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韓国が最も恐れていた事態が始まった。3月末の外貨準備高が、前月比89億6000万ドルも減少したのである。FRB(米連邦準備制度理事会)から600億ドルの為替スワップを受ける。また、米国債を担保に600億ドル程度の借入れが可能になったものの、薄氷を踏む思いに変わりない。

 

『聯合ニュース』(4月3日付)は、「韓国の外貨準備高、約90億ドル減、リーマン・ショック以来の下げ幅」と題する記事を掲載した。

 

(1)「韓国銀行(中央銀行)が3日に発表した3月末の外貨準備高は4002億1000万ドル(約43兆円)で、前月比89億6000万ドル減少した。2018年5月以来の低水準。下げ幅はリーマン・ショックが起こった2008年の11月(マイナス117億5000万ドル)以来、最大となった」

 

韓国政府は、外貨準備高が4000億ドル以上あると自慢してきたが、3月末は4002億ドルである。4000億ドル台割れは目前である。4000億ドルを割れば、心理的圧力は相当に大きくなる。中国が3兆ドル割れを防ぐべく、あの手この手を使っているのは、心理面を重視しているものだ。韓国も事情は同じになってきた。

 

減少幅の約90億ドルは、2008年11月の117億ドル減以来というのも気にかかる話である。韓国経済は世界的な経済変動が起こると、真っ先に外貨流出が起こるという「カナリヤ」役を担っている。韓国政府は、こういう哀しい宿命から逃れられない現実を軽視してきた。

 


(2)「韓国銀行は、当局による外国為替市場の安定化措置や、ドル高の影響でドル以外の外貨建て資産のドル換算額が目減りしたと説明した。新型コロナウイルスの感染拡大の影響で、先月は基軸通貨ドルの需要が世界各地で一気に高まった」

 

当局は、外貨準備高減少の理由として、「外国為替市場の安定化措置」を上げている。具体的には、ドル高=ウォン安相場に介入したという意味だ。介入額はいずれ発表される。1ドル=1280ウォン接近場面までウォン売りがあったので介入は当然だろう。ドルの世界的な値上りで、他通貨は値下がりした。有価証券も値下がりしている。

 

(3)「外貨準備高の内訳をみると、有価証券が3576億ドルで、前月比136億2000万ドル減少。預金は317億2000万ドルで、46億2000万ドル増えた。国際通貨基金(IMF)特別引き出し権(SDR)は4000万ドル増の33億2000万ドル。IMFリザーブポジションは1000万ドル減の27億8000万ドル。金保有は2013年2月から変動がなく、47億9000万ドルとなっている。韓国の外貨準備高は2月末現在、世界9番目の規模だ。1位は中国(3兆1067億ドル)、2位は日本(1兆3590億ドル)、3位はスイス(8550億ドル)だった」

 

外貨準備高に占める有価証券比率は、89.4%である。預金は、7.9%である。有価証券の減少は値下がり分と売却によるのであろう。2月、3月とも預金を増やしている。これは、手元流動性を手厚くして、ウォン急落に備えていることを覗わせている。厳戒体制を敷いているのだ。

 


米国財務省発表による今年1月の米国債保有高は、次のようになっている

日本 1兆2117億ドル(1位)

台湾   1992億ドル(11位)

韓国   1211億ドル(16位)

 

日本の外貨準備高1兆3590億ドル(3月末)は米国債で1兆2000億ドル余も持っている。日本は、世界最大の流動性を持つ米国債保有が、89%も占めている。これは、絶対的な流動性確保を意味する。韓国は、こういう日本の外貨準備高を眺めて、日韓通貨スワップ協定があれば良いな、と羨望のまなざしである。ただ、その恩恵に与りたければ、反日をやっていたのでは不可能である。