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南北統一で人口減補う

全体主義で危機に対応

にわかな軍拡論の背景

日本と戦い復讐果たす

 

韓国の合計特殊出生率(一人の女性が生む子どもの数)は昨年、「0.92」と世界最低を更新した。今年に入っても減少しており、上半期は「0.88」と下げ止まることなく悪化が続いている。韓国政府は、文政権になってから人口対策会議も開催せず放置したままだ。「出生は個人の選択」と他人事のような認識に変わっている。

 

19年の合計特殊出生率の四半期別の数値を整理しておく。

1~3月期   1.02

4~6月期   0.92

7~9月期   0.89

10~12月期 0.85

 

昨年の上半期(1~6月期)の合計特殊出生率は、0.97である。今年の上半期は、0.88である。約10%の減少だ。ここから推定される今年の合計特殊出生率は、「0.83」程度までの低下が懸念される。この調子で低下すれば、来年は、「0.75」近辺へ落込むだろう。すでに昨年7~9月期に、ソウルの合計特殊出生率は「0.69」にまで低下しているのだ。韓国全体で「0.7」を割り込むのは、時間の問題であろう。ここまで来れば、「韓国絶滅危惧種」論が出ても不思議はない。国家存亡への危険な道を歩んでいるのである。

 

日本の合計特殊出生率は昨年、「1.36」と4年連続の低下である。国内では、事態を深刻に受け止めているが、韓国にはそういう議論さえ消えている。一国の人口が、横ばいを維持するに必要な合計特殊出生率は、「2.08」である。韓国は、すでにそのほぼ半分の「1」を大きく割り込んだままである。

 

合計特殊出生率が1を下回ったことは、一世代が過ぎれば出生数が現在の半分以下に減少するという意味だ。約30年後の韓国の合計特殊出生率は、「0.5」を割り込むという話だが、現実はそれをはるかに上回る速度で低下している。ここまで分っていながら、文政権は、「人口問題」へ真剣に取り組まないどころか、悪化を放置している理由があるはず。それが、何かを究明することが必要であろう。

 

南北統一で人口減補う

私は文政権が将来、北朝鮮と統一することで、人口問題を解決する腹積もりであると見る。この南北統一を前提にすると、人口は次のような規模(2019年現在)になる。

南北朝鮮7735万人(韓国5170万人、北朝鮮2566万人)と英・独・仏なみになるのだ。

ドイツ  8313万人

フランス 6706万人

イギリス 6683万人

 

そこで、文政権はあえて人口問題に触れずにいるのだろう。韓国国内で自然発生的に、人口減少問題をきっかけに、「南北統一論」を高めようという狙いに違いない。

 

合計特殊出生率は、経済問題と大きく関わっている。失業率が高ければ結婚を見送る。それが、合計特殊出生率を引下げるからだ。文政権は、大幅な最低賃金引き引上げによって失業率を高めるという、完全に誤った政策を行っている。国際機関からの是正勧告を無視しているが、それには前記のような明確な目的(南北統一)が存在するためであろう。

 

南北統一に当って、韓国進歩派の先兵役は労組と市民団体である。これら本来の非営利・非政治の組織が、完全に政治と密着化しているのが韓国の特色である。文政権は、これら支持母体の支援強化策として、労組には最低賃金の大幅引き引上げ。市民団体には手厚い補助金を給付している。その一環として強引に原発を廃止させ、太陽光発電で多額の補助金を市民団体に与えたのだ。すべて手抜かりなく、南北統一への準備を進めている。

 


韓国の人口は、今年から自然減に入った。出生数よりも死亡数が多い結果だ。この事態は、これまで想定されていた時期を4年も繰り上がっている。日本の人口減は、2008年に始まった。韓国の人口動態は、日本よりも約25年のタイム・ラグの存在が知られている。この間隔からすれば、韓国の人口減は2033年に始まってもおかしくなかった。それが、今年に繰り上がったのである。韓国の少子高齢化がそれだけ、日本よりも早いスピードであることを示している。事態は、極めて深刻なのだ。

 

韓国国会では、与党の議席数が6割と絶対多数を占めてから、横暴な議会運営を行っている。これと軌を一にして、文政権も独断的な政権運営を行っている。これに対して、警戒論が高まっている。野党の保守派はもちろん、学会進歩派の長老までが相次いで、「韓国政治の危機」を訴えるようになっている。これは、韓国内部に容易ならざる事態が持ち上がっている結果だ。

 

このメルマガではこれまで、韓国政治の危険性を指摘してきたが、文政権の北朝鮮接近姿勢が露骨になっている。これと合せ、韓国の政治体制を「全体主義」に変える意図が明確という指摘も出てきた。その見解を精査することにしたい。(つづく)