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文在寅(ムン・ジェイン)大統領は、今回のユン検察総長「追放問題」で、国民の信頼を大きく失った。就任後初めて、支持率が37.4%へ落込んだのである。文大統領は、法務部長官と検察総長の対立に関して一切、発言せずに沈黙していたが、国民から不信を買う結果となった。

 

文氏の大統領任期は、あと18ヶ月足らずとなった。文政権として国民に「レガシー」を残すべき貴重な時期に、マイナス・レガシーという皮肉な巡り合わせになった。これもすべて、長期にわたる進歩派政権継続願望が強すぎた結果であろう。検察に、文政権の犯罪を捜査させない、という民主主義国家であり得ない「暴挙」を行っているからだ。

 

『中央日報』(12月3日付)は、「文大統領・民主党支持率、現政府に入って最低『国民の力』誤差範囲内でリード」と題する記事を掲載した。

 

文在寅大統領と共に民主党の支持率が現政権に入って最低に落ちたという世論調査の結果が3日、発表された。


文大統領の支持率は40%割れとなり、民主党が誤差範囲内で最大野党「国民の力」に逆転された。秋美愛(チュ・ミエ)法務部長官が、尹錫悦(ユン・ソクヨル)検察総長に対する職務排除および懲戒請求を決めた政局の混乱で、野党による文大統領批判の影響と分析される。

(1)「世論調査専門会社リアルメーターがTBSの依頼で先月30日から2日まで全国有権者1508人を対象に調査した結果、
文大統領の国政遂行に対する肯定評価は37.4%、否定評価は57.3%となった。肯定評価は調査より6.4%ポイント下落し、否定評価は5.1%ポイント上昇した。肯定・不正の格差は19.9%ポイントに広がった」

 

リアルメーターは、ユン氏に対する職務停止について、革新系団体も過剰な措置だと批判。チュ氏とユン氏の対立を巡っては、革新陣営内で意見が分かれ、支持率が下落したと分析。チュ氏とユン氏の対立が依然として、続いていることへの嫌気も反映されたという。

 


文政権を支持している市民団体では連帯参与が、チュ法務部長官によるユン検察総長への業務停止命令が、「検察の政治的中立性」を侵害するものとして反対。また、韓国の弁護士会が反対に回った。これまで、「検察改革」を進めてきた文政権の狙いが、どこにあるかを暴露することになった。文政権の唱える「検察改革」は、検察が政権の疑惑を捜査しないという、身勝手な狙いであったのだ。

 

韓国では、歴代政権が収賄事件に巻き込まれてきた。文政権の解釈では、検察の権力が強すぎる結果という、極めて国民を愚弄した内容である。犯罪事実があれば、検察が捜査して糺す。これが、検察の義務であろう。問題は、疑惑を引き起す側である。文政権の解釈では、捜査する検察が悪いという位置づけなのだ。こういう倒錯した文政権の主張が、現在の法務部長官と検察総長の間で繰り広げられている原因である。

 


文政権の醜い動きを見せつけられる国民が、政権を見限るのは当然であろう。文氏の演説では、さも国民の味方になるような話をするが、現実は検察権力をねじ伏せて、文政権を捜査させないという腹黒い政権である。支持率が下がって当然であろう。


(2)「文大統領の国政遂行に対する肯定評価は「与党の票田」とされる湖南(ホナム)地域で13.9%ポイント下落し、核心支持層である「女性」「40代」「進歩層」で落ち幅が著しく大きかった。リアルメーター側は、「尹錫悦総長の職務排除が表面では陣営間激しい葛藤を見せたが、調査結果、進歩層で陣営内離脱と衝撃がより大きいことが分かった」と分析した

これまで、「女性」「40代」「進歩層」が
文政権の核心支持層である。この岩盤支持層から、離脱が目立ち始めたのだ。岩盤にひび割れが起こり、崩れ始めたと言える。

 

政党支持率では、次のような結果だ。与野党が、逆転する結果となった。

最大野党「国民の力」31.2%(3.3%ポイント↑)

与党「共に民主党」 28.9%(5.2%ポイント↓)

 

来年市長補欠選挙が予定されているソウルでは

国民の力  32.4%

共に民主党 28.4%

 

釜山(プサン)・蔚山(ウルサン)・慶南(キョンナム)では

国民の力  38.5%

共に民主党 22.2%

 

文政権では、韓国全土の支持率が40%に下落すると、政策転換して国民の支持をつなぎ止める対策を打ってきた。例えば、前法務部長官の「チョ・グク」事件では、ついに更迭に踏み切っている。今回の支持率は、40%を大きく割り込んで37.4%である。局面展開でチュ法務部長官を更迭し、同時にユン検察総長解任という「両成敗」に出ても、すでに時遅しである。ユン総長は、行政裁判所へ訴えるはず。もはや、文在寅の逃げ隠れする場所はなくなった。