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韓国は、海上自衛隊が装備の近代化を進めていることに警戒観を示している。韓国に「攻め込んでくるのでないか」という邪推だ。日本は、日米安保条約を結んでいる。韓国は米韓軍事同盟を結んでいる。韓国は、米国を介して日本と「友好国」関係である。日本が、その韓国へ軍事行動を始めれば、米国が止めるはず。日本が、間違っても韓国を攻めることはあり得ない話だ。

 

こういう日米韓三ヶ国の関係を合理的に考えれば、日韓紛争が昂じて「熱い戦線」に発展する可能性はゼロだ。となれば、韓国の警戒論は何か。ジェラシーだけであろう。

 

『中央日報』(7月19日付)は、「北朝鮮を言い訳に隠していた爪を出す日本、海兵隊創設に続き空母配備」と題する記事を掲載した。

 

米カリフォルニア州サンディエゴに停泊中だった米海軍所属の強襲揚陸艦ボノム・リシャール(LHD6)の火災が16日に鎮火した。12日に火災が発生してから4日ぶりだ。この火災による海軍40人と民間人23人が負傷した。



(1)「厳しい状況だが米国が信じるものがある。まさに日本だ。日本は7月14日に公開した2020年版の『防衛白書』で、ヘリコプター護衛艦(駆逐艦)「いずも」(DDH-183)と「かが」(DDH-184)でF-35Bを運用すると明らかにした。防衛白書は「新たな安全保障環境に対応し、わが国の海と空の守りについて、しっかりとした備えを確保するため」の措置と説明した。日本はすでに2018年の「防衛計画大綱」と「中期防衛計画」にヘリコプター駆逐艦の軽空母改造を明示した。白書はこれを再確認したのだ」

 

日本は、中国の海洋進出に合せて装備の近代化を行なっている。中国が突然、空母を3隻建艦するという事態の急変を考えれば、日本がそれに応じた対抗能力を持つことで非難されるいわれはない。中国こそ、突出した軍備の拡大を行なっている。この方が、先ず批判されて当然である。「安全保障のジレンマ」と言われるように、一方が軍備を強化すれば、相手もそれに応じた軍備を強化するのは不可避である。

 

(2)「これに先立ち10日に米国務省はF-35ステルス戦闘機105機の日本への販売を承認した。米国防総省は9日にF-35Aを63機、F-35Bを42機など231億ドル規模の販売を議会に通知した。軍事専門フリーライターのチェ・ヒョンホ氏は、「日本は米国、インド、オーストラリアとともにインド太平洋戦略の核心。米国はボノム・リシャールの空白を日本のいずもとかがが埋めると期待するかもしれない」と話した」。

 

日本は、米国、インド、オーストラリアとともにインド太平洋戦略の核心的存在である。海軍力から言えば、日本は米国に次ぐ軍事力を保持している。日本の防衛線は、インド太平洋戦略に集中している。日本は、同盟的なつながりの中で安全保障政策を樹立しているのだ。

 


(3)「日本は軽空母とともに攻撃型武器をひとつふたつと用意している。これは日本国憲法にも反する。日本国憲法は国が戦争する権利を放棄する「平和主義憲法」だ。日本国憲法第9条1項には「戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する」とされている」

 

尖閣諸島は、本土から遠く離れた離島である。これを防衛するには、軽空母も必要だ。第二次世界大戦後に、中国が尖閣諸島を狙うことなど想定もできなかった。こういう国際情勢の変化を考えれば、軽空母が必要になる。

 

自衛権は、国家固有の権利である。日本が、平和憲法で自衛権=交戦権を捨てたと見るのは、日本に対して邪な考えを持っている証拠だ。中国と韓国は、これを主張するが、G7の先進国はそんな愚かな発言をせず、実態を静観している。日本が、軍備を持たず丸裸であることを最も喜ぶのは中韓二ヶ国だけである。

 

中国は、絶対に空母を持たないと宣言していたが、現実に3隻も保有している。それを咎める国はない。自衛権であるからだ。ただ、それへの対抗で、日本は軽空母を持つにいたったのだ。中国が、日本の軽空母を非難する資格はないのだ。

 


(4)「続く2項には「陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない」という内容が盛り込まれている。これに伴い、日本は日本軍ではなく自衛隊を保有する。自衛隊保有そのものが違憲のため日本は口実を作った。専守防衛の原則だ。自衛隊を「侵攻した敵を日本領土でだけ軍事力で撃退」することにだけ使うという原則だ。この原則は陸海空軍戦力を保有せず、交戦権を認めない憲法との衝突を防いでくれたというのが日本内部の解釈だ」

日本の憲法について、韓国がとやかく言える立場にない。自衛権は、国家固有の権利であるからだ。自衛隊違憲論は、40年前の話だ。ドイツも連邦軍を持っている。ただ、NATO(北大西洋条約機構)の一員としての役割が課されている。日本は、日米同盟という枠の中で、米軍と協議しながらの軍備近代化である。ドイツ連邦軍と同じような立場である。

 

ドイツは、1994年の連邦憲法裁判所での判例で、ドイツ基本法(憲法)の「防衛」とはドイツの国境を守るだけでなく、危機への対応や紛争防止など、世界中のどこであれ広い意味でのドイツの安全を守るために必要な行動を指すと拡大解釈された。ドイツ連邦議会の事前承認により、NATO域外への派兵が認められた。このドイツの事例からみて、日本の自衛権論を批判できるだろうか。

 

自衛隊違憲論など、日本人が考えることで他国がとやかく言うべきでない。太平洋戦争の悲惨さを忘れない意味で、憲法九条は必要である。その範囲内での自衛権行使である。日本が、諸外国に比べて慎重にも慎重を期している姿を素直に見るべきなのだ。韓国や中国の揣摩臆測(しまおくそく)は、我田引水でありお断りしたい。