a0001_000269_m
   

中国当局は、見栄と打算で武漢市の封鎖解除を4月8日に行なうと発表している。WHO(世界保健機関)は、封鎖解除後の揺り戻し発症の「第二波」を警戒しているが、意に介さない状態である。世界に向けて見栄を張りたいことと、少しでも経済成長に寄与させるねらいだ。

 

今回の新型コロナウイルスは、執拗なまでに再発させる特性が指摘されている。地域住民の6~7割が感染すれば、免役ができて自然に鎮火すると説明されているほど。このように、ぶり返しリスクが高いことを考えると、武漢市の封鎖解除が吉と出るか凶と出るか、分からない面がある。

 

『大紀元』(3月26日付)は、「『感染ゼロ』にこだわる中国当局、グローバル産業主導権が狙いか」と題する記事を掲載した。

 

世界各国で感染が広がる新型肺炎。中国当局は操業再開を急ぐため、情報操作を続けている疑いがある。中国当局は武漢の新規感染者数を5日連続ゼロと宣言した後324日、123日から実施した武漢市の封鎖措置を48日に解除すると発表した。世界保健機関(WHO)のテドロス事務局長は19日、「これは驚くべき成果だ」と評価した。しかし、大紀元に寄せられた情報によると、今も武漢市には感染者が発生している。

 


(1)「武漢市の感染ゼロに対し、武漢の地元住民は「感染者の発生を報告すると責任が問われる。この付近の2つの団地 麗水康城と新華では報告していない感染例がある」と匿名を条件に大紀元の記者に話した。「麗水康城」団地に貼り出された20日付の「重要通知」は、19日夜に新たな感染者が出たため、「くれぐれも外出を控えてください」「警戒心を高め、引き続き努力するように」と住民を対象に注意喚起を促した。感染して入院中の父親を看病しているもう一人の武漢市民は大紀元の電話取材に対して、「感染ゼロのやり方は政治操作で、共産党の一貫した嘘つきの習性だ」とし、「再び爆発しても、帰国者が持ち込んだと世論を誘導すれば良い。操業再開と経済成長が何よりも肝心だからだ」と述べた」

 

武漢市では、「新感染者ゼロ」が政治目的になっている。あの都市封鎖までした武漢市が、蘇ったという「賞賛の声」を期待しているに違いない。習近平主演の政治ショーである。

 

(2)「内部情報筋によると、「武漢の国営企業の管理者らはずっと前から、感染ゼロが出た14日後に操業を再開するといった通知を受けた。操業再開に合わせて作り出したもので、現場の感染状況とは関係ない」という。中国衛生当局が発表した中共ウイルス(新型コロナウイルス)第7版の診断と治療方案によれば15分以内で結果が出るという血液検査による検出方法が、これまでのPCR検査より安くて検査時間も大幅に短縮できる。中国の医療専門家らはこの検査方法を推し広めたいと望んだが、当局の指示でいきなり使用中止となった」

 

陽性かどうか。15分以内で結果が出る。そういう血液検査による検出方法が、理由もなく突如として使用中止になった。本人の目の前で、「陽性」という結果が出れば、「感染者ゼロ」記録にケチがつく。そういう魂胆で採用が中止されたのであろう。

 

(3)「ある武漢市の医師は、血液検査がほとんどの病院で使用停止となっているとSNSで友人らに告げ、「なぜこのような問題が起こるのか。多くはもはや医学的な問題ではない。治癒と診断された人はこれが『政治的な治癒』で、医学とは関係ない」と示唆した。武漢市の住民は大紀元に対して、「118日に症状が現れてから、CT検査3回と核酸検査を2回受けたのに、感染が確認されなかった。周りの友人は、当局が感染者数の増加を隠すために、感染の確定をしない方針だと言っている」と話した」

 

感染者隠しのために、新しい15分で結果の分かる機器の採用を止めたのだ。

 

(4)「北京市政府の陳蓓副秘書長は21日の記者会見で、湖北省への出張者および帰省者が、一律に北京に戻ることは禁止され、その他の地域から北京に入る人は、自宅または集中隔離施設で14日間の隔離観察を受けなければならないと発表した。ネットユーザーからは「北京の上層部は武漢の 『感染ゼロ』 がどういうことかよくわかっているようだ」「信じるのはバカだけ」などの皮肉交じりのコメントが寄せられた」

 

下線部分は、湖北省に感染者がいることを間接的に証明している。

 

(5)「多くの専門家らは、中共ウイルス(新型コロナウイルス)がSARSより検出が難しく、生存時間も長いため、再発のリスクが高められ、新たな流行を避けられないとの見解を示した香港大学公衆衛生学部疫学・生物統計学科の学科長ベン・カウリング教授は19日、香港紙サウスチャイナ・モーニング・ポストの取材では「喜ぶのは時期尚早だ。現在は初期にあたるだけで、第2の波がすでに中国で発生し、まだ発見されていない可能性がある」と述べた」

 

専門家は、武漢市の新型コロナウイルスが完全に治癒されていないと指摘している。本欄の他の記事でも縷々指摘しているように、第一波の後に第二波が襲ってくる。中国指導部は、そういう防疫専門家の意見を無視して、強引に武漢の封鎖解除をしようとしている。危険この上ない処置である。それを、誰も止められない。そういう専制政治の恐ろしさが、垣間見えるのだ。