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韓国の新型コロナウイルス感染者は、毎日「2倍増」という異常な事態を迎えている。教会での1000人単位の礼拝と、病院での集中感染が引き金を引いた。この結果、韓国政府は23日午後、新型コロナウイルスに関する中央対策本部を設置し、感染症の危機警報が最高レベルの「深刻」に引き上げた。

 

感染症の危機警報は低い順に「関心」「注意」「警戒」「深刻」と設定されている。韓国政府は国内で感染が初めて確認された先月20日に「関心」から「注意」へ、1週間後にはその上の「警戒」に引き上げた。そして、23日に「深刻」という最高レベルの警戒体制である。

 

『中央日報』(2月23日付)は、「『感染者数毎日2倍』、 それだけ恐ろしい大邱新天地集団感染」と題する記事を掲載した。

 

(1)「新型コロナウイルスによる肺炎患者がある時点から似たペースで増えている。新型肺炎は先月20日に初めての患者が発生してから少しずつ増え、今月19日からこうした傾向を見せている。

18日の31人から19日に51人と1.6倍。

20日の51人から104人と2倍に増えた。

21日の104人から204人と1.96倍になった。

22日の433人は前日の感染者の2.1倍だ。

何かに導かれたように毎日2倍に増える。幾何級数的増加だ」

 

韓国は、大統領自らが「新型コロナウイルス」について楽観的な見通しを語ったことが、爆発的な感染者増加の引き金を引いた。集団でのミーティングに対する警戒心が薄れていたのだ。毎日、前日の2倍もの感染者を出すという手に負えない事態を招いている。

 

(2)「こうした2倍増加傾向の背景には、新天地大邱(テグ)教会の集団感染がある。感染病専門家と疾病管理本部は新型肺炎感染者1人が2~3人を感染させるという。車医科大学のチョン・ビョンユル教授(元疾病管理本部長)は、感染力はこれよりもっと強いようだと話す。チョン教授は「新型肺炎の感染力は想像を超越するほど強い。感染速度も非常に速い。新天地教会で始まった拡散傾向が他の地域に広がっている。今後2次、3次感染が起きるだろう」と話す。チョン教授は、「感染者との接触者が新たな接触を作り幾何級数的増加が起きているようだ。拡散する様子はまるではしかのようだ」と付け加えた。はしかは最も感染力が強い感染症だ。1人の患者が16人に感染させる」。

新型コロナウイルス感染率は、1人の感染者が2~3人とされているが、もっと早い感染率という見方もある。ハシカ並の感染力と言う専門家がいるほどだ。

 

中国武漢を感染地とする新型コロナウイルスは、当初予想を覆して世界中に飛び火している。感染力が弱いと見られたのは、発症するまでの時間が長いことが誤解されたものだ。SARS(2002~03年)に比べて、感染力は大きいことが分かってきた。



過去のインフルエンザによるRO(感染拡大率)を見ておきたい。WHO(世界保健機関)調査である。

 

季節性インフルエンザ 1.28人

2009年 世界的大流行の新型インフルエンザ 1.48人

1918年 全世界に流行ったスペイン風邪 1.8人

 

武漢ウイルスのRO予想比較

WHO 1.4~3.3人

英米4学者 3.6~4.0人(詳細は後述)

米ハーバード大学ファイグルーディン博士 3.8人

 

米『ボイス・オブ・アメリカ』(VOA)(1月26日付)によれば、英国のランカスター大学、グラスゴー大学ウイルス研究センター、米国のフロリダ大学の伝染病学者4人が、新型肺炎のデータ分析をして、1月23日に研究報告を発表した。同報告によると、新型肺炎のRO(感染拡大率)は3.6~4.0人である。新型コロナウイルスの伝播のスピードは、SARSよりも速いとした。

 

今回の新型コロナウイルスによるROは、3人以上と見ておくべきだろう。ともかく、人混みの中へ行かないことが、最善の防御策である。