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文大統領の反日姿勢は、今年8月頃まで強硬であった。日本の軽空母よりも大きい軽空母を建造するようにと国防部へ発破を掛けていた。これを真に受けた国防部は、来年度予算で101億ウォンの予算を要求したが、企画財政部は建造根拠が不明として、たったの1億ウォンに削減した。大統領府の反日意識が低下した結果だ。文政権の反日姿勢は風見鶏である。

 

『朝鮮日報』(12月4日付)は、「101億ウォン要求して100億ウォン削減された韓国型軽空母予算」と題する記事を掲載した。

 

韓国の新年度予算が2日に確定した。ところが、文在寅(ムン・ジェイン)大統領の公約である軽空母配備のための事業予算は1億ウォンしか反映されなかったことが3日までに判明した。防衛事業庁(防事庁)が事業妥当性の研究もきちんと行っていない状態で無理に100億ウォン(約9億5000万円)台の予算を編成しようとして、予算編成当局から削られたのだ。韓国軍からは、十分に議論してもいない軽空母事業を無理に掲げてきたのではないか、という指摘が出た。

 

(1)「韓国政府の関係者は「防事庁が軽空母建造のため来年度予算で101億ウォン(約9億6300万円)を要求したが、企画財政部(省に相当)における審議の過程で全額削減された」とし「軽空母が韓国の実情に合っているかどうかなどについての妥当性研究が完了していないから」と語った。韓国国会は、軽空母配備の研究委託費という名目で1億ウォン(約950万円)だけを来年度予算に反映した」

 

軽空母とは、正規空母に比べて小型であり、「ヘリ空母」とも呼ばれて来た。韓国が、軽空母を持つ必要性があるのかという議論は、当時(8月頃)も提起されていた。その懐疑論を紹介したい。

 


「軽空母は、5兆ウォン以上もの大変な予算がかかる事業だ。運用費もばかにならない。その効用性をきちんと問うてみるべきだ。空母保有国は、ほとんどが広い海や海外活動領域を持っている。日本の排他的経済水域は韓国の8倍を超える。専門家らは「韓国の近海、とりわけ西海(注:黄海)は幅が狭く、空母が作戦する上で極めて脆弱」と語る。中国は、「空母キラー」の対艦弾道ミサイルを実戦配備した。また中ロは、マッハ10以上の極超音速ミサイルも配備している。日本もきちんとこれについていっている」(『朝鮮日報』8月8日付)

 

ここでは韓国が、軽空母を保持する必要性がないと言い切っている。あえて言えば、日本が持っているから、という理由だけである。今年8月といえば、文大統領は反日に燃えていた時期だ。「日本に負けない」という子どもじみた対抗心だけだったのだ。

 


(2)「韓国政府は今年8月、「2021~25年国防中期計画」を発表し、今年末までに軽空母の概念設計を終え、来年から基本設計に着手して2030年初めに戦力化する-と表明した。事業費として数兆ウォン(1兆ウォン=約953億円)が投じられると予想されるが、来年度予算で関連部分がほとんど削減されたことにより、現政権の任期中に基本設計を終えることも難しいだろうという予想が浮上した。文大統領の公約である軽空母事業は、昨年から「大型輸送艦」事業として進められてきたものが軽空母事業へと拡大された。韓国軍は、軽空母事業のためF35A戦闘機の代わりに艦載用のF35Bを配備する計画も進めている」

 

下線を引いた部分は、政府による国防中期計画である。その中に軽空母建造計画が盛り込まれていたのである。国防部は、この計画に沿って101億ウォンの予算を要求したが、1億ウォンに削減されたもの。これほど出鱈目な国防計画があるだろうか。当時は、「日本が憎いから負けじと軽空母を持つ」と決めた。だが、その後の外交政策で「日本依存」に切り替わった途端に、「軽空母不用」に転換したのだ。嗤うに嗤えない話である。

 

韓国の対日姿勢は、これほど感情論に支配されている証拠である。歴史問題の蒸返しも感情論である。もっとはっきり言えば、劣等感がなせる業である。儒教では、韓国が優等国であり日本は「化外(けがい)」とされる野蛮国に位置である。こういう、根拠不明の優越感に浸っている韓国社会が、現実面では日本よりも大きく立遅れている。そのギャップが、劣等感を増幅するのであろう。韓国が常用句とする「日本より道徳的に上位」は、まさにこれであろう。