テイカカズラ
   

韓国は、元国会議長らが菅政権登場を機に日韓融和策に転じるべしと提言した。日本では、そういう動きはゼロだが、韓国の焦り方は尋常でない。「反日運動」で燃えさかった韓国が一転、「仲良くしましょう」と呼びかけている。不思議な感じがするのだ。

 

『聯合ニュース』(9月17日付)は、「韓日関係の放置は「百害あって一利なし」韓国元国会議長らが提言」と題する記事を掲載した。

 

韓国の元国会議長らが悪化の一途をたどっている韓日関係を放置してはならないと口をそろえた。関係改善に向けてはそれぞれ違う解決策を示した。文喜相(ムン・ヒサン)前議長ら4人が9月17日に発刊された季刊誌『韓米ジャーナル』とのインタビューで韓日関係に関する見解を明らかにした。

(1)「文氏は、「韓日関係が放置されることは両国に百害あって一利なしである。両国の指導者が無責任であり、両国の国民に被害を与える」と指摘。「直ちに解決しなければ歴史に大きな罪を犯す」との見解を示した。また、「解決策は意外と簡単かもしれない」とし、国会議長時代に強制徴用訴訟問題の解決策として自身が提案した案を取り上げた。同案は韓国と日本の企業、国民から寄付を募って基金をつくり、被害者に支給するなどの内容が盛り込まれている」

 

日韓関係冷却化で損をするのは韓国がより多い。日本も、訪日客の減少という痛手はあるが、それ以外に目立ったものはない。日本ビールが売れないとか伝えられているが、韓国では雇用減に結びつき、失業を増やしている。文元国会議長は、自らが提案した法案の再提出を求めている。

 


(2)「鄭義和(チョン・ウィファ)元議長は、「70年の歳月が過ぎた今日では許して歩み寄る姿勢を持たなければならない」として、「われわれの主張も重要だが、易地思之(相手の立場に立って考えること)の姿勢で日本を理解する姿勢も必要だ」と表明。「われわれがあらゆる面で日本より良い国にならなければならない。それが日本に対する美しい復讐(ふくしゅう)」と強調した」

 

韓国は今、日本を日韓併合で許すべしとしている。こういう感覚だから、日本人はスッキリしないのだ。1965年の日韓基本条約で解決済みである。日本が、韓国を嫌うのは「許す」とか「謝罪」しろとか繰返されることに食傷気味である。感情論は止めて、合理的な解決策(韓国国内で解決する)しかないのだ。

 

(3)「金炯オ(キム・ヒョンオ)元議長は、「韓日関係で不協和音が続けば続くほど外交、安全保障、経済などあらゆる面でわれわれが受ける被害が莫大(ばくだい)だ」として、「ねじれた韓日関係の答えは結者解之(自ら行ったことを自ら解決すること)」と述べ、両国の指導者が関係改善に乗り出す必要があるとの認識を示した。また、「われわれがより大きな被害を受けざるを得ない構造だが、(政界では)反日感情をあおり、国内の政治に利用している」とし、「時間が経てば国民も理性と冷静さを取り戻し、政界に大きなブーメランとして返ってくる」と警告した」

 

このパラグラフでは率直に、日韓関係冷却によって韓国がより大きな損害を被ると指摘している。韓国側で日韓融和策を言い出している背景には、韓国の受ける損害が大きいことを物語っている。反日を政治的に利用してきた文政権は、頭を丸めなければならないほど、害毒を流してきたのだ。

 

『東亜日報』(9月17日付)は、「日本新政権スタート、韓日の『知日派―知韓派』に注目」と題する記事を掲載した。

 

菅義偉政権でも韓日関係の改善は容易ではないという見通しが優勢だが、一部では期待の声も出ている。韓日関係が進展するには、韓日両国で知日派、知韓派の役割が過去よりも重要になった。

(4)「韓国与党要人の中で菅氏と個人的な信頼で話ができる代表的な人物として、与党「共に民主党」の李洛淵(イ・ナクヨン)代表が挙げられる。外交筋によると、日本国内の核心人物を広く知っている李氏は、特に菅氏の周辺人物と親交があり、比較的円滑な意思疎通が可能とされる。昨年10月、首相だった李氏が政府代表として天皇陛下の即位の礼に参列した時、2人が非公開で会って、責任を持って韓日関係改善のために努力するという趣旨の話を交わしたという」

 

菅首相は、昨年10月、韓国首相だった李氏と二人きりで会っているという。面識はあるのだ。



(5)「前政権の要人の中には、李丙琪(イ・ビョンギ)元大統領秘書室長が菅氏と格別の間柄だという。李元室長は2013~14年、駐日大使時代、月に1度以上、菅氏と会ったという。15年の韓日慰安婦合意の時、「李丙琪ー菅ライン」が重要な役割を果たしたと、日本政府関係者が明らかにした。李元室長が収監された2年間、菅氏が慰労のメッセージを送ったという」

 

菅首相は、15年の日韓慰安婦合意で李丙琪・元韓国大統領秘書室長と重要な役割を果たした。だが、その日韓合意を文政権は破棄している。菅氏が、簡単に文政権との交渉に応じるか疑問だ。管氏は、裏切った相手と会うほど「お人好し」だろうか。

(6)「日本政界の最高の知韓派は、与党自民党のナンバー2とされる二階俊博幹事長だ。二階氏は、日本国内の反韓、嫌韓ムードが高まると、これを和らげる役割をしてきた。日本の半導体部品輸出管理強化で韓日関係が最悪だった昨年9月、二階氏はあるテレビ番組に出演して、「日本が手を差し伸べ、譲歩できることは譲歩すべきだ」と話した。全国旅行業協会(ANTA)会長でもある二階氏は17年6月に訪韓した時、日本の旅行会社代表ら民間人360人も同行した。今年も1200人規模で韓国を訪問しようとしたが、新型コロナウイルスの感染拡大で延期になった。

 

二階氏も昨秋は、韓国代表団との会見約束を破るほどで、火中の栗を拾わなかった。老練な政治家だけに、国内世論を読むだろう。決め手は、国内世論だ。