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WTO(世界貿易機関)次期事務局長選で、日本政府は韓国候補者を支持しないと決定した。目下、空席のWTO事務局長選は、最終候補者が二人に絞られている。韓国産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長と、ナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ元財務相の二人だ。ともに女性候補である。候補者選定の調査は、27日まで行われる予定という。

 

『共同』(10月25日付)は、「日本、韓国候補を不支持へ、WTO次期事務局長選」と題する記事を掲載した。

 

(1)「日本政府は、韓国とナイジェリアの2人に絞られた世界貿易機関(WTO)の次期事務局長選を巡り、韓国候補を支持せず、ナイジェリアの候補を推す方針を固めた。韓国は日本による輸出規制強化を不当としてWTOに提訴しており、韓国候補が当選した場合、紛争解決手続きの公平性に影響しかねないと判断したもようだ。複数の政府関係者が25日、明らかにした」

 

韓国は、兪明希氏の当選を目指した猛運動中である。文大統領と康外交部長官は、電話で各国首脳へ攻勢を掛けている様子が報道されている。さすが、日本へは敷居が高いと見えて、電話攻勢を控えている。韓国が、WTO事務局長ポストに執念を見せているのは、今後の日本へ圧力を掛ける目的である。

 

日本にとって、韓国は「天敵」になった。理由の如何を問わず、「憎い日本を叩く」ことが韓国の国是である。福島原発処理水問題もしかり。科学的根拠を無視して反対する韓国だ。

 

(2)「近くWTO側に日本の立場を伝える。WTOは各加盟国にどちらを支持するか聞き取りし、11月上旬までに次期事務局長を選ぶ予定だ。最終候補は、韓国産業通商資源省の兪明希通商交渉本部長と、ナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相である」。

 

ナイジェリアのオコンジョイウェアラ元財務相は、政治経験が豊富である。電話一本で各国首脳と話せる立場だという。

 

『聯合ニュース』(10月24日付)は、「WTO事務局長選、韓国がナイジェリア候補を猛追」と題する記事を掲載した。

 

世界貿易機関(WTO)事務局長選を巡り、韓国政府が初の韓国人トップを誕生させるための努力を続けている。

(3)「韓国政府は多少不利だった状況がやや改善したとみて、欧州連合(EU)など主な激戦地に対する支持要請を行っている。韓国外交部は23日、WTOが19日から164カ国・地域の加盟国を対象に事務局長選で最終の2人に残った産業通商資源部の兪明希(ユ・ミョンヒ)通商交渉本部長とナイジェリアのヌゴジ・オコンジョイウェアラ元財務相のうち、どちらを支持するかについて最後の調査を行っていると伝えた。調査は27日まで行われる予定という」

 

27日までに、各国の意向が判明する。

 


(4)「投票権がないEUを除いた163カ国・地域中、82カ国・地域からの支持を得れば過半数を超える。オコンジョイウェアラ氏は16日に開いた記者会見で、79カ国・地域が自身を支持していると主張した。韓国外交部はアフリカの43カ国・地域の多くはオコンジョイウェアラ氏を支持し、アジア地域の国の多くは兪氏を支持するとみている。まだ支持する候補を示していないEUから支持を受けることが重要と考え、支持要請に注力している」

 

オコンジョイウェアラ氏は79カ国・地域が自身を支持していると発言。韓国外交部はアフリカの43カ国・地域の多くはオコンジョイウェアラ氏を支持し、アジア地域の国の多くは兪氏を支持するとみている。82ヶ国の賛成があれば「当選」である。オコンジョイウェアラ氏は、すでに79ヶ国の支持を得たという。あと3ヶ国の支持があれば当選という圧倒的に有利な立場である。

 

(5)「EUに加盟する27カ国は慣例で同じ候補を支持するため、1人の候補に27票が集まる可能性が高い。東欧諸国の場合は韓国企業による現地への投資で良好な関係にある国がある。だが、欧州諸国は植民地支配など歴史問題のため、アフリカと特殊な関係にあることは韓国が不利と言える。韓国外交部の当局者は記者団に対し、「韓国の候補はすべての地域で均等な支持を得ている」とし、「対外的に明らかにすることはできないが、アフリカでもかなり多くの国が韓国の候補を支持している」と伝えた」

 

EUは、候補者を一人に絞って投票する。過去の欧州とアフリカの関係から、韓国は不利とされる。

 


(6)「WTO事務局長選は加盟国による全会一致を必要とするため、過半数の支持を得ても、米国、中国、EUなど影響力の強い国や地域の反対がないことが重要となる。WTOは調査に基づき、11月7日までに加盟国による合意を目指す。一方が圧倒的な支持を得れば合意は難しくないものの、大差がない場合、全会一致までの過程が複雑で時間がかかる可能性もある。米国は11月3日に投開票される大統領選が変数になるが、韓国に友好的で、中国は立場を明らかにしていない。米中ほどの影響力はないものの、日本が反対する可能性もある。日本は水面下で韓国候補への不支持を広めているもようだ。当初韓国政府はナイジェリア候補の国際的な評価が高いことから、苦戦を予想しており、兪氏が最終の2人に残ったこと自体が期待以上の成果との評価もある」

 

日本が、水面下で韓国候補への不支持を広めているという。感情的に言えば、「韓国候補者支持」とは言えない立場だ。反日の韓国が、こういうときだけ日本へ接近できるはずもあるまい。