ムシトリナデシコ
   


欧州では、中国指導部の高姿勢が反発を呼んでいる。習近平氏は、新型コロナウイルスの責任を認めるような姿勢が、中国共産党の立場を弱めるという思惑である。こういう強硬姿勢が、中国国内の批判封じ込めに有効としても、欧州では「破廉恥」という受取り方が強い。

 

「大紀元」(4月3日付)は、「中国ウイルスではなく中共ウイルス、イタリア人専門家が呼び掛け」と題する記事を掲載した。

 

「中国ウイルスではなく中共ウイルスと呼んでほしい」と、イタリアのジャーナリストで中国問題専門紙「寒冬」編集者のマルコ・レスピンティ担当理事は、現地の読者に呼び掛けた。同氏は、中国と中国共産党を区別して非難すべきだと主張している。

 

(1)「(前記の)レスピンティ氏は、イタリア紙「レテ・リベラーレ」3月26日付けの寄稿文で、全体主義の中国共産党政権により、多くの人々が不法な拘束、拷問、殺害により苦しめられているとした。「政権は、組織的に人権を侵害し、自由を抑圧し、良心を侵害し、宗教を迫害し、少数民族に嫌がらせをしている」と書いた。中国ではカトリック、仏教、道教、法輪功学習者など、あらゆる信仰が迫害されている。レスピンティ氏は、共産党はハイテク技術を使った抑圧システムのなかで、顔認識、AI監視カメラ、DNA分析、移動の禁止や制限、礼拝の禁止を行っているとした」

 

(2)「科学者たちは今もウイルスの起源について議論を続けているが、レスピンティ氏は、重要なポイントを見落としてはいけないと主張している。それは、中国共産党政権が嘘をつき続け、ウイルスの危険性と蔓延の警告を遅らせ、警報を鳴らす人々を弾圧し、このウイルスの感染性を言い訳に、武漢の2つの研究室で秘密裏に行われていた様々なウイルス研究を隠蔽しようとしていたと述べた」

 

中国武漢市が、発症地となった「新型コロナウイルス」は、中国共産党の圧政で発表を遅らされ、かつ詳細な情報を発表せず「嘘」を交えている。そういう点で、明らかに事態を悪化させて「パンデミック」という事態を招いた最大責任を負っている。その責任は重く、それを明確にするために、「中共ウイルス」という呼称が提案されている。

 


(3)「イタリアは、中共ウイルスに最も苦しめられている欧州の国のひとつだ。レスピンティ氏はまた、イタリアは中国共産党政権のプロパガンダが多く展開された国だとしている。中国はイタリアにマスクを寄付したと宣伝しているが、これは医療用人工呼吸器の購入を約束したことへの見返りだったと同氏は述べた」

 

イタリアは欧州で唯一、中国と関係を深めた国である。その悪影響が、「中国共産党ウイルス」の被害を大きくする背景になっている。中国の「にじり寄り外交」は、秦の始皇帝以来の「合従連衡」によって気付かれないように行なわれている。相手国に土産を与え、「善人」を偽装して接近する。その挙げ句に、相手国を虜にするという「お決まりの戦術」である。この手口は周知だ。なぜか、豪勢な土産に目が眩み、その術中にはまる国が絶えない。不思議である。

 

(4)「イタリアの薬理学研究所ジュゼッペ・レムッツィ所長は、現地紙「ll Foglio」の取材のなかで、「ウイルスは中国が発生源ではないかもしれない」と発言している。 この言葉について、レスピンティ氏は、中国共産党による宣伝で外国科学機関が操作されていることを示す、典型的な事例だとした。これらの理由から、レスピンティ氏は、新型コロナウイルス(COVID19)は「中国ウイルス」というよりも「中国共産党ウイルス」と呼ぶのがふさわしいと考えている。 「普通の中国人はウイルスの発生とは関係がない。私たちと同じように、ウイルスおよび中国共産党の両方に苦しんでいる」とした」

 

中国国民は、「中国共産党ウイルス」と「中国共産党」の2つに苦しんでいると指摘している。その善良な中国国民には、温かい理解の手を差し伸べよとしている。

 



(5)「米紙『ワシントン・ポスト』のコラムニスト、ジョシュ・ロギン氏は3月19日、中国人民と中国共産党を区別する必要性を強調し、今の感染症をめぐって中国人を責めるのではなく、中国共産党を責めたほうがいいと主張した。 ロギン氏は「西側は中国共産党の偽情報の拡散を手助けしてはならない」とした」

 

『ワシントン・ポスト』のコラムニストであるロギン氏は、中国国民と中国共産党を分けて考えるべきだという。中国の一般市民は、率直で愛嬌のある人たちである。訪日旅行で、従来の反日意識を大きく変えて「親日派」になってくれている。こういう人たちを敵に回さず、むしろ彼らに同情すべきだという論理が引き出される。

 

(6)「ロギン氏は記事の中で、流行病に立ち向かう中国の医師、研究者、ジャーナリストを支持し、彼らが警告を発信するために死の危険に晒されていると説明した。また彼らは、中国人は中国共産党の抑圧的な措置の被害者であり、不必要な苦痛を受けているとした。「このウイルスを『共産主義ウイルス』と呼ぼう。隠蔽と殺人を繰り返す『中国共産党ウイルス』だ」とレスピンティ氏は最後に呼びかけた」。

 

今回の新型コロナウイルスで、中国の医師、研究者、ジャーナリストなどが、良心の呵責に苦しんだ人たちである。こういう善意の人たちは、中国共産党の被害者である。中国共産党と善良な市民を一括りにして批判するのは間違っていると指摘する。こういう考え方は今後、しだいに力を増すであろう。