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韓国は3月19日深夜、FRB(米連邦準備制度理事会)による600億ドル通貨スワップ協定が発表されて、一息入れていたのも束の間だった。23日のウォン相場の終値は、1ドル=1266.ウォン(20.0ウォン安)と安値引けである。株価は5%安と反落して引けた。新型コロナウイルスの感染拡大を受け、世界的に封鎖措置が加速している。これが、深刻な景気後退への懸念をあおった形である。

 

コロナ感染拡大で、大規模な不況の波が一気に押し寄せてきた感じである。第2次世界大戦以降、これまで類を見ないものだ。それだけに、感染の急拡大で運輸や企業活動の停止によるショックは、大恐慌の襲来を思わせるという指摘も出始めている。そうなれば、輸出依存度の高い韓国経済へ、津波の第一波が襲来する。韓国市場が、怯えるのも無理からぬところだ。

 

『中央日報』(3月23日付)は、「通貨スワップの効果尽きたか、KOSPI1480、ウォン1260ウォン台に『急落』」と題する記事を掲載した。

 

韓米通貨スワップ締結のニュースの「効果」はすでに尽きたのか。23日の韓国の金融市場では株価とウォン、債券価格が一斉に下落する「トリプル安」現象が現れた。韓国総合株価指数(KOSPI)は1500を割り込み、ウォン相場は1ドル=1260ウォン台にウォン安が進んだ。先週末に海外市場で積もった悪材料が一気に反映された余波だ。



(1)「米国の新型コロナウイルス感染者数が急増し3万人を超えた上に、米国の2兆ドル規模の景気浮揚策が議会の反対で否決されたのが悪材料となった。この日米国株価指数先物が4~5%急落して始まった点も影響を与えた。キウム証券のソ・サンヨン研究員は「米国と欧州でコロナウイルス感染者数の急増にともなう恐怖心理は変わらず、国際原油価格急落の余波により景気萎縮への懸念が大きくなった点が株式市場に否定的要因として作用した」と話した」


韓国市場は、海外市場の動きに敏感な反応をしている。約4割の輸出依存度の韓国経済であれば当然であろう。それにしても、米国と600億ドル通貨スワップ協定を結んだものの、これが防波堤にならないという証拠を突きつけられたようなものだ。今後のウォン相場が、どのような推移を辿るのか、予断を許さなくなってきた。

 

韓国は、日本との通貨スワップ協定を打診した。日本側の反応は、「無反応」と報じられている。それは、そうだろう。文政権による度重なる反日行動を振り返れば、「お門違いでしょう」と日本から仮に言われたとしても、致し方ない振る舞いであった。「困った時の日本頼み」は、通用しないのだ。

 

(2)「外国為替・債券市場も不安なのは同様だ。この日ソウル外国為替市場でウォン相場は前取引日より20ウォンのウォン安となる1ドル=1266.50ウォンで取引を終えた。外国人投資家の株式売りと安全資産であるドル買いが影響を及ぼした。サムスン先物のチョン・スンジ研究員は「米国と欧州の新型肺炎感染拡大と経済活動中断にともなう景気低迷への懸念などで当分変動性は大きいだろう。ただし米連邦準備制度理事会(FRB)の通貨スワップ取引拡大にともなうドル不安緩和、内外国為替当局の市場管理により1300ウォン台は抵抗を受けるだろう」と話した」

 

下線部分は、ウォン安が外国人の韓国株売却とドル需要へのシフトによってもたらされた、と説明している。株安=ウォン安の構図が出来上がっている。株式は3ヶ月の「空売り規制」がかけられている。これは、投資家の不安心理を煽るので、逆に株式売却を促進するという皮肉な結果をもたらす。このことから今後、株式売却が進んでウォン安が進行する事態を招きやすくなっている。

 

(3)「短期の山場は今週となる見通しだ。24日に米国の3月製造業購買担当者景気指数(PMI)とサービス業PMI速報値が発表され、日本と欧州でも製造業PMIが出る。26日には米国で週間失業給与請求件数が発表される。概ね悲観的見通しが多い。ハイ投資証券のパク・サンヒョン研究員は「今週米国の週間新規失業手当て請求件数が150万件に達すると予想されるが、これは新型肺炎で米国経済が事実上まひしたことを示すもの。ドル流動性逼迫が緩和されるかどうかと変動性指標も注目しなければならない部分」と話した」

 

韓国の専門家は、株価やウォン相場の短期のヤマ場が今週くると見ているようだ。それは、大荒れ局面を予想してのこと。好転予想の経済指標は皆無だけに、警戒が必要だ。