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在カナダ中国大使が、暴言を吐いて大きな批判を浴びている。カナダが、香港や新疆ウイグル自治区の問題で中国批判したことへの反発だ。それにしても、香港在住30万人のカナダ人の安全問題を持出し、危害を加えるような恫喝は、中国外交の未熟さを余すところなく示している。「田舎大使」そのものだ。

 

在カナダ叢培武中国大使は、カナダ政府がこのほど、香港の民主活動家2人の政治亡命を認めたことや、カナダ国会議員60人余りが提案した香港市民への支援計画を批判した。大使は、昨年の抗議デモに参加した香港市民を「暴力的な犯罪者」と呼び、カナダ政府が香港市民の政治亡命を認めることを「中国内政への介入だ」と非難した。

 

この上で、大使は「カナダ側は、香港にいるカナダ国民30万人の健康と安全、そして香港で事業を展開しているカナダ企業を気に掛けているなら、中国側の暴力犯罪と戦う取り組みを支援すべきだ」と話したのだ。カナダ国民30万人を人質にとっているという感覚である。この発言が、カナダ国民を激怒させた。野党代表は、追放要求を出すなど騒ぎが広がっている。

 


『大紀元』(10月22日付)は、「カナダ、中国大使の恫喝に批判強める、香港・新疆問題をめぐって」と題する記事を掲載した。

 

(1)「カナダの政界とメディアはこのほど、駐カナダ叢培武中国大使の威圧的な「戦狼」言論に批判を強めている。叢大使は、香港の民主化活動家を支援するカナダ政府に対して、支援をやめなければ、香港にいる30万人のカナダ国民の身の安全を保障できないと発言した。同氏はまた、中国ファーウェイの孟氏の拘束は「米国が作り上げた政治事件だ」と批判し、香港や新疆について、「人権にかかわる問題ではなく」「中国の内政であり、外国からのいかなる干渉も許してはならない」と強い口調で述べた」

 

中国が、カナダに最も圧力を掛けている理由は、中国ファーウェイの孟氏の米国引き渡しを阻止して、釈放させることだ。孟氏は米国へ引き渡され取り調べが始まれば、どのような機密情報が出てくるか分らない。それだけに、カナダ政府へ圧力を掛けざるを得ない。孟氏が有罪になれば、刑期20年が予想されるという。中国政府が、「救出」に必死となる訳だ。

 

(2)「叢大使は、カナダ政府がこのほど、香港の民主活動家2人の政治亡命を認めたことや、カナダ国会議員60人余りが提案した香港市民への支援計画を批判した。大使は、昨年の抗議デモに参加した香港市民を「暴力的な犯罪者」と呼び、カナダ政府が香港市民の政治亡命を認めることを「中国内政への介入だ」と非難した」

 

この叢大使発言、聞けば聞くほどカナダ国民の神経を逆なでしている。日本の中国大使は、これに比べると静かなものだ。日本が、亡命を認めるような「ギリギリ」の外交案件を抱えていない証拠だろう。

 


(3)「この上で、大使は「カナダ側は、香港にいるカナダ国民30万人の健康と安全、そして香港で事業を展開しているカナダ企業を気に掛けているなら、中国側の暴力犯罪と戦う取り組みを支援すべきだ」と話した。カナダ世論や政府関係者はソーシャルメディアで、叢大使の発言は恫喝だと相次いで糾弾した。16日、ジャスティン・トルドー首相は記者会見で、人権問題について「引き続き声を上げていく」と反発した」

 

カナダのトルドー首相は、中国の圧力に屈せず中国の要求を撥ね付けている。豪州も同様に、中国へ対抗する姿勢を鮮明にしている。

 

(4)「野党保守党のエリン・オウトゥール党首は17日、ツイッター上で、トルドー政権に対して、叢大使を国外へ追放するよう求めた。「カナダ保守党は、叢培武大使に発言の取り消しと謝罪を求める。もし、叢大使が迅速に対応しなければ、われわれは政府に対して、大使の信任状を取り下げるよう要求する」とした。カナダ地元紙「トロント・サン」は17日の社説で、オウトゥール氏と同じ見方を示した。「トルドー政権は非難だけにとどまるべきではない」「大使が謝罪を拒否し、脅しの発言を撤回しなければ、大使を北京に戻してください」と主張した

 

カナダ野党代表は、中国大使の追放さえ要求している。中国大使の暴言は、追放に値するものだ。中国が、こうやって国家としてのイメージを下げていることに気付かないのは、中国の「非文明性」を表わしている。

 


(5)「
在米中国人学者の戈壁東氏は、30万人のカナダ国民や各国の市民を「人質」にし、各国政府を意のままにすることは、中国共産党の本性の現れだとした。中国当局は、孟晩舟氏の拘束を受けて、報復措置として、2018年12月カナダ人元外交官2人を逮捕した。今年6月、当局はスパイ罪で2人を起訴した

 

中国政府は当初、下線部のようにカナダ人元外交官2人を「見せしめ」逮捕した。孟氏との人質交換を要求したが、カナダ政府が拒否している。カナダ国民もこの対応を支持するなど、強い対中姿勢を見せている。