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文大統領は、米国バイデン大統領との初電話会談で、米韓同盟を一段とグレードアップさせると大見得を切った。韓国のインド太平洋戦略を決意したと思わせたが、これもリップサービスであることが分かった。鄭外交部長官が、参加の意思がない旨を発言したからだ。

 

韓国文政権は、西側諸国が結束して中国へ対抗する姿勢を日に日に強めている中で、孤塁を守り中国へ忠誠を尽くす方針を変えないようである。「三つ子の魂百まで」と言われる。学生時代に、軍事政権と火焔瓶闘争した頃の「親中朝・反日米」思想は、30年経っても不動である。

 

『朝鮮日報』(2月22日付)は、「中国側に漂流する韓国、その結果に責任を取れるのか」と題する社説を掲載した。

 

米国のブリンケン国務長官は18日、米国、日本、オーストラリア、インドによる「クアッド」外相会議と米国、英国、フランス、ドイツとの外相会議をいずれも遠隔で行い、中国を牽制(けんせい)する方策について協議した。今のバイデン政権がトランプ前政権の政策で唯一継承しているのが「中国牽制」だ。

 

(1)「米国と同盟国は、強く結集して対応する戦略まで提示している。中国の習近平・国家主席が覇権を目指す考えを明確にしたことで、今世界では「中共体制」に対する警戒が一気に強まっている。そのため米国はインド・太平洋地域で「クアッド」を拡大する新たな安全保障協力体を立ち上げようとしているが、これに加わらないとなれば、それは米国との同盟関係が弱体化することを意味する」

 

NATO(北大西洋条約機構)までが、中国脅威論を唱え2030年をメドに新たな「戦略概念」を策定する時代である。中国は、完全に「旧ソ連」と同じ立場になっている。こういう世界情勢の変化を弁えない「学生時代」の感覚で、韓国文政権は「寝言」を言っている。

 

(2)「韓国外交部(省に相当)の康京和(カン・ギョンファ)前外相は、「(クアッドは)良いアイデアではない」と述べた。今の鄭義溶(チョン・ウィヨン)長官も「透明で開放的、抱擁的でなければならない」と条件をつけた。中国を牽制するクアッドには参加しない意向を明確にしたのだ。中国外交部長官は鄭長官と行った最初の電話会談で「イデオロギーによって敵味方を分けることに反対する」と述べ、クアッドに反対するよう圧力を加えてきた」

 

中国の圧力には、一言の反論も出来ず従う意向である。中国から今なお受ける経済制裁にも関わらず、この体たらくだ。ベトナムや豪州のような反骨精神は生まれない、ひ弱な韓国となった。反日に見せるあの勢いはゼロである。

 

(3)「韓国政府はクアッドが話題になると必ずと言っていいほど明確な立場を示さない。韓国は米国中心の経済ネットワーク構築にも否定的で、太平洋における合同軍事演習にも参加しなかった。米国による中国牽制の活動を全て拒否しているのだ。このような態度を取る韓国を米国がどう考えるかはもはや問い直す必要もないだろう」

 

米国は、こういう韓国を知り抜いている。日米同盟をインド太平洋戦略の基軸にし、朝鮮半島は米韓同盟という割り振りである。この朝鮮半島も、日本を加えた日米韓三ヶ国の連合体へ持込み、先に第一回の事務当局協議を終えている。韓国の独走を日米が抑え込む構造が出来上がっている。

 


(4)「
文在寅(ムン・ジェイン)政権は日本による歴史歪曲に対しては15回にわたり抗議の声明を出した。「竹やり歌」を歌いながら反日感情を政治に利用することもあった。ところが北朝鮮が6・25(朝鮮戦争)当時、韓国の国土をじゅうりんし、また統一を妨害している中国が「韓半島の平和を守るために戦った」と主張しても、これには一切口を閉ざしている。中国が韓国の西海を内海にしようと工作を仕掛けてきても、これにも一度たりとも声明を出さない。中国による香港民主化弾圧の際にも沈黙を守り続けた」

 

反日で狂ったように振る舞う文政権が、中国に対しては沈黙を守っている。これは、親中国のもたらす現象である。

 

(5)「文大統領はバイデン大統領よりも先に習主席と電話会談を行い「中国の影響力が日々強まっている」と称賛した。文大統領は中国で中国政府から意図的な冷たい仕打ちを受けながらも、中国を「大きな峰」、韓国を「小さな国」と表現した。中国に安全保障の主権を差し出す衝撃的な譲歩も行った

 

下線部分は、「3不」である。韓国が、日米韓三ヶ国の軍事同盟に加わらないなどの「念書」を中国に差し出す屈辱的な行為である。中国の属国を自任しているのだ。

 


(6)「バイデン大統領は、トランプ前大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長との首脳会談を「テレビ用のショー」と批判した。金正恩氏は原子力潜水艦まで製造しようとしている。詐欺的な非核化や南北ショーもすでに終わった。それでも「南北」ばかりを口にしているようでは、安全保障政策と外交政策はどこにいってしまうのか」

 

文政権は、北朝鮮に対しても屈辱的な振舞をしている。北朝鮮が韓国の閣僚を名指しで非難すると、文政権は忠実にその閣僚を更迭してきた。国防部長官や外交部長官の更迭がそれだ。

 

(7)「中国市場が大きく重要なことは事実だ。しかし韓国は米国なしに北朝鮮の核ミサイルを1発でも防げるのか。米国なしに、中国による韓半島、あるいはアジアでの覇権の野望を阻止できるのか。米国なしに今の繁栄が可能で、今後も米国なしにこの繁栄を維持できるのか。米国人たちは「韓国は中国の側に漂流を続け、流れている」と指摘する。文在寅政権はその結果に責任が取れるのか」

 

日本は、こういう韓国をTPP(環太平洋経済連携協定)へ加盟させないことも検討すべきであろう。TPPは、経済と安全保障の連帯組織である。ここまで中国や北朝鮮へ忠誠を誓う韓国は、もはや「代理人」と成り下がっている。TPPへ参加させるのは、デメリットをもたらす危険性があろう。

 

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