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米国は、水際作戦で中国人スパイ予備軍である留学生ビザ発給を急激に絞り込んでいる。中国人民解放軍関係者が、前歴を隠して留学し機密研究を盗み出さそうと狙っているからだ。7月の学生ビザ発給は実質4人。更新を含めた合計で145人である。前年同期の2万人超がウソのような変わり方である。中国は、米国にとって「敵性国家」になっている。

 

『大紀元』(9月17日付)は、「米、中国人留学生のビザ発給をさらに厳格化、7月わずか145人取得」と題する記事を掲載した。

 

米中関係が急速に悪化する中、米政府は、中国人留学生向けのビザ発給をさらに厳格化した。米政府の最新統計によると、今年7月、米の学生ビザ(F-1ビザ)を獲得した中国人は145人にとどまり、昨年同月の2万超を大きく下回った。

 

(1)「米『ラジオ・フリー・アジア』(RFA)9月14日付は、米国務省領事局のデータを引用し、7月に在中国米大使館、在上海総領事館、在広州総領事館が承認した学生ビザはわずか4件と報じた。この4件を除いた141件は、学生ビザの更新である可能性が高いとみられている。その一方で、同月、香港と台湾にある米国の在外公館は約1000件の学生ビザを発給した」

 

米国は7月、中国人留学生に新規発給したビザがたったの4件であった。学生ビザ更新は141件で、7月合計の学生ビザ発給は145件である。一方、香港と台湾からは1000件の学生ビザが発給されている。中国からの学生ビザ申請は、スパイがらみが多いことを物語っている。

 


(2)「留学事情に詳しいカナダの非営利団体、「国境なき教育」の創設者の1人である燕曉哲氏はRFAに対して、「中国にある米大使館と総領事館のビザ業務は、すでに約10カ月前から停止している。現在、一部の中国人学生は、香港や台湾などの第三国・地域を通して、米国の学生ビザの取得を試みている」と語った」

 

下線のように、米国は中国関連ビザ業務を約10ヶ月前から停止している。いかに、中国への警戒感が強いかを示している。

 

(3)「今年に入ってから、中国当局の情報隠ぺいで中共ウイルス(新型コロナウイルス)が大流行となった。各国の中でも米国の累計感染者数と死亡者数が最も多く、同国の経済は深刻な打撃を受けた。そのうえ、中国当局が長年にわたり米企業の技術を窃盗し、今年は香港で「国家安全維持法」を強制的に導入し、さらには南シナ海、台湾海峡および東シナ海で軍事活動を拡大した。このため、米中関係は急激に悪化している」

 

米中関係の悪化が、ビザ発給停止の背景である。中国が長年にわたる米国の技術窃取をやってきたことへの報復だ。悪は、懲らしめなければならないという理屈だ。

 


(4)「トランプ政権は5月末、中国軍とつながりのある中国人留学生や研究者の入国を規制する措置をとった。ロイター通信の報道では、米国務省は9日、中国人に発給した1000件以上のビザを取り消したと明らかにした。同日、米国土安全保障省のチャド・ウルフ長官代行は、「われわれは、中国の軍民融合戦略に関係する中国人大学院生や研究者のビザ取得を防ごうとしている。彼らによる機密性の高い(米国の)研究成果の盗用を避けるためだ」と述べた」

 

米国は、中国に対して新規発給ビザの厳格化だけでなく、すでに発給したビザの取消しも行っている。それが、1000件以上にも達している。人民解放軍関係者の肩書きを偽って取得した学生ビザであるからだ。

 

(5)「米政府はこのほど、ビザを不正に取得した中国軍の女性士官を逮捕・起訴し、技術窃盗の容疑で複数の中国人留学生や研究者を拘束した。さらに米政府は最近、一部の中国人留学生や研究者が米の重要技術を中国に持ち出すのを防ぐため、空港での出国審査を強化している。英メディアによると、一部の中国人学生は、米国を出国する際、審査官から質問を受けるだけでなく、所持のパソコンや携帯電話、ゲーム機が一時的に押収され、その中のデータや通信内容などが調べられたと訴えた」

 

本欄でも、米国における中国人留学生が、技術窃取した嫌疑で逮捕されている事実を取り上げてきた。一部の中国人留学生は、米国出国の際にデータや通信内容を調べられている。すでに、「準戦時体制」を思わせる雰囲気だ。それにしても、米国から技術を盗み出さなければ、中国軍の技術開発が進まないとは情けない。ここまでやって、世界覇権へ挑戦したいとは、児戯同然の振る舞いである。