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中国上海・復旦大国際問題研究院が先月出した「2021年国際戦略報告書:危機局面と新しい局面」は、韓国外交を酷評した。文大統領は、中国に対して「二股外交」を行いご機嫌伺いしてきたが、それすら軽蔑されるという最悪レポートである。二股外交して中国にも軽んじられるとは、何とも皮肉な結果となった。

 

外交は、旗幟を鮮明にしなければならない。「ヌエ」を装っていても結局は、相手国に見破られもの。韓国文政権がこれまで行なってきた中国外交は、何の結果も生まないどころか、軽蔑を招いた国辱的な扱いを受けていることが分かった。

 


『中央日報』(2月18日付)は、「中国の韓半島報告書、『韓国は無意志・無気力・力不足に陥った』」と題する記事を掲載した。

 

中国上海復旦大国際問題研究院が先月出した「2021年国際戦略報告書:危機局面と新しい局面」で、「2021年大統領選挙の年が始まった韓国は、米中問題と北朝鮮核問題で無意志・無気力・力不足の漂流状態にある」と酷評された。

 

(1)「復旦大韓国研究センターの鄭継永主任教授は報告書で、「韓国は朝鮮半島情勢を掌握する能力を失い、米朝ゲームで比重と地位が落ちるだけでなく、米中競争で二股をかける策略まで難しくなっている」と指摘した。また「国内問題で保守と進歩の争いが社会的に焦眉の関心事になり、経済問題も使える方策がない」と冷静に記述した」

文政権は、野党の意向を無視し独断で政策を進めていることが、国内の対立を生んでいる。外交・防衛問題は超党派で進めるべきなのだ。こういう国内の無益な争いが、中国から足元を見透かされる結果を招いた。全て、文大統領の政治責任に帰す問題である。

 


(2)「文在寅(ムン・ジェイン)政権が、焦点を合わせてきた南北問題に対する評価はさらに厳しい。「南北問題で韓国は過去にほとんど見られなかったゼロ(0)交流段階に入った」とし「韓国の外交・内政・経済すべてが北朝鮮の(強硬な)立場のために無限に繰り返す悪循環状態に入った」と分析した。かつて文在寅政権は韓半島(朝鮮半島)運転者論を主唱しながら南北関係の進展を通じた米朝関係の牽引を目指したが、これとは全く異なる評価だ」

 

南北問題は、米国と歩調を合わせて行えば、今回のように中国から批判されなかったであろう。文氏が抜け駆けを狙って失敗し、こうして批判を受けているもの。

 

(3)「鄭教授は報告書で、「バイデン政権の対朝鮮半島3大政策:北朝鮮は引き込み(拉)、韓国はなだめ(管)、中国は押し出す」と題して、このような分析をした。復旦大国際問題研究院は、中国外務省の2019-21年の政策研究重点協力機構に指定されている。中国外交当局と緊密に意思疎通をしているということだ。このため報告書は、現在の韓国を眺める中国専門家および当局の内心が反映されたという見方が出ている」

 

バイデン外交は、同盟国の結束を前面に出している。韓国の対中外交・対北外交も全て米国の同盟国として意見調整しながら行なおうとするものだ。それが、好結果を生むという外交判断である。このバイデン流で韓国外交を行えば、「無意志・無気力・力不足の漂流状態」と酷評されることもなかったであろう。

 


中国は、勝ち誇った積もりで韓国外交を批判しているが、韓国外交の進むべき道を教えているようなものである。中国から離れて米国と一体になれと言っているに等しい。これも、外交的には失敗である。一言多いのである。外交は、隠密裏にやるべきだ。中国外交の失敗である。

 

(4)「特に報告書が韓国を酷評したことに対し、ある中国外交専門家は「バイデン政権が本格的に韓米同盟を復元しようとするのに先立ち、韓国の状況を把握する基礎調査レベル」と指摘した」

 

中国から、韓国を酷評する報告書が公表されたことは、それに匹敵する韓国側のリアクションがあるはずだ。そういう反応を計算しないで公表したとすれば、こちらも相当に外交音痴というべきである。要するに、目くそ鼻くその類いの報告書と言える。


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