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相手国の機密情報を盗み出す手法は、今も変らない古典的手段が用いられている。女性スパイによる「ハニートラップ」(色仕掛けによる諜報活動)である。中国国籍の女が、米国で政治家たちと親密な関係を結び、スパイ活動を行っていた事実が明らかになった。米メディア『アクシオス』が7日(現地時間)報じて明らかにした。

 

『大紀元』(12月12日付)は、「中国が世界で大規模なハニートラップ、米元情報当局者『米だけで数千人』」と題する記事を掲載した。

 

米メディアはこのほど、中国の女スパイ、方芳(ファン・ファン)がカリフォルニア州などの民主党所属の議員に接近し、複数の男性と不適切な関係を結んだことを報道した。この報道で、ファンと男女関係があった同州選出のエリック・スウォルウェル下院議員への批判が集中した。『フォックスニュース』は12月10日、米情報機関の元当局者数人の話を引用して、中国人スパイの標的は一部の政治家ではなく、米政界はすでに「(中国当局に)極めて深く浸透された」と指摘した。さらに、世界的にもハニートラップを仕掛けており、中共ウイルス(新型コロナウイルス)が流行後、活動を活発化させているという。

 


(1)「米元当局者の1人は、米国内に数百人から数千人の中国人スパイが潜んでいると話した。これらのスパイは名門校の出身で、流ちょうな英語を話す。彼らはソーシャルメディアのリンクトインとフェイスブックなどを使いこなし、標的の政治家に接近しているという。情報機関元官僚のデル・ウィルバー氏は、ターゲットの大半は既婚男性だと述べた。最近、同性愛者のターゲットと関係を持つスパイもいる。ウィルバー氏によると、中国人スパイは、性交渉の場面を写真や映像で記録し、脅迫に使う。「ハニートラップにはめられた政治家は、中国当局への情報提供を強要されている」という」

 

中国人スパイが、仕掛けるハニートラップという人間として最も恥ずかしい行為に落込むと、蟻地獄の苦しみを味わうのであろう。日本でも上海領事館の書記官が、このワナにはめられ自殺する事件が起こっている。

 

(2)「複数の情報機関の元職員は、中国人スパイは目的によって、さまざまな米国人を狙っていると指摘した。スウォルウェル議員の場合、スパイは、議員自身だけでなく、議員の友人、事務所のアシスタント、インターン生など、議員の周りの人にも接近した。目的は、この「価値の高いターゲット」の全ての人脈をスパイ活動に利用するためだ。過去数十年、経済界の大物、有名な教授は狙われていたが、その後、政治家が新たなターゲットになった。「数百万ドルの資産を持つ最高経営責任者(CEO)より、政治家のほうが簡単に引っかかってしまうからだ」

 

政治家が現在、中国人スパイに最も狙われるという。それだけ、脇が甘いと言うことか。

 


(3)「ファン・ファンは在サンフランシスコ中国総領事館の命令で動いていたという。中央情報局(CIA)の元官僚、ダニエル・ホフマン氏によると、ファンと違って、単独で活動する中国人スパイもいる。ターゲットとの間で、より高い信頼関係を築くためだという。この場合、米情報機関に発見されにくいメリットがある。ホフマン氏は、スパイが「スウォルウェル議員のような地方議員に接近したのは、彼らが実力者になる前から関係を築いておきたいからだ。今、大物政治家に近づくのは相当難しいと中国側はわかっている」と話した」

 

米国における中国人スパイは、将来性の見込める地方議員に接近して関係を深めるという。こういう卑劣なスパイを封じるには、米国議員が自覚を持つことだ。議会で立法して、中国人女性が近づいたら、すぐにCIAへ通報するシステムをつくるべきだろう。それで、報奨金でも出せば、スパイも近づかないと思うが、さてどうか。

 

(4)「英BBCはかつての報道で、ハニートラップの計画は中国各省の国家安全局(情報機関)によって実行されていると伝えた。各省は担当する国があらかじめ決まっている。上海市国家安全局は米国、北京市国家安全局はロシア、天津市国家安全局は日本と韓国をそれぞれ担当する」

 

日本担当スパイは、天津市国家安全局という。「天津甘栗」に要注意である。

 

(5)「リチャード・グレネル国家情報長官代行は10日、米『ニュースマックス』に対して、「多くの国会議員、民主党所属の州知事、地方政府の幹部」が中国人スパイのハニートラップにはまったと明かした。グレネル氏は、新型ウイルスの大流行の中で、中国のスパイ活動が「さらに活発化した」と述べた。同氏によると、中国の情報機関が米国に派遣したスパイは比較的インテリジェントな女性だ。「彼女たちは英語を話せるし、米国人のライフスタイルも理解している一方で、中国当局の政治思想も深く理解している」という」

 

中国人女スパイは、高学歴だという。もったいない人生の送りかただ。せっかくの学歴も泥まみれである。虚しい人生であると同情したくなる。それが、中国の世界覇権に寄与すると信じ込まされている人間ロボットである。高学歴が、身を滅ぼしているのだ。