日本人は、「自虐国民」と言われている。中韓などからは、今なお戦争責任や植民地責任を問われている。すべて、法的には解決済みだが、それでも「間欠泉」のように吹き出てくる。自信喪失感に襲われるが、世界の日本を見る目は全く別である。

 

「課題先進国」としての日本が、いかに高齢化に取り組み克服しつつあるか。世界の模範国とさえ評価する、世界の一流メディアが論陣を張っている。また、世界101ヶ国の中で、移住したい国として検索された実績から、日本はカナダに次いで2位にランクされた。米国、英国、カナダ、豪州など主要国では、日本が1位である。また、南・東南・東アジアでも日本がもっとも人気が高く1位になった。

 


英紙『フィナンシャル・タイムズ』(11月29日付)は、「豊かな高齢ニッポン『世界のお手本に』」と題する社説を掲載した。

 

『フィナンシャル・タイムズ』(FT)は先月、「日本からの教訓」のタイトルで特集記事を連載した。金融危機に対処し、その後、金融・経済の再建に取り組むなかで、日本が経験した成功と失敗には、他の先進国が学ぶべき点が多々ある。日本の経験は、豊かな高齢化社会を実現する手本と捉えるべきだ。

 

(1)「1990年代初めの不動産バブル崩壊から30年間、日本では国内総生産(GDP)も物価もほぼ横ばいが続いた。日本の経験はしばしば「停滞」と受け止められる。しかし、これは見当違いだ。90年代のバブル崩壊後、経済全体は低成長に甘んじたが、国民一人一人の生活水準の向上という面では、他の先進諸国に見劣りしないどころか、しばしばより良い成果を上げてきた。経済の規模が伸び悩んでも、人口が減少したため、一人あたり国民所得は他国に引けを取らない。失業や貧富の格差も、欧米諸国からみればうらやましいほど低水準だ」

 

日本経済の躓きは、バブル経済の崩壊である。不動産と株価の同時暴落という事態に直面した。ただ、製造業が健在であったことが、日本経済の骨格を守ることができた。雇用確保で大きな受け皿になったからだ。識者の中には、製造業を放棄してサービス業一本で成長すべしという「没論理」を主張する向きもいたが、製造業こそ日本経済の宝である。製造業を基盤に、新たな知的サービス業が生まれるのである。

 


(2)「日本は他の先進国の多くと同様に人口の高齢化に直面している。出生率は世界でも最低水準にあり、人口が減少している。過剰貯蓄の構造もあり、所得の増加が内需につながらず、実際の成長率は潜在成長率を下回っている。若者は親の世代が得た機会にも恵まれず、不満を募らせている。女性と高齢者の就業促進の効果もあって、労働力人口は比較的安定しており、民間企業の投資と技術革新によって生産性も改善している」

 

日本の合計特殊出生率は、1.42(2018年)である。世界で183位だ。日本より低い国は、ギリシャ、イタリア、韓国、台湾がある。中国は、出生データを偽造して1.63と称しているが、現実は1前後に悪化しているはず。FTが、日本を高く評価しているのは、失業率の低さであろう。日本経済が、堅実である何よりの証拠である。

 

(3)「日本に比べると、欧米の人口動態は経済全体の成長に有利だ。勤労世帯に手厚い公的支援を提供するフランスやスウェーデンをはじめ、大方の国で日本よりも出生率が高い。移民の流入も以前から活発だ。ただ、移民も高齢化するため、流入ペースが落ちれば人口の伸びにもマイナスになる。欧米で移民排斥の動きが強まれば、日本に状況が近づく可能性がある」

 

日本は、移民という「人口増加」の便法を生かし切れずにいる。その代わり、現役を引退した高齢者が、「健康保持」を理由に勤労に励むという他国に見られない「勤労観」が幸いしている。労働を「苦役」とするのでない。「悦び」に変える独特の勤労観が、日本経済を支えている。世界の長寿国となっている背景でもあるのだ。

 

(4)「人口動態が大きく変わるなかで、日本が諸外国に比べても、社会の安定性を保ち、生活水準を改善してきたことは称賛に値する。最大の教訓は、人口が増えなくても、国民の物質的な豊かさを高めることができるということだ。他国が高齢化の問題に対処する際の道しるべとなるだろう。その失敗も含め、日本が来た道を検証することは、他の国にも大いに参考になる。全体に目を向ければ、「日本化」は必ずしも最悪のシナリオではなかったと分かるだろう」

 

日本が、下線のような結果を実現できたのは、製造業の健在と前向きな勤労観の存在であろう。中国では、退職年齢引上げ(現在、男子60歳、女子55歳)引上げ案を発表したところ、国民から不満が殺到している。働きたくないという労働忌避と、退職年齢引上げによる新規雇用減少を懸念するためだ。日本とは別世界である。

 

『ニューズウィーク』(11月30日付)は、「世界の引っ越したい国人気ランキング、日本は2位 1位は...」と題する記事を掲載した。

 

世界の人たちはどの国に憧れを抱き、暮らしたいと思っているのだろうか?グーグルの検索データからはじき出されたのは、カナダがもっとも人気が高く、続いて日本という結果だった。米誌フォーブスなどが伝えた。

 

調査を行ったのは、米フィンテック・スタートアップ企業のレミトリーだ。同社によると、「海外移住するには」というフレーズが検索された回数は、2020年1月から10月の間に29%増加したという。そこで同社は、世界101カ国の月ごとの検索データをもとに、海外移住に関連したフレーズと目的地となる国を分析。各国ごとにもっとも検索された国をはじき出し、ランク付けした。

 


(5)「移住したい国として世界でもっとも検索されたのは、カナダだった。移住先としてカナダを検索した人が多かった国は30カ国に上ったという。レミトリーは、世界平和指数で上位に入るほど安全な国であること、失業率が低いこと、移住の際にビザ取得の選択肢が多いこと、地元の人たちがフレンドリーであること、景色が美しいことなどが理由だとしている

 

日本を検索した人が多かった国は13ヶ国である。下線を引いた条件である

1)世界平和指数で上位に入るほど安全な国である

2)失業率が低い

3)移住の際にビザ取得の選択肢が多い

4)地元の人たちがフレンドリーである

5)景色が美しい

 

これら5項目は、ほぼ日本に当てはまる。日本は、特に移住ビザの条件を緩和しており、高度技術者はフリーパスといってもよいほど。安倍政権下で緩和されている。