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韓国は、自らの力を過信している。米中対立の中で、「外交バランサー」になるという夢を捨てきれないようだ。2017年11月、文政権発足から半年後の米韓首脳会談で、インド太平洋構想の重要性を説明したトランプ大統領に対し、文大統領は最後まで同意しなかった。会談後の共同発表文はトランプ氏の発言だけを紹介し、軍事同盟国間の会談としては異例の形をとったのである。

 

韓国は代替策として東南アジア諸国連合(ASEAN)との経済協力を深める独自の「新南方政策」を打ち出した。その後も米国からインド太平洋戦略への参加を求められと、『新南方政策』と『インド太平洋構想』との間の調和と協力を推進する」とかわした。以上は、『日本経済新聞 電子版』(10月23日付)が報じた。

 

こういう韓国の「ヌエ的」行動に米国が、決断を下した。米国防長官は、「中国けん制14ヶ国」に韓国を加えなかったのだ。米韓同盟がありながら、インド太平洋構想に韓国を加えないという、異常な姿が浮かび上がった。

 


『東亜日報』(10月22日付)は、「国防長官、『中国牽制協力14ヵ国』で韓国を除く」と題する記事を掲載した。

 

エスパー米国防長官が、米国の対中政策に協力する国家として「クアッド(米国、日本、オーストラリア、インドの4ヵ国協力体)」とともにアジア10ヵ国の名前を読み上げたが、韓国には触れなかった。米中の間で明確な立場を示さない韓国に対する迂迴的な圧力という観測が流れている。

(1)「エスパー氏は10月20日(現地時間)、ワシントンのシンクタンク「大西洋評議会」が開いたテレビ会議で、「クアッド」関連の質問を受け、「非常に重要で能力のある4ヵ国の民主国家が域内で直面する挑戦について議論している」と答えた。米政府系放送局「ボイス・オブ・アメリカ」(VOA)によると、エスパー氏は、クアッドを今後、北大西洋条約機構(NATO)のような集団安全保障機構にするのかと問われ、「まずは共通の価値を守る力を増進させ、関係を発展させる必要がある」と述べた。インドや日本などとの軍事協力強化の必要性も言及した」

 

「インド太平洋構想」は、中国を牽制する防衛網である。クワッド4ヶ国として、日米豪印が戦略会議を開き意思疎通を図るものだ。今後、年1回の定例会議を開催する。

 


(2)「クアッド国家のほかに中国の脅威に対処する協力国としてニュージーランド、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、モンゴル、台湾、パラオ、東ティモール、マルタの10ヵ国を挙げた。「米国が中国およびロシアとの競争時代に対処するために、国の大きさに関係なくすべての域内国家と関与する必要がある」と強調した」

 

クアッド国家のほかに、ニュージーランド、ベトナム、インドネシア、シンガポール、タイ、モンゴル、台湾、パラオ、東ティモール、マルタの10ヵ国が協力するという。この中に、台湾が入っていることに注目したい。

 

「インド太平洋構想」に、台湾が加わっていることは、中国が台湾攻撃を仕掛ければ、先ず米国が共同防衛で立ち上がるという意味である。中国は、こういう連携関係を無視していると、大きな落し穴に嵌り込むであろう。

 

(3)「しかし、エスパー氏は、北東アジアの核心同盟国と明らかにしてきた韓国については一切言及しなかった。韓国が中国との関係を意識して米国の反中戦線への参加を躊躇する状況を考慮したものとみられるが、米国を中心にアジア地域の国家を結束する構図から韓国だけ外されるのではないかという分析もある。これに先立ち19日、ビーガン国務副長官は、「クアッドの拡大は時期尚早」とし、韓国を含む「クアッドプラス」拡大をすぐには推進しない考えを示した」

 

前記の14ヶ国に韓国の名前がないことだ。韓国が外れていることは、中国へ秋波を送っている国であるからだ。韓国が入っていたのでは、中国けん制効果を台無しにする恐れが強い。

 


(4)「また、エスパー氏は、同盟国の防衛費の増額を再び迫った。エスパー氏は、「すべての同盟が国防にさらに投資することを期待する」とし、国内総生産(GDP)比2%以上に引き上げるよう要請した。また、「ますます複雑になる脅威を克服し、共通の価値を防衛するために、共通の安全保障へのただ乗りは認めない」と強調した」

 

各国が、米国から防衛費引上げを求められている。単独で防衛するよりも、軍事効果は大きい。中国は、こういう動きを見てさらに強気になるのだろうか。多勢に無勢であり、同盟の力には及ばないはずだ。中国が、最も恐れるのは「合従」(同盟)である。韓国は、ここから外れて中国と「連衡」(一対一の関係)になれば、簡単に飲み込まれる。韓国は、この歴史の現実を理解できないのだ。気の毒である。