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インドは、6月に中国との国境係争地域で両軍が衝突した。これ以降、インドは中国に対して強硬姿勢を取っている。動画投稿アプリ「TikTok(ティックトック)」を禁止するなど、IT分野全般において中国製品締出しの措置をとった。こうして対中関係の悪化を理由に、日本と通信分野での連携を急いでいる。次世代通信も「5G」でも、ファーウェイを拒否し、日本製品導入に動いているほど。これに対して、中国メディアが、嫌みたっぷりの報道をした。

 

『レコードチャイナ』(12月7日付)は、「Gで日本に助け求めたインド、だがあることを忘れている中国メディア」と題する記事を掲載した。

 

中国メディア『金十数据』(12月1日付)は「ファーウェイを拒否して日本との5G提携を求めたインドは、あることを忘れているようだ」とする記事を掲載した。

 


(1)「記事は、ロシアメディア・スプートニクの1日付報道として、ファーウェイや中興(ZTE)との提携を拒否したインドが、数億米ドルの資金を投じて日本に助けを求めており、日本との間で12月に5G技術応用など通信分野関連の合意文書に署名する予定であると紹介した」

 

インドが、中国との経済関係を切っている理由は、中印国境紛争でインド兵が20名も殺害されたことへの報復である。こういう事態ゆえに、中印関係の修復は困難である。

 

日本政府は情報通信分野でインドと連携する。高速通信規格「5G」や光海底ケーブルといった日本企業の技術をインドに導入するよう両政府で後押しするほか、日本はデジタル人材の育成やデジタル政府づくりでインド側の協力を得る。総額数百億円規模の事業となる。通信・デジタル分野で影響を強める中国に対抗するため、協力関係を強める。

 

武田良太総務相がインドのプラサード通信・電子IT相と12月にオンラインで会談し、情報通信分野での包括連携に向けた覚書に署名する方向で調整を進めている。日印の閣僚が同分野で覚書を結ぶのは初めてである。

 

日本は、5Gですでに英国との関係強化を進めており、NECが協力する。日本の5Gへの取り組みが積極化しているところだ。

 


(2)「そして、インド当局が今年6月に現地の通信事業者に対してファーウェイやZTEの5G設備を購入しないよう要求し、両社を同国内の5G整備から締め出したとの情報を伝えた。一方で、8月にノキアがインドの国営通信会社に対して「1億2100万ドルの維持費用を納めなければ、技術的支援を完全停止する」との通告を行ったとする情報に触れ、「想定外の出来事にインド側は不満を抱き、結局日本に5G技術支援を求めることになったのだ」と解説している」

 

日印関係は、極めて良好である。「インド太平洋構想」において、「クワッド」(日米豪印の4ヶ国)を結成し、密接な関係にある。インドが、5Gで日本と関係を深める背景はこれだ。

 

(3)「その上で、「しかし、インドは重要な事実を忘れている。それは、日本が決して5G強国ではないということだ」とし、英調査会社OMDIAのデータとして、日本の5G産業発展度が世界の13番目であることなどを紹介。5G基地局分野においても日本企業の存在感はファーウェイなど著名な業者に遠く及ばず、2019年時点でNECが0.7%、富士通が0.6%の世界シェアを持っているにすぎないとし「ファーウェイやZTEを捨てて日本との提携を取ったのは、ゴマを拾ってスイカを捨てるようなものだ」と評し、物事の判断を誤っているとした」

 

ファーウェイやZTEは、5Gの部品で米国製を使っている。この結果、米国からファーウェイへの製品・ソフトの輸出禁止は、遠からず大きな影響を及ぼすはずだ。日本の5Gが、伸びる余地は大いにある。技術後進国・中国が、技術先進国・日本を嗤っている状況にはない。ファーウェイの5Gがシェアを伸した理由は、多額の政府補助金をテコに「安売り攻勢」を掛けたに過ぎない。