テイカカズラ
   


クアッドに参加しない韓国

密度濃かった日米首脳会談

米はインド太平洋戦略強化

文在寅「二股外交」の陥穽

 

米中対立の長期化が不可避となっている現在、韓国外交はどう対応すべきか。韓国は依然、その回答が見つからず右往左往している。文政権の目的は南北統一であることから、北朝鮮とその背後に控える中国の存在が外交上の最大関心事になっているのだ。

 

韓国は、朝鮮戦争後に一度も北朝鮮の侵略を受けず、平和を維持してきた。これは、在韓米軍が駐留していること。また、日本の米軍基地がいつでも即応できる体制にあることが抑止効果をあげているのだ。このバックアップ体制が続く限り、韓国の平和が保障されることは間違いない。文政権は、それにも関わらず中朝の動向に神経質になっている。それゆえ、肝心の米韓同盟の結束を乱しかねない行動を繰り返している。

 


米中対立は、中国の経済力が落込むまで不可避となっている。韓国は、こういう状況下で米韓同盟の精神に則って、自由主義陣営の一員として行動することが最善の道のはずだ。ところが、中国に秋波を送るという「二股外交」から決別できぬようである。米国バイデン政権は、同盟国の意識を統一して、中国へ対抗する方針を明確にしている。こうした状況は、二股外交を許さないもので、韓国はその認識に欠けているのだ。

 

クアッドに参加しない韓国

米韓首脳電話会談は、米バイデン氏大統領就任から14日が経過した2月4日に行われた。過去の米大統領就任後、初の米韓首脳電話会談が開かれるまでの時間で最も遅かった。これは、米韓に外交的距離感の存在を感じさせるものだった。事実、米韓首脳電話会談では、米ホワイトハウス発表によると、「96ワード」と極めて短かった。片や日米首脳電話会談は、「150ワード」と最も長かったのだ。この「ワード数」の違いは、首脳電話会談の中身の濃さを反映していると見て間違いない。

 

米韓首脳電話会談で、文大統領は自ら米韓の価値同盟を強調して「アップグレード」と表現した。通常であれば、米韓同盟の質を一段と高める意味に理解するが、文氏はただの「修飾語」に過ぎなかった。リップサービスなのだ。

 


具体的に、米韓同盟を質的に高める約束をしなかったのである。つまり、「インド太平洋戦略」の「クアッド+α」の「α」になる意思表示をしなかったと見られる。韓国は今も、米軍主体の国連軍が防衛している形だ。その「恩義」を忘れ、韓国は「二股外交」を志向しているのである。韓国を侵略した中国に義理を果たす。不思議な外交感覚である。

 

米韓首脳電話会談後のホワイトハウス発表によって、両国間の温度差が明らかになった。バイデン大統領が、米韓同盟をインド太平洋ではない「東北アジアの核心軸(リンチピン)」と表現したのである。東北アジアとは、主として中国と朝鮮半島を指す。リンチピンとは、「車止め」である。車が動き出さないように固めるという意味であろう。米韓同盟は、中国と北朝鮮が38度線を越えないようにする「車止め」の役割である。

 

密度濃かった日米首脳会談

日米首脳電話会談について、ホワイトハウスは次のように発表した。

「両首脳はインド太平洋の平和と繁栄のための礎(コーナーストーン)で米日同盟の重要性を強調した」

 

日豪首脳会談では、ホワイトハウスが次のように発表した。

「米国・豪州同盟は、インド太平洋と世界の安定を守るための錨(アンカー)として重視した」

 

以上の日豪韓の三カ国に対する米国の与えた外交的地位は、次の言葉によって明確に選別されている。

 

米韓同盟=東北アジアの核心軸(リンチピン)

日米同盟=インド太平洋の礎(コーナーストーン)

米豪同盟=インド太平洋と世界の錨(アンカー)

 

韓国の文氏は、曖昧な美辞麗句を使い「八方美人」の振舞をする。米国外交は、韓国の美辞麗句に惑わされずに本音を正確に掴み取って、東北アジアの「リンチピン」と位置づけたのである。繰返せば、中国や朝鮮半島の「車止め」という役割である。韓国は、こうして日米同盟や米豪同盟のような「インド太平洋戦略」から外されたのである。

 


韓国が、「インド太平洋戦略」のメンバーから外されたことは何を意味するか。それは、米外交において重要な位置を失ったという意味だ。米国の同盟国であっても「二線級」に落ちたことである。米国は、これまで日韓関係の「不和」を懸念して、いろいろと仲裁に向けた動きをしてきた。それは、韓国の地政学的重要性に配慮した結果でもあった。だが、韓国が「インド太平洋戦略」のクアッド+αに加わる意思がなければ、韓国問題にそれほど配慮する必要がないのだ。(つづく)

 

次の記事もご参考に。

2021-01-28

メルマガ227号 「正念場」の文在寅、反日から半親日へ化粧替え目的は「南北交流」