韓国経済を取り巻く環境は、確実に悪化している。海外企業の直接投資額(FDI)が、昨年で2年連続の減少になった。すべて、文政権による企業締め付けが原因だ。各国ともに、海外企業の誘致を目指しているが、韓国にはそういう配慮がない。全国経済人連合会(全経連)は、海外企業に対する法人税減免措置の廃止、労働時間短縮、最低賃金引き上げなど投資環境の悪化を主因に上げている。

 

さらに、海外企業の撤退も目立って増えている。産業通商資源部によると、海外企業の登録抹消件数は、17年が1028件、18年が791件、19年が738件を数えている。撤退増は、雇用悪化を招く。昨年の失業率は4.0%。2001年以来の高水準になった。

 

韓国経済は、明らかに「エンジン不調」を感じさせる。コロナ禍が、不調を加速させているものの、文政権による「社会主義的政策」が韓国経済の活力を奪っていることは疑いない。この政権は、善政が一つもない不思議な存在である。

 


『朝鮮日報』(1月13日付)は、「外国企業の韓国離れ、直接投資が2年連続減少」と題する記事を掲載した。

 

産業通商資源部が12日発表した「2020年外国人直接投資動向」によると、韓国への外国人直接投資が2年連続で減少したことが分かった。特に最悪の韓日関係による影響が避けられない日本からの直接投資は前年の半分にまで減少した」

 

(1)「20年の外国人直接投資(FDI)は届け出ベースで前年比11.1%減の207億5000万ドル、実行ベースで17%減の110億9000万ドルだった。新型コロナウイルスの影響で世界的に投資が減少する中、韓国も例外ではなかった。国別では韓国との関係が悪化を続けている日本からの投資が急減し、前年(14億ドル)の半分の7億ドルにまで落ち込んだ」

 

外国人直接投資(FDI)が、はっきりと減少傾向を強めている。日本企業の投資は、前年の半分へ落込んでいる。このまま推移すれば、いずれゼロになろう。日韓関係の危機は、日本の対韓国投資減少となってはね返る。

 


(2)「韓国に対するFDI総額は、18年の269億ドルから19年が233億ドル、20年が207億ドルと2年連続で減少した。特に昨年はサービス業に比べ、製造業分野で外国人投資の減少幅が大きかった。製造業への投資は19年に82億ドルだったが、昨年は60億ドルに減少し、サービス業は148億ドルから144億ドルに減少した。産業安全保険法、労働時間週52時間上限制の導入などさまざまな規制が重なったことが影響したとみられている」

 

FDI総額は、18年の269億ドルが20年に207億ドルへと、2年間で23%も減っている。韓国にとっては由々しき事態だが、文政権の「社会主義的政策」のもたらしたものである。企業虐めが正義の印と錯覚しており、「生産性向上=賃金上昇」という方程式は頭にないのだ。

 

製造業への投資は、19年に82億ドル。昨年は60億ドルへと27%も減少している。製造業は、安定した質の高い雇用を保証する。それだけに、この減少は韓国の雇用には手痛い打撃である。

 


(3)「外国人直接投資の減少について、全国経済人連合会(全経連)は外国人投資企業に対する法人税減免措置の廃止、労働時間短縮、最低賃金引き上げなど投資環境の悪化を主因に挙げた。延世大の成太胤(ソン・テユン)教授は「コロナ以前から最低賃金引き上げなどコスト上昇、さまざまな規制強化による経営陣の負担増加、法人税引き上げなどが企業の投資を制約する条件として作用してきた。結局、雇用減少と所得低下につながる」と指摘した」

 

韓国政府による企業への規制強化が、雇用減少と所得低下を招くという指摘は正しい。韓国大統領府の秘書官の多くは、学生運動や市民運動の「猛者」であって、自ら経済活動した経験がない。現実の経済循環に対する認識がゼロゆえに、こうした無謀な政策を何のためらいもなく行えるのであろう。韓国進歩派の空理空論がもたらすものだ。

 

韓国統計庁が13日に発表した「2020年12月および年間雇用動向」によると、昨年の年間就業者数は2690万4000人だった。前年と比べて21万8000人減少したが、これは国際通貨基金(IMF)通貨危機当時の1998年(127万6000人減少)以来、22年ぶり最大の減少幅である。

 

構造的な韓国経済の衰退過程に加えて、コロナ禍という突発的事態も加わって、昨年の就業者数は22年ぶりの大幅減少である。文政権は、追詰められている。