あじさいのたまご
   

中国湖北省は、新型コロナウイルスの感染拡大が最も深刻な地域である。これまで、2月13日までとされてきた企業の休業期間が、さらに1週間延長されることになった。企業活動再開は、今月21日以降にずれこむ。企業による休業期間再延長は、新型コロナウイルスの感染が猛威を振るっている証拠だ。「4月終息」という楽観的な見通しは吹き飛んだ感じである。

 

中国では、広東省広州市と深圳市の人民代表大会(議会に相当)が、2月11日、防疫対策の一環として、両市政府が緊急時に個人資産を収用できるように立法した。専門家は、中国当局が新型肺炎の感染拡大を口実に、市民の資産や物資を強制的に没収する恐れがあるとの見方を示している。これは、新型コロナウイルス治療で財政的に困難になってきた結果、市民の財産を没収して「資金化」する緊急事態に突入していると見られている。非常事態に陥ったようである。

 

『大紀元』(2月13日付)は、「広州市と深圳市、個人資産収用を緊急立法『実質上、軍の管理下に置かれる』」と題する記事を掲載した。

 

(1)「中国広東省広州市と深セン市の人民代表大会は11日、緊急立法を通じて、市政府と各区政府が感染状況に応じて「個人の土地、交通ツール、設備などの物資を収用することができる」とした。同時に、企業に対して防疫物資や生活必需品の提供を要求した。中国在住の時事評論家・呉特氏は大紀元に対して、「広州市と深セン市の緊急立法について驚かない。他の地方ではすでに、法的な手続きを踏まないで、個人資産を強制的に収用している。補償金は非常に少ない。全くもらえない人もいる」と話した」

 

下線部分は、毛沢東が革命戦争下で下した緊急指令を彷彿させる。毛沢東は、「無料徴集」を厳禁して現金を渡すことを命じていた。これによって、共産党が大衆の支持を得られ、革命戦争への参加者を増やす原動力になった。今回は、「無料徴集」である。地方政府に資金がないためにやむなく行なっているのであろう。これは確実に、民心が共産党から離れる原因をつくっている。

 

(2)「呉氏は、感染者が急増しているため、「物資が非常に不足している」「中国当局は、物資の強奪行為を常態化、または合法化する狙いがある」との見方を示した。同氏は、当局が広州市などでテストを行い、その後、全国にこの手法を推進していくと説明した。「中国国内は今、有事に近い状況だ。武漢市は軍の管理下に置かれた。感染がさらに拡大すれば、中国全土が軍の管理下に置かれる可能性がある」としている」

 

下線部分は、中国が非常事態に突入していることを物語っている。武漢市は、すでに軍の管理下に置かれているという。感染が拡大すれば、人民解放軍の名において各都市が管理下に置かれて、「戦時下」と同様の事態になるのであろう。

 


(3)「豪州シドニー工科大学の馮崇義教授は、当局の個人資産収用は「国庫補てんの意図がある」との考えを示した。「2019年以降、各地方政府の財政赤字が深刻になった。中央政府がここ数年、海外にばら撒いてきたため、国庫が空になった。当局が新型肺炎のまん延に乗じて、市民の資産所有権を取り上げるのではないか」。

 

当局による個人資産収用は、後から国庫補填するのでないかという「希望的観測」もある。もしそうとすれば、事前にその旨を告知するはずだ。現在、その事前告知がないことに緊急事態という印象が強い。建前上は、無料徴集は不可能なはずだが、最終的には土地国有制を根拠にして、土地利用権を取り上げる懸念もある。

 

(4)「共産党中央軍事委員会は210日、軍と地方政府の連携や交流を厳禁する13の禁止令を出した。中国軍にパイプを持つ学者の鄭凱夫氏は「典型的な戦争時の命令だ。同時に、軍の機密情報の漏えいや、一部の軍人が地方政府と関わり合い反旗を翻すことを防げる」と語った。鄭氏は、広州市と深セン市が緊急に立法したことも「市が軍の管理下に置かれたことを意味する」と強調した」

 

中国政府は、軍と地方政府の連携や交流を厳禁する13の禁止令を出したという。これは、完全な「戦争時の命令」と理解されている。不満分子が、軍を利用して蜂起する危険性を封じる目的だ。習近平氏は、ここまで追い込まれてきた。