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文政権による強引な原発休止根拠は、今も二転三転している。原発休止を決めた当時の最高責任者である産業通商資源部(日本の経産省)長官が、最初の陳述を撤回するという奇々怪々な動きを見せている。これで、原発休止の根拠は政治的談合であったことが明らかになってきた。政権支持団体である市民団体が、多額の政府補助金で太陽光発電を支援させるという圧力をかけたことを臭わせているのだ。

 

『朝鮮日報』(9月30日付)は、「『自分の言葉はうそ』という脱原発の昼ドラ的展開」と題する社説を掲載した。

 

韓国産業通商資源部の白雲揆(ペク・ウンギュ)元長官が、監査院の月城原子力発電所1号機の閉鎖妥当性監査で自ら陳述し、押印までした陳述書について、今になって「陳述の効力はない」と否定した。

 

(1)「韓国水力原子力(韓水原)の月城原発1号機早期閉鎖の妥当性に関し、監査院監査の最終段階で現政権による脱原発の中心人物が、自分の陳述を自ら否定するという異例の事態が起きている。監査院の最高意思決定機関である監査委員会は最近、白元長官をはじめ、重要監査対象者を数人呼び、職権による審理を行った。その席上、白元長官をはじめ一部関係者は「自分が陳述したことは事実ではない」と集団で過去の陳述を覆したという」

 

月城原発1号機早期閉鎖の妥当性について、当時の最高責任者が陳述したことを否定するという驚くべき文政権の無責任体制が浮き彫りになっている。そうなると、月城原発1号機早期閉鎖は間違った政策決定であったことを物語る。

 

この結果、韓国の大学原子力学科で学んでいた学生の就職を奪うなどの責任をどう取るのかが問われる。ソウル大・漢陽(ハンヤン)大・慶煕(キョンヒ)大・釜山(プサン)大・中央(チュンアン)大・慶星(キョンソン)大など14大学の原子力関連専攻学生は現在、2500人余りが在籍する。文政権の無思慮な原発休止が、多くの若者の将来を奪った形である。

 

(2)「監査院は監査対象者から陳述には誤りがないという確認書を受け取る。彼らは確認書に自筆で署名した人物だ。ところが、今になって「自分の陳述には効力がない」「圧力によるものだった」と180度主張を変えた。突然、そして一斉に陳述を覆したというのは、裏からの介入があったことを示している」

 

この事実は、政権側が最初から原発休止意図を持っており、その理由付で適当な理由をつけたことを物語る。市民団体が、自らの利益を求めて原発廃止運動を始め、太陽光発電で補助金に預かろうという、極めてさもしい考えが原点であった。ここで、最大限に利用したのが福島原発事故である。被害を過剰に取り上げて、韓国国民を洗脳したのだ。用意周到であった。

 


(3)「月城原発1号機の早期閉鎖が経済性分析の歪曲(わいきょく)で決定されたという点は誰も否定できないほど明らかになっている状況だ。当初は安全性の問題で閉鎖すると言っていたが、稼働後も問題がないことが判明すると、経済性が問題だと言いだした。経済性がないことにするため、原発の稼働率と原発による売電単価を引き下げたが、それでも経済性があることが判明した。すると、今度は「早期閉鎖は経済性だけでなく、安全性、住民の受け入れ度まで判断し、総合的に決定したものだ」と言葉を変えた。うそが際限なく続いている。このため、韓水原理事会は法的責任に備え、理事に保険に加入させ、国会には重要な数字を全て黒塗りにした経済性評価報告書を提出した。結局は全ての事実が監査院によって明らかにされる状況となった」

 

原発は、国家のエネルギー政策の根幹である。それが、市民団体の欲望に引きずられ、国家100年の計を誤らせるという、とんでもないことを引き起している。私は、韓国行政の根本が近代官僚制でないことを指摘し続けている。家産官僚制という専制国家特有の恣意的組織である。だから、官僚機構としてあり得ないことを始めるのだ。それを指示した大統領府の責任は極めて重いのである。韓国は、未だに近代国家まで成長していないのだ。

 


(4)「政権はいつもの方法で対応した。監査結果の発表を阻み、監査院長に対する政治的攻撃を始めた。元産業通商資源部長官らが陳述を覆したのはそれと密接に関連があるはずだ。国政ででっち上げと隠ぺいがあまりに横行している。選挙で勝てると信じる政権のなりふり構わぬ行為が後を絶たない」

 

文政権は、腐りきっている。政策の原点は、文政権支持派の利益になることを優先していることだ。最低賃金の大幅引き引上げは、労組の要求に答えたもの。反日慰安婦運動は、市民団体の募金稼ぎを助けた。原発休止は、太陽光発電を推進する市民団体へ多額の補助金を流している。韓国は、こういう歪なことの連続である。国家経済が持つはずがない。