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23日夜間のウォン相場は一時、1ドル=1280ウォンを割り込む場面を見せた。その後は、ウォン売りが落ち着き24日11時24分では1257ウォンまで戻している。この乱高下は、韓国経済への不信を示すものである。

 

外国人投資家の韓国株売りが止まらない。「セルコリア」が続いている。これが、ウォン安に繋がっている。韓国株が続落状況にある理由の一つは、3ヶ月間の空売り禁止であろう。空売りこそ、その後の買い戻しという「清算売買」を考えれば、株価反発の大きな要因になり得るものだ。その「空売り禁止」によって、外国人投資家は、韓国株の売却代金を海外へ送金し、新たな利益を得るチャンスに賭けている。こういう仕組みを考えると、「空売り禁止」は、ウォン売りを促進させる行為と言うほかない。

 

『朝鮮日報』(3月24日付)は、「現金化して韓国から引き揚げ、オイルマネー流出懸念も」と題する記事を掲載した。

 

韓国株式市場でパニックのような外国人の投げ売りが止まらない。外国人による売り越しが3月5日から23日まで13営業日連続で続いている。売り越し規模は9兆7952億ウォン(約8500億円)で、韓国取引所が関連データを取り始めた1999年以降、月次ベースで最大の売り越しだ。

 

(1)「いったい外国人はいつまで、どれだけ売り浴びせようというのか。史上最長の外国人によるセルコリア(韓国株売り)は世界的な金融危機で混乱した20087月のことだった。当時は33営業日連続で売り越しが続き、売り越し規模は累計で9兆ウォンだった。今回の新型コロナウイルスによる売り越しは13営業日連続だが、金額で見れば、直近の記録を上回っている。「もうこれだけ売られているのに、さらに売る株が残っているのか」という質問が出るのも当然だ」

 

外人投資家がなぜ、これだけ韓国株を売っているのか。韓国経済の未来に希望が持てなくなっていること。それが、大きな要因であろう。テクニカルな面で言えば、空売り規制もかかっており、買い戻すチャンスもない以上、資金を海外送金する以外に道はないのだろう。

 


(2)「
大手資産運用会社のマネジャーは、「揺らぐKOSPI指数は今年上半期の国内企業の体力レベルが数字で確認できる夏ごろにならないと方向感がつかめない」と指摘した。それまでは積極的な売買を手控え、模様眺めで待つ姿勢だ。伝染病の流行が収まったとしても、一度収縮した経済は元通りに回復しそうにないという見方もある。韓国取引所関係者は「株式・債券などの資産市場は一種の慣性というものがあり、一度方向が定まるとしばらくはそれが続く特徴がある。特別なきっかけがない限り、外国人のセルコリアは続くのではないか」と話した。別の証券会社関係者は「金融機関の流動性危機が解消したと判断されるまでは売れるものは売り払う。米国でコロナの確定患者数がピークに達し、原油価格が反発することなど必須条件も確認しなければならない」と語った」

 

下線部分では、「慣性」の理屈を持ち出している。ただ、経常赤字に陥るリスクが大きくなっているので、潜在的な圧迫要因であろう。これが、ウォン売りに拍車をかけているとすれば、韓国株の売られる理由を理解できる。ウォン安と株安連動性の問題である。

 

(3)「既に証券街ではオイルマネー引き揚げの兆しが見え、米国の有力ヘッジファンドが中東のソブリンファンドから大規模な解約を求められたとのうわさも流れる。韓国の株式市場では3月の統計が出ていないためにまだ不明だが、2月の金融監督院の資料によれば、中東地域からの上場株式に対する買い越し規模は300億ウォンだった。売りは優勢ではなかったが、買い越し規模は前年同月を82%も下回った」

 

2月の資料では、中東地域からの買い越し額が前同月の82%減になっている。原油価格の下落で資金的ゆとりがなくなっている結果だ。3月に入って、原油価格はさらなる落込みを見せている。韓国に入っていたオイルマネーが、逆流することは避けられないであろう。こうなると、ウォン安要因がまた一つ増える。

 

(4)「新韓金融投資のアナリスト、クァク・ヒョンス氏は23日のリポートで、「ムニューシン米財務長官の発言通り、米国の失業率が20%に達した場合、株価のさらなる調整は避けられず、新型コロナウイルスが夏になれば北半球で落ち着くかどうか自信がない。最悪のシナリオを仮定すると、KOSPI指数は1000まで下がるかもしれない」と指摘した」

 

KOSPI(韓国総合株価指数)は、23日終値で1482.46ポイントである。これが、最悪ケースで1000ポイントまで下落するとの見方もあるほど。こうなれば、ウォン安は止まらない。危機が続くと見るほかない。