a0960_008683_m
   

中国外交官によるスウェーデン侮辱発言以来、中国はスウェーデン当局からしっぺ返しを受けている。中国は、「国格」をGDP規模でしか見られない狭窄症ゆえに、「ノーベル賞」発祥の国・スウェーデンの存在感が分らないのだろう。中国は、スウェーデンから「田舎大国」と嗤われ、逆差別を受けていることに気付かないのだ。

 

最近のスウェーデンと中国の関係悪化は、次のような背景がある。

 

スウェーデンでは、中国との姉妹都市関係を打ち切る自治体が相次いでいる。中国政府が出資する孔子学院もすべて閉鎖する動きがあるとの報道も出ている。中国共産党政権によるスウェーデン政府やジャーナリストに対する威圧的な態度が原因だ。

 

昨年11月、スウェーデンの市民団体は「言論・出版の自由賞」である「トゥチョルスキー賞」を、中国で連行されたスウェーデン国籍を持つ作家・桂民海氏に授与した。授賞式にはアマンダ・リンド相(文化・スポーツ・民主主義・少数民族担当)が出席した。これを受けて、中国の桂従友・駐スウェーデン大使は「一部のスウェーデンの人々が、中国人の感情や中国側の利益を傷つけるような行動をとった場合、事態を鎮静化できると思わない方がいい」と威圧的な態度をとった。

 


桂従友氏は1月、スウェーデン国営テレビ(SVT)のインタビューで、スウェーデン記者が中国の取材ビザを取得するためには「中国に関する誤った報道方法を変えなければならない」と述べ、取材制限を示唆した。大使はまた、両国の関係をボクシングの試合にたとえ、「48キロのフライ級選手」であるスウェーデンが、「86キロのヘビー級選手」の中国に挑もうとしていると侮蔑し、「忠告を聞き入れないフライ級の選手が挑発し続け、ヘビー級の選手の家まで押しかけたとしたら、ヘビー級選手には(彼を倒す以外)選択肢はないだろう」と脅した。以上は、『大紀元』(4月24日付)が伝えた。

 

誇り高い「バイキングの末裔」スウェーデンが、怒らないわけがないのだ。中国の間に結ばれていた姉妹都市関係も解消されている。孔子学院閉鎖も迫るなど、有頂天になっていた中国にひと泡吹かせる意図だ。

 

『大紀元』(10月21日付)は、「スウェーデン、5G通信システムに華為とZTEを禁止」と題する記事を掲載した。

 

スウェーデンの郵便電気通信庁(PTS)は10月20日、中国通信大手・華為技術(ファーウェイ)とZTE(中興通訊)の2社に、5G通信設備の入札参加を禁止すると発表した。安全保障の問題を理由にしている。さらに、これまで使用されていた2社製品も段階的に廃止させ、2025年1月1日までにすべてを撤去するという。

 


(1)「スウェーデンの発表によると、2020年1月に施行された「周波数帯域における無線設備の使用がスウェーデンの安全保障に悪影響を及ぼさないことを保証する」新法に基づき、華為技術とZTEの製品はサプライヤーに入ることを禁止するという。PTSはさらに、5G入札参加企業に対し、2025年1月1日までに、これまで配備されていた中心システムから華為技術とZTE製品を取り除くよう求めた。無線アクセスネットワーク構築に使用される機器、送信網、コアネットワーク、ネットワークのサービスとメンテナンスなどを中心システムとしている」

 

中国の華為技術とZTEは、政府の補助金によって低コスト生産を実現している。これを武器にして、世界的に進出してきた。この裏には、情報を中国から逆操作できるというメリットがあったからだ。先進国では、この「バックドア」が将来、国の安全を左右する危険性を持っていることを察知し締出ている。

 

(2)「PTSはまた、11月10日に予定されている5G入札への申請4件を承認したと発表した。4社はすべてスウェーデンの企業で、となっている。中国企業の締め出しは、米国、英国、オーストラリアに続いた。米国は、中国共産党が通信機器を使って情報工作をしているとして、同盟国や友好国に対して華為技術の排除を呼びかけている。アイスランドの政治家で法学者ビョルン・ビャルナソン氏は2020年7月発表の「北欧の外交および安全保障政策2020:気候変動、ハイブリッドおよびサイバー脅威と多国間、規則に基づく世界秩序への挑戦」 で、中国の情報工作について警鐘を鳴らしている」

 

中国のスパイ網は、世界中に張り巡らされている。これを助けているのは、ファーウェイやZTEである。ファーウェイ職員が、スパイを働き逮捕されているほどだ。

 


(3)「報告は、中国とロシアを例に挙げて、「偽ニュースや偽情報よりも、標的を弱める効果的な破壊的手段を発達させている」とした。さらに、「南シナ海への違法な侵入とは別に、中国はロシアよりも複雑で複合的な工作を行っている。5Gシステムや重要インフラにおけるセキュリティを重視した外国投資審査を行うことが重要だ」と主張している」

 

 

中国が、「5G」で壮大なスパイ網を世界に築き上げようという狙いは、一昨年1月豪州研究陣が突き止めた。豪州の通報で米国も気付くなど、摘発に乗出している。スウェーデンは、米豪に次ぐ存在となる。ドイツは、まだこれに気付かずにいる。「嫌米」が、災いしているのだ。