テイカカズラ
   


米国は721日付で南部テキサス州ヒューストンの中国総領事館に、3日以内の閉鎖を求めた。これは、大使追放よりも厳しい外交措置と言われている。米国は、あえてその厳しい措置によって、中国のスパイ行為へ警告を行なった。

 

この米国の強い措置が、中国に明確なメッセージとして受け取られたかどうかは不明だ。中国も対抗措置として米国の成都総領事館の閉鎖を行なっているからだ。米国はさらなる対抗措置として、米中双方に外交官駐在人数を平等にするよう調整している。米国に比べて圧倒的に多数の中国外交官が米国に赴任している。この中国外交官が、米国でスパイ活動に従事していると見られている。外交官特権を利用して、米国を自由自在に動き回って、スパイ活動を行なっている。FBIは、中国スパイ活動を取り締まるには、中国外交官数を減らすことだと、指摘しているほどだ。

 

米国の明確なメッセージは、中国近海での米軍機偵察活動である。これならば、中国も米軍の最新鋭戦闘機の飛来を目の当たりにして、奔放な行動を改める契機になるかも知れない。

 

『大紀元』(8月7日付)は、「米軍機、7月中国近海を67回飛行、防衛から対抗へと戦略転換か」と題する記事を掲載した。

 

北京大学の研究調査機関「南海戦略態勢感知計画(SCSPI)」によると、85日夜、米軍機は広東省まで59.27海里のところに近づいた(SCSPIツイッターより)。

 


(1)「中国南部を襲った台風が過ぎ去った後、米軍がこのほど、中国沿岸部での偵察活動を再開したことがわかった。北京大学の研究調査機関、「南海戦略態勢感知計画(SCSPI)」によると、85日と6日、米軍機3機が中国周辺海域で飛行した。SCSPIのツイッター投稿によると、5日、米軍機3機が中国周辺海域で飛行した。6日、米空軍RC-135W偵察機と米海軍P-3C対潜哨戒機が広東省付近で偵察活動を行っていた。SCSPIは、5日午後9時頃、対地警戒管制を行う米軍のE-8C早期警戒管制機が広東省沿岸地域を飛行したことを「初めて観測した」とした」

 

「南海戦略態勢感知計画(SCSPI)」によれば、米軍機が頻繁に中国近海の偵察飛行をしていることが分る。中国側の防衛態勢をチェックしているのだろう。米中復交後、米国がここまで踏込んだ偵察飛行をしている意図はけん制という意味であろう。

 

(2)「SCSPIによれば、5日夜、米E-8C早期警戒管制機が台湾の南方海域から中国方向へ飛行し、広東省まで59.27海里(約109.77キロ)のところに近づいた。同日夜、米軍機P-8A対潜哨戒機とKC-135R空中給油・輸送機がそれぞれ、バシー海峡と台湾の北東海域で活動していた」

 

米軍機は、中国側にはっきりと台湾防衛姿勢を見せつけている。中国が、香港の次は「台湾開放」を豪語しているだけに、米国の姿勢を鮮明にしているのだ。

 


(3)「米軍はここ数カ月、南シナ海をめぐって、中国周辺海域で軍事力を強化し、頻繁に偵察活動を行っている。7月、米海軍ロナルド・レーガン空母打撃群とニミッツ空母打撃群は、日本の海上自衛隊やオーストラリア海軍、インド海軍と合同演習を行った。SCSPIの統計では、7月、米軍機は中国近海で少なくとも67回の偵察飛行を行った。5月の35回と6月の49回と比べて、大幅に増えた。7月の回数は5月の倍となった」

 

南シナ海防衛では、米国・日本・豪州・台湾・印度が「同盟軍」として中国の攻撃を食い止める。すでに、合同訓練が精力的に行なわれている。米軍機による中国近海の偵察飛行は、7月の67回は、5月の35回の倍に達している。海軍の合同訓練に歩調を合わせているのだろう。

 

(4)「SCSPIは、「米軍の偵察戦略は防衛から対抗へと転換させたことを意味する」と分析している。7月、中国沿岸部で、米軍P-8A対潜哨戒機が29回、RC-135偵察機が12回、P-3C対潜哨戒機9回、EP-3E電子偵察機8回、E-8C早期警戒管制機が7回とそれぞれ飛行したという。726日、P-8A対潜哨戒機は、福建省の領海基線まで41海里(約75.9キロ)のところに迫った。中国当局のSCSPIは、米軍の頻繁な偵察活動は「政治的および軍事的圧力を強める狙いがある」と非難した」

 

SCSPIは、「米軍が、偵察戦略を防衛から対抗へ転換させた」と理解している。米軍がここまで踏込んだ戦術に転換すると、中国は不気味であろう。実戦経験ゼロの中国軍が、百戦錬磨の米軍とどう戦うのか。もはや、机上訓練の段階を超えているからだ。「よせば良かった」と言うことになりかねないであろう。