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日韓の「民度比較」の好適なケースが、コロナ沈静化状況の違いである。日本は、市民一人一人が夏休みも注意して行動しているので、「第二波」を切り抜けられる見通しが出てきた。韓国は逆である。最終コロナ対策の「第3段階」へ引上げると、経済が麻痺することからその手前の「2・5段階」まで引上げる。

 

韓国の自慢した「K防疫モデル」は、完全に破綻した。理由は、市民が結束せずバラバラであることだ。自分の目先利益を求めて行動し「自己抑制機能」を喪失した結果であろう。春先のコロナ第一波では恐怖感から協力したが、第二波では恐怖感が薄れて、韓国独特の「自己利益追求」が前面に出た。日本の市民との違いがはっきりと現れている。

 

8月30日午前0時から当面は8日間、「2・5段階」の規制を開始する。防疫当局は、「少なくとも10日間」とも発言している。規制期間の延長は必至であろう。

 

『韓国経済新聞』(8月29日付)は、「韓国首都圏でコロナ距離『2・5段階』夜9時以降は飲食店『シャットダウン』」と題する記事を掲載した。

 

韓国首都圏で強化された社会的距離「第2段階」が施行される。密接・密集度を減らすために営業方式を制限する方向で対策が準備された。飲食店の場合、午後9時以降は店内で飲食ができない。今回の防疫対策は30日0時から来月6日夜12時まで8日間適用される。



(1)「新型コロナウイルス感染症中央災難安全対策本部は28日、こうした内容の防疫措置を発表した。飲食店の場合、午後9時から翌日午前5時まで店内で飲食ができない。飲酒も同じだ。テイクアウトとデリバリーに限り許される。それ以外の時間はこれまでと同じく店内での飲食が可能だ。また、強化された措置に基づき、訪問者は電子出入者名簿認証過程を踏むか、手記出入者名簿を作成しなければいけない。適用される業種は一般・休憩飲食店、製菓店など約38万カ所

 

下線部にように厳しい規制だ。中小・零細企業への打撃は不可避である。韓国経済の下押し効果は、一段と大きくなる。


(2)「カフェの場合、時間に関係なく店内を利用できない。営業時間のテイクアウト・デリバリーだけが可能だ。ただ、フランチャイズ型コーヒー専門店に先に適用することにした。飲料などをはテイクアウトする場合にも出入者名簿を作成しなければならない。スポーツジム、ビリヤード、ゴルフ練習場など2万8000カ所の室内体育施設に集まることも禁止する。中央災難安全対策本部の関係者は「室内体育施設では飛沫の発生が多い活動が主に行われる」とし「利用者の滞留時間も比較的長くなる。最近、室内体育施設発の集団感染が発生した点を考慮した」と説明した」

カフェやスポーツジム、ビリヤード、ゴルフ練習場などに集まることも禁止する。

 

(3)「首都圏にある学習塾も非対面授業だけが可能だ。読書室、スタディーカフェにも人が集まってはいけない。計6万3000カ所にのぼる。教習所(同じ時間帯の9人以下の学習者)は今回の集合禁止措置から除外されたが、依然として集合制限措置は適用される。出入者名簿管理、マスク着用など核心防疫守則を必ず守らなければいけないということだ」

 

読書室、スタディーカフェにも人が集まってはいけない。図書館も同じ扱いであろう。

 

(4)「この日、中央防疫対策本部の鄭銀敬(チョン・ウンギョン)本部長は定例会見で「感染病モデリングの専門家らは『現在の流行状況が続く場合、来週は一日に800人から2000人まで感染者が増加し、大規模流行につながり兼ねない』と警告している」と述べた。続いて「流行状況を今すぐ統制しなければ感染者が幾何級数的に急増し、医療システムが崩壊して社会の必須機能がまひしたり、莫大な経済的被害につながるおそれがある」と憂慮を表した。鄭本部長は特に最近の首都圏状況が最も深刻だと強調した。首都圏全体が危険地域ということだ」

 

首都圏では、流行状況を今すぐ統制しなければ感染者が幾何級数的に急増する。当然、医療システムが崩壊して社会の必須機能がまひしたり、莫大な経済的被害につながるおそれがある段階まで来た。韓国は、第一波と同じ罠に陥っている。学習効果がなかったのだ。

 

(5)「鄭本部長は、「今後少なくとも10日ほどは出退勤、病院訪問、生活必需品の購入など必須の外出を除いて集まり・旅行など人との接触を減らし、宗教活動、各種会議も非対面に切り替えてほしい」と要請した。さらに「外部活動をする場合は必ずマスクを着用し、手洗い、2メートルの距離維持などを徹底的に守ってほしい」と呼びかけた」

 

防疫当局は、今後少なくとも10日ほど、と規制期間を予告している。文大統領は強権発動をちらつかせているほど。日本とは随分と違い、張り詰めた雰囲気が感じられる。日韓の「民度」の違いと言えば、韓国は激怒するだろうが、現実を見ればそう言わざるを得ない状況だ。