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韓国は、何ごとも日本と張り合うことを生きがいにしている。米国の軍事力評価機関グローバルファイアパワー(GFP)が、まとめた2020年国別軍事力ランキングで、韓国が6位を占めた。そこで、「日本は何位か」である。

 

GFPは人口や兵力、兵器数、国防予算など50項目を総合して軍事力指数を算出している。それによると、日本は5位である。韓国を上回ったのだ。今年の評価で1位は米国、2位はロシア、3位は中国、4位はインド、そして日本となった。以上は、『中央日報』(7月21日付)が報じた。この記事では、韓国のランクが日本を下回って「残念」という論評はなかった。

 

国防力は、人口や兵力、兵器数、国防予算など静態的なデータで分かるものではない。最先端の装備を持っているかどうかが勝負を決めるのだ。

 

『中央日報』(7月29日付)は、「日本の衛星・空母・潜水艦戦力、韓国との格差拡大へ」と題する記事を掲載した。

 

韓国が日本に最も遅れを取っている軍事力分野が宇宙だ。人工衛星がなければ偵察や無人機などほとんどすべての武器体系がまともに作動しない。米国は宇宙分野でロシア・中国との戦争に死活をかける。日本も同じだ。

宇宙が戦場に変わっていくが、韓国は対応できていない。日本は2020年代半ば、妨害衛星を打ち上げる計画だ。この衛星はロボットアームで他国の衛星を破壊して通信を途絶えさせ、偵察衛星の機能を失わせる。韓国の衛星にも適用可能な軍事戦略だ。



(1)「元JAXA(宇宙航空研究開発機構)鹿児島宇宙センター所長の坂爪則夫氏は、日本の宇宙技術のうち最も誇れる技術を「ドッキング技術」と述べた。JAXAは蓄積されたロボットアーム技術と世界最高レベルのドッキング技術で妨害衛星にロボットアームを付け、外国の人工衛星を破壊することが可能だ。ドッキング技術を軍事的に使用すればミサイル迎撃技術に転用できる」

 

日本の宇宙技術のうち最も誇れる技術は、「ドッキング技術」とされている。TVでも衛星のドッキングでは、日本人が操作している姿がよく放映されている。あのロボット操作技術が、将来は兵器に転用されるというのだから驚く。宇宙では、あらゆる技術が軍事に転用さが可能なのだ。


(2)「韓国は2021年を目標に1.5トンの人工衛星を打ち上げる独自のロケットを開発中だが、日本は偵察衛星の地球の軌道に16トンの人工衛星を乗せることができるH-2A液体燃料ロケットをすでに保有している。燃料を入れるのに時間がかかるH-2Aロケットだけでなく、ボタンさえ押せば直ちに発射できる1.2トン弾頭用固体燃料ロケットのイプシロンもある。軍事的に転用すれば直ちに大陸間弾道ミサイル(ICBM)を保有する日本だ」

 

日本が、大陸間弾道ミサイルを発射できる技術を確立しているという。日本の潜在的な軍事能力開発が、ここまで進んでいることは、中国にとっては脅威であろう。平和憲法の精神で核開発を抑制しているが、北朝鮮の核武装が公認される事態になれば、「日本も」という危険性が出てくる。北朝鮮の核武装は、「虻蜂取らず」である。

(3)「ICBMを発射するには大気圏再進入技術が必要となる。日本は宇宙に発射した人工物体を大気圏内部に再進入させることにかなり以前から成功していて、ICBM技術で北朝鮮をはるかに上回る。いつかは国防政策として表面化するだろうが、技術的にはICBMの力量をすべて備えた宇宙強国だ。偵察衛星能力も2025年までに10基に増やし、北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長がどの建物から出るかも把握できる。

 

日本のICBM技術は、北朝鮮をはるかに上回っている。日本の偵察衛星能力は、2025年までに10基に増やす計画である。これによる探査能力拡大で、金正恩氏の動静まで把握できるようになるという。

 


(4)「日本は韓国ものぞいている。韓日間の宇宙軍事力を比較すると、壬辰倭乱(文禄・慶長の役)当時に日本の火縄銃に朝鮮が槍などで対抗したのと同じくらい大きな差がある。軍事力のうち日本に最も遅れている状態であり、その差を狭めるのに数十年の時間が必要であることを考慮すると、未来に備える領域のうち最も急がれる分野が宇宙だ」。

日本の偵察衛星が北朝鮮をより詳細に覗ければ、韓国の動向も的確に把握できる。筒抜けになるのだ。衛星技術における日韓の差は、数十年間あるという。韓国は、宇宙分野で決定的な立ち後れとなった。

 

(5)「日本は潜水艦16隻体制を維持してきたが、2021年までに22隻体制に増やす。潜水艦16隻体制は、終戦後に米国が日本の軍事力を解体する一方で潜水艦武装だけは強要したことで実現した。米国は冷戦当時、旧ソ連の軍艦がウラジオストクから太平洋に進出するのを防ぐための軍事戦略の一部を日本に任せた。これを受け、日本は宗谷海峡・津軽海峡・大韓海峡(対馬海峡)の3つの海峡を封鎖する任務を遂行してきた」。

 

日本の潜水艦能力は、折り紙付きである。米国さえ上回るとされている。文字通り、世界一である。

 


(6)「毎年1隻を退役させ、三菱造船所と川崎造船所は、交代で1隻ずつ建造する。毎年新技術を取り入れて騒音が最も少ないそうりゅう型潜水艦で武装し、最新エンジンで15日以上も水中作戦が可能だ。日本潜水艦は水深500メートルの海底まで降下できる。溶接技術が優れていなければ水圧に耐えることができないが、レーザー溶接技術で日本は世界最高レベルだ。中国の潜水艦が東シナ海と南シナ海に抜ける2カ所の水路を監視するために、日本は常時8隻の潜水艦を水中に隠しておく必要があり、全体的に22隻体制に変化することになったのだ。22隻体制といっても毎年1隻ずつ退役する潜水艦を廃棄せず演習艦として保存しているため、実戦に投入できる潜水艦を28-30隻保有しているといえる」

常時、日本の8隻の潜水艦が中国潜水艦の動きを監視しているという。それとも知らない「はぐれ」中国潜水艦が、発見されて監視されているのだ。中国海軍にとって、日本の潜水艦は鬼門となっている。