhoneなどを受託生産するフォックスコンはこのほど深セン工場でマスクの試験生産を始め、今月末までに1日200万枚の生産体制を整える計画だ」

 

シノペックやフォックスコンなど、名だたる企業が自社でマスク生産に入っている。自社従業員用であるが、生産に余裕ができれば外部提供も可能になるという。中国のマスク不足の深刻さを表わしている。

 


(2)「ゼネラルモーターズ(GM)と上海自動車の合弁法人である上海GMとGMのまた別の中国合弁会社である五菱自動車は1日170万枚を生産できる14本のマスク製造ラインを稼動している。中国の電気自動車メーカーのBYDは1日にマスク500万枚と消毒液5万本を生産する施設を今月末までに構築する予定だ。これら企業は生産したマスクなどをまず従業員に支給し、余裕分は助けが必要な施設に支援する計画だ。上海GMは公式ウィーチャットのアカウントに「伝染病との戦争で勝利するための社会的支援と参加がさらに増えるだろう」と掲示した。マスク不足は世界的な問題に浮上している。米スリーエム、日本のユニチャームなどはマスク工場を1日24時間1週間にわたり稼働している同紙は伝えた」

 

自社工場の操業を始めるには、従業員にマスクを与えて感染の懸念を少しでも減らそうという狙いである。「将を射んとせばまず馬を射よ」であろう。米スリーエム、日本のユニチャームなどはマスク工場を1日24時間1週間にわたり稼働状態という。

 

(3)「中国の地方政府の一部が、外出時のマスク着用を義務化するなどマスク需要は増え続けている。特に上海市政府が9日にエアロゾルを通じた伝染の可能性を認めるなど空気感染の懸念が大きくなりマスク着用が必須という分析が力を増している。中国では政府が春節連休を9日までに延長しマスクの品薄現象が現れている」

 

春節連休は急遽2月9日まで延長させたことが、マスク生産を止めたこともあり、マスク不足に拍車をかけている。部分的にも操業が始まれば、マスク生産も増えて品薄感が解消される期待もあろうが、さてどうなるか。ウイルスの感染状況と関わってくる。