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韓国では、在日韓国人に冷たい視線を投げつけるのに、成功すると途端に「韓国系」と形容詞をつけたがる。在日韓国人で大成功した企業は、あの有名なソフトバンクがある。韓国が出資をしたわけでもないから、「韓国系」という形容詞はつかない。今回、マスクの大増産に踏み切ったアイリスオオヤマは、経営者が在日韓国人である。だが、すでに日本国籍を取得している。韓国メディアが、「韓国系」と呼ぶのは実態にそぐわないのだ。

 

韓国本土では、在日韓国人を一段下に見る悪いクセがある。「同胞」という温かい視点はないのだ。北朝鮮は、戦後の「帰還事業」で多くに在日朝鮮人が帰国した。だが、「帰還歓迎」は形だけ。すさまじい「差別」扱いされたという。朝鮮民族は、同胞でも差別するのだ。極めて狭量さを持ち合わせている。成功した場合は逆である。すでに日本へ帰化した場合でも「韓国系」をつけるのだ。

 

『中央日報』(7月23日付)は、「日本の『マスク不足』解決に寄与したのは韓国系『Uターン企業』」と題する記事を掲載した。

 

このタイトルから受ける印象は、韓国系資本の企業が韓国から日本へUターンしたイメージである。全く異なる。韓国が出資した企業ではない。韓国から日本へUターンしたのでもなく、中国から日本へのUターンである。

 

(1)「日本の中堅家電および生活用品製造企業のアイリスオーヤマは中国の大連・蘇州工場でマスクを生産し、日本に輸出してきた。新型コロナウイルスの感染拡大のため日本でマスクが品薄になっていた2月、中国工場を増設する計画だった。中国工場の生産能力を月8000万枚から1億4000万枚に増やすことを決め、発注も終えた。しかし同社は6月から宮城県角田市の工場でマスクを生産している。核心原料の不織布まで国産化したこの工場では月間1億5000万枚のマスクを生産する。中国の2カ所の生産能力の倍に近い。現在、日本で最も多くのマスクを生産する企業であり、マスク不足の解消に寄与した」

アイリスオオヤマは、中国でのマスク増産計画を取り止め、日本政府のUターン計画を利用して、そのまま国内生産に切換えた珍しい成功例である。このUターンに、韓国は何らの関係もなかった。純粋な経営判断である。

 

(2)「アイリスオーヤマがわずか3カ月で日本最大のマスク製造企業になった背景には、日本政府のリショアリング(海外生産基地の国内移転)政策がある。日本は4月、「第1次コロナ緊急経済対策」にリショアリング促進予算2400億円を編成した。海外生産拠点を日本に移転する中小企業に移転費用の最大4分の3まで支援する。韓国も2013年からリショアリングを支援しているが、成果は少ない。義務雇用など厳しい追加条件を満たさなければいけないからだ。補助金支援は地価の最大40%、設備投資額の最大24%と、日本と比べて低い水準だ」

 

日本政府によるリショアリング政策では、中小企業移転費用の最大4分の3まで支援する。これは、思い切った支援政策である。韓国では、日本に比べて細かい制約がついている。日本の方がはるかに効果的である。アイリスオオヤマが、このリショアリング政策に乗ったのは、当然であろう。


(3)「アイリスオーヤマの広報担当者は22日、韓国経済新聞のメールインタビューで「2月に日本政府の要請を受け、3月31日に国内でマスクを生産することにした」とし「5月末に中国工場の増設に使用する計画だった設備を角田工場に移転し、8本のラインを設置した」と説明した。アイリスオーヤマが国内マスク生産設備に投入した資金は30億円。この広報担当者は「政府の補助金のおかげで当初10億円だった設備投資規模を30億円に増やした」とし「月6000万枚で計画していた生産能力も月1億5000万枚に増やした」と話した」

マスク不足でてんてこ舞いしていた日本政府と、アイリスオオヤマ側の事情が見事にマッチした成功例であろう。

 

(4)「日本経済産業省は5月、中国のマスク製造設備を自国に移転した点を認め、アイリスオーヤマをリショアリング支援対象1号企業に公式選定した。アイリスオーヤマは在日韓国人2世の大山森佑社長が1958年に大阪で創業した。1971年に大山森佑社長が死去し、当時19歳だった大山健太郎現会長が会社を引き継いだ。大山健太郎会長は、2002年まで韓国国籍を維持していたという」

 

アイリスオオヤマの大山健太郎氏は、『日本経済新聞』の「私の履歴書」に登場している。氏が、大学受験を控えた時期に父が病魔に冒され、父の町工場はピンチに立った。健太郎氏は、予備校通いを止め父へ内証で工場で働かざるを得なかった。こうして、工場の危機を救い後に、経営者となった経歴の持ち主である。