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今年の梅雨前線は、日中で暴れ回る異常気象だ。中国・長江(揚子江)一帯の洪水が続いている。また、日本でも九州方面を中心に、大きな被害に見舞われた。

 

『ロイター』(7月10日付)は、「中国長江流域の豪雨で氾濫警報、三峡ダムは警戒水位超える」と題する記事を掲載した。

 

中国の長江(揚子江)流域で豪雨による土砂崩れが発生、過去2日間に流域の4都市が最高度の氾濫警報を出した。

 

(1)「最も危険な状況であることを示す「赤色警報」を出したのは湖北省と江西省の各2都市。土砂崩れなどでこれまでに約140人が死亡または行方不明となっており、中国中央テレビは10日、一連の被害による経済損失は600億元(86億ドル)を超えると伝えた。中国当局は今回の豪雨について、南シナ海とインド洋から湿った空気が流れ込んでいることが原因と説明している

 

南シナ海とインド洋から湿った空気が流れ込んでいる。これが、日本列島へも達しているのだ。中国の損害は、すでに86億ドル(約9200億円)規模になっている。中国の水害が止まらない限り、日本も厳しい状況がつづくはずだ。

 


(2)「気象当局によると、6月の降雨量は平年より13.5%多かった。流域にある巨大ダムの三峡ダムでは貯水量が増え、放水しても追いつかない状況。水利省によると、警戒水位を3.5メートル上回っているという」

 

三峡ダムの水位は、警戒水域を3.5メートルも上回っている。放水を続けても警戒水位は上がっており、三峡ダムの安全性は大丈夫かという懸念がつきまとっている。仮に、ダム決壊という最悪事態になると、上海市も飲み込まれる空前の被害が想定される。

 

『大紀元』(7月9日付)は、「中国湖南省、記録開始以来の豪雨、最高レベル洪水警報発令中」と題する記事を掲載した。

 

停滞する梅雨前線の影響で、中国中部と南部の各地は引き続き豪雨に見舞われた。長江中流域の南側に位置する湖南省岳陽市では7月8日、1952年に記録開始以来、最大の雨量を観測した。市政府は洪水警戒レベルを4段階中、最高レベルとなる1に引き上げた。中国中央気象台は9日、中南部の各地で再び大雨の恐れがあると示した。

 

(3)「中国メディアの報道によると、湖南省岳陽市では8日、24時間の降雨量が261.4ミリ、6時間の降雨量は167ミリにそれぞれ達した。それぞれの降雨量は同市の気象観測記録を開始以来、最大値となった。市の洪水防止対策本部は同日午前9時、洪水警戒レベル1級を発令した。また、湖南省気象局は同日9時半ごろ、省内の長沙市、株洲市などに対して、気象災害警戒レベルを4段階中3に引き上げた。非常に激しい雨による洪水、河川の氾濫、ダムの決壊を警告した」

 

降雨量は、短時間に日本並みの「土砂降り」状態である。ただ、日本は急峻な土地柄だけに、一気に河川の水量が増えるマイナス条件を抱えている。中国の気象災害警戒レベルは、4段階中3に引き上げられるほど。日本同様に気の抜けない状態に置かれている。

 


(4)「湖北省は梅雨に入ってから、7回も豪雨に見舞われた。同省黄岡市黄梅県では、8日午前0時~午前6時までの雨量は200ミリを上回った。同県の大河鎮では同時間帯の最大降雨量が353ミリを観測した。同日午前4時頃、大河鎮袁山村の3カ所で地滑りが発生し、住民9人が生き埋めとなった。中国中央気象台は8日、同日午後8時~9日午後8時までに、湖南省、浙江省、福建省、貴州省の一部地域で大規模な土砂災害や地滑りが発生すると警告した」

 

湖南省、浙江省、福建省、貴州省という広大な地域に大規模な被害警告が出ている。前記4省を地図で見ると、浙江省・福建省は沿海部。湖南省・貴州省は内陸部である。インド洋や南シナ海の湿った空気の通り道になっていることが分かる。この湿った空気が日本列島へ流れ込むのだ。

 

(5)「中央気象台は9日午前7時半ごろ、低空収束線の影響で、9~10日まで貴州省から長江中下流地域で引き続き、大雨の恐れがあると示した。特に江西省中部や湖南省南部などの地域は、24時間の降雨量が250~280ミリとなる猛烈な雨に見舞われる可能性が高い」

 

中央気象台は、9~10日まで貴州省から長江中下流地域で引き続き、大雨の恐れがあると警告した。日本が、15日ぐらいまで大雨を警戒すべきとされている理由はここにある。