テイカカズラ
   

文在寅政権が、ユン検察総長を辞任に追い込もうとする暴挙は、行政裁判所からストップが掛った。「職務執行停止命令の効果は、検察総長の職務遂行権限を完全に排除することで、事実上、解任・停職などの重い懲戒処分と同じ効果をもたらす」との判断が示されたのだ。弁護士出身の大統領と判事出身の法務部長官が、こういう行政裁判所の判断を下されたことは、面目丸潰れであろう。顔から火が出るほどの恥ずかしさのはずである。

 

文政権は、明らかに窮地に立たされた。

 

2万人余りの会員を抱える大韓弁護士協会と参与連帯に続き、全国の法学部教授約2000人も「憲法と法治の毀損」だと声明を出した。裁判所もその通りの判決を出した。文在寅政権とその中心的支持層を除く人々すべてが政権に対して「法を守れ」と言っているのだ」。『朝鮮日報』(12月2日付)の社説もこう主張している。参与連帯とは、韓国進歩派を支えている市民団体の有力団体である。文政権にとっては、身内からの批判を浴びる結果になったのだ。

 

『朝鮮日報』(12月2日付)は、「文在寅政権の尹錫悦検察総長集団暴行全体が国政介入だ」と題する社説を掲載した。

 

ソウル行政裁判所が12月1日、尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長(日本の検事総長に相当)が申し立てた職務排除命令執行停止要求を受け入れ、同総長の職務復帰決定を下した。

 

(1)「裁判所は、職務排除が「検察の中立性保障のため総長の任期を2年と定めた法律の趣旨を無視するもの」と説明した。事実上、尹錫悦総長の職務排除は違法だと見なしたのだ。主に外部の人物たちから構成されている法務部監察委員会も同日、緊急会議を開いて、「尹錫悦総長に対する懲戒請求と職務停止、捜査依頼は不適正」「重大な手続き上の欠陥がある」と議決した。尹錫悦総長に対する監察・懲戒などはすべて取り消さなければならないという意味だ」

 

行政裁判所は今回の件について、検察の中立性保障のため総長の任期を2年と定めた法律の趣旨を無視するものと断じた。法務部監察委員会も同日、懲戒請求と職務停止、捜査依頼は不適正であり、重大な手続き上の欠陥があると議決している。秋法務部長官は完敗である。黙認した文大統領も同様に敗北を喫したのである。

 


(2)「事実、文在寅(ムン・ジェイン)政権の尹錫悦総長に対する監察・捜査過程は無法地帯と言っていい。6つの「不正」というが、実際の根拠は一つもない。与党系の人々が詐欺師とぐるになって尹錫悦総長を不正に追いやった。「退任後、国民に奉仕する方法を考えたい」という尹錫悦総長の言葉を「政治的中立違反」だと言い、大統領選挙世論調査1位になったことすら不正だと言った。公判の参考にしようと、インターネット上に公開されている資料を集めたことを「裁判官視察」だとも言った」

 

法務部監察委員会が、重大な手続き上の欠陥と指摘した事柄が、このパラグラフで指摘されている。法務部長官が上げた「6つの不正」は、すべてでっち上げである。インターネット上に公開されている資料を集めたことを「裁判官視察」と非難した。政権支持メディアの『ハンギョレ新聞』は、この点を大きく取り上げて騒ぐ記事を流していた。いま、行政裁判所と法務部監察委員会の指摘が公開されて、大恥をかいたはずである。

 

(3)「具体的な嫌疑があって初めて家宅捜索をするものだが、逆に嫌疑を見つけようと家宅捜索をした。この家宅捜索は総長の権限代行に報告されたことがない。捜査権もない法務部が「指揮」したという。明白な違法だ。監察責任者である法務部監察官は、尹錫悦総長に対する監察内容も知らなかったし、捜査依頼は法務部の中核幹部の決裁すら省略されたまま行われた。やはり違法だ。尹錫悦総長の監察を担当したイ・ジョンファ検事は「分析の結果、(尹錫悦総長は)罪がないという結論を下したが、この部分が報告書から削除された」と暴露した。法務部が公文書を変造したのだ」

 

法務部内部で、ユン総長を辞任に追込むための謀略が、いかに手続き上からも違法であったかを指摘している。法務部が、長官一派だけで悪事を働いていたことが浮き彫りにされている。韓国には、こういう官僚が極めて多いのだ。月城原発を強引に停止させた政府高官もこの類いである。

 


(4)「違法な監察に基づいて行われる懲戒委員会はおのずと違法であり、その結論は無効になるしかない。それでもとにかく尹錫悦総長を辞めさせようというのだ。尹錫悦総長の問題と関連して、全国59検察庁のすべての平(ひら)検事と検事長・高等検察庁長はもちろん、検察総長代行が「法治破壊」「検察を権力の侍女にするもの」と反発して立ち上がった。これに秋美愛長官を補佐する法務部次官と法務部課長、検事たちも加勢した。国民の多数も「尹錫悦職務停止は間違っている」と言っている」

 

韓国で検事と名前のつく人たちは、文大統領と秋法務部長官の大学後輩以外、すべて今回の件に反対の声を上げている。それに韓国弁護士会、参与連帯、大学法学部教授という中立派まで、文政権の行動を批判するという事態だ。文政権は、明らかに追込まれている。