テイカカズラ
   

中国では、新型コロナウイルスの感染拡大が続いている。13日現在で感染者は6万人に近く、死亡者は1367人となった。習近平指導部は、湖北省の幹部を次々と更迭し、国民の批判をかわすとともに、各地の政府の幹部らに全力で感染拡大の抑え込みに当たるよう求めている。

 

検査キットも不足しており、感染は拡大一途だ。これを食い止めるには、特効薬の出現しかないが、明るい見通しも水面下に見え始めている。米バイオ製薬大手ギリアド・サイエンシズの幹部チームは、中国のコロナウイルス感染拡大を受け、連日議論を重ね、大陸を越えた新型肺炎の新治療薬開発に社を上げて取り組んでいる。

 

『ウォール・ストリート・ジャーナル』(2月13日付)は、「新型肺炎、ギリアドが抗ウイルス薬開発に全力」と題する記事を掲載した。

 

米バイオ製薬大手ギリアド・サイエンシズは、中国での臨床試験に成功すれば、呼吸器系ウイルスへの効果が証明される初の治療薬とると期待がかかっている。

 

(1)「明るい兆候もある。特筆すべき例として、ワシントン州の男性(35)はギリアドの治験薬を投与されてから急速に症状が改善し、先ごろ退院したバイオ製薬大手ギリアド・サイエンシズ、マーダッド・パーシー最高医療責任者(CMO)は「当社の長年の経験から、興味深い事例となり得ると理解している」としつつ、偽陽性だった可能性もあり、大規模治験で効果が認められない可能性もあると慎重な姿勢を示した」

 

(2)「この抗ウイルス薬「remdesivir(レムデシビル)」の効果が証明されれば需要は急増する。これに加え、中国の患者760人を対象とする2つの臨床試験と、緊急治療が要請されている患者数人向けに同薬を提供するため、ギリアドは増産を急いでいる。ギリアド以外にも数社が、コロナウイルス感染症の治療薬開発に取り組んでいる。米製薬大手アッヴィとジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)は、ウイルスに効果があるか確かめるため中国にHIV(ヒト免疫不全ウイルス)治療薬を届けた」

 


(3)「レムデシビルは数年前、アフリカ中東部で猛威を振るったエボラ出血熱の治療薬として開発された。昨年コンゴでエボラ出血熱の患者を対象に実施した研究では、競合薬より効果が弱かった。だがギリアドには、レムデシビルがコロナウイルスに効くかもしれないと考える理由がある。学界の科学者との共同研究で、別のコロナウイルス感染症であるMERS(中東呼吸器症候群)に感染したマウスに対し、レムデシビルによる治療が効果を上げたのだ。マウスを使った研究は決定的と言うには程遠いものの、新型コロナウイルスの治療における有効性が示唆された形だ。このデータは110日、英科学誌「ネイチャーコミュニケーションズ」に掲載された

 

マウスを使った実験では、新型コロナウイルスの治療において有効性が示唆された。

 

(4)「中国の報道によると、臨床試験は武漢の複数の病院で実施されている。ギリアドは先週、2つの臨床試験に必要なレムデシビルの出荷を完了した。試験は第1段階が中・軽症の患者、第2段階は重症患者をそれぞれ対象とし、4月上旬に終了する見通しだギリアドは2016年、コロナウイルス感染症の治療薬としてレムデシビルの特許を出願したが、中国では承認が保留になっているという。さまざまな不確実性にもかかわらず、同社は生産能力を拡大している。パーシーCMOによると、北米で生産を再開するため外注の製造業者と1カ月前から調整に入っているほか、北米の自社工場で承認済み製品の生産を停止し、レムデシビルの生産開始に備えているという」

 

北米での本格的生産に備えて1カ月前から調整に入っているほか、北米の自社工場で承認済み製品の生産を停止し、レムデシビルの生産開始に備えているという。これは、相当の自信を持っている証拠であり、現段階で最も注目すべき情報である。