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韓国中道派とされる社会学者ソン・ホグン教授は、文政権4年を総括して「固執・告訴・孤立」と痛烈に批判した。ソン教授は、文政権で入閣を要望されたが辞退した人物として知られている。それだけに、文政権支持者とみられていたが、文政権は元学生運動家に引っ張られると判断しての辞退だったという。そのソン教授のインタビュー記事が登場した。

 

『中央日報』(3月4日付)は、「文政権4年、進歩どころか…固執・告訴・孤立の3コ政治」と題する記事を掲載した。

 

韓国の中道性向知識人に挙げられる浦項工科大学(ポステック)のソン・ホグン碩座教授が朴槿恵(パク・クネ)弾劾時から最近まで中央日報に掲載したコラムを基に、文在寅(ムン・ジェイン)政府に対する苦言をまとめた『正義よりも大事なこと』を出版した。ソン教授は文政権4年に対して「進歩どころか政治の基本要件も充足することすら手に余る」とし「その理由は『固執・告訴・孤立』の(それぞれの頭文字を取って)『3コ政治』のせい」と話した。

 

(1)「(過去の)参加政府(注:進歩派政権)は、参謀が市井に耳を傾けた。運動圏出身も多くなかった。ところが文政府は核心がみな運動圏だ。自分が望む目的通りに引っ張っていくのが運動圏の特徴だ。だから公論の場がないということだ。(文大統領は)本人の意志ではなく、運動圏に呼ばれて出てきて執権したためだ。そのため状況を判断する能力があるのか分からない。南北関係や日本・中国イシューには所信があるように見えるが、労働や資本政策は方向が分からないようだ。大統領の世界観が人権・抵抗・法曹界に限定されたためでないか

文大統領は、帝王的大統領制によってその権限を行使しているが、文氏自身に政治家としての明確なビジョンを持っているわけでない。運動圏(学生運動や市民運動を行なってきた人たち)独特の理念先行政治に引っ張られてきた。下線のように、文氏は所詮、人権派弁護士上がりで視野が極めて狭い。政治家に向く人物でなかった。研究室で一生を過ごすべき人物である。

 


(2)「(私は)2018年3月青瓦台(チョンワデ、大統領府)で政策講義をした。『所主成(所得主導成長)』を推進真っ只中だった時だ。『趣旨は良いが問題が多い』と指摘すると冷たい反応が返ってきた。20日後、再び張夏成(チャン・ハソン)青瓦台政策室長チームとセミナーをしながら所主成の問題点を指摘すると、秘書官の一人に『資本家の言うことだ。皆、大げさだ。あなたも事実、大げさに騒いでいる』と言われた。文政府初期に保健福祉部長官職を提案されたが断った。入閣すれば間違いなく孤立するだろうと判断した。お金を散布する福祉をするはずなのに、反対すればはじき出されるではないか」

文氏の取り巻きは、6割が元運動家上がりである。学生時代、学問よりもデモ行進に積極的であった人たちだ。専門知識が希薄であり、メガホンでがなり立てるような扇動的理論(最低賃金の大幅引上げ)に食いついた層が政権を握ったのである。日本では、あり得ない現象である。

 

(3)「2019年、社会元老として青瓦台に入って大統領に助言した。大統領は一言も言わなかった。別の考えに浸っているのかと思ったほどだった。話の最後に『積弊清算を止めることはできない。正義を立てなければならない』とだけ言った」

このパラグラフは、文大統領が社会の指導層を大統領府に呼んで、広く意見を聞く趣旨で開いた会合である。この時の様子では、文氏は積極的に議論に加わらず、「聞き及ぶ」という雰囲気だった。文氏は「積弊一掃」を言っただけだという。これが、文大統領の限界である。

 

(4)「2019年9月初め、チョ・グクが法務長官に就任する直前に会った。私が『(長官は)辞退しろ。国民の逆鱗に触れた』と言うと、チョ・グクは、『私に対する検察捜査や疑惑は事実ではない』とし『大統領との約束を守らなければならない。(長官は)私が選んだことだ。運命だ』と言った。何も言えなかった。大統領がチョ・グクをとても大切にしているのは事実だ。チョ・グクは最近もSNSにコメントを載せて政治的活動を継続している。先日、『静かに釜山(プサン)に帰ろう』とショートメッセージサービス(SMS)でちっ居を勧めたところ、チョ・グクは『私の妻(チョン・ギョンシム教授)があのようになったので(=収監中なので)助けなければならない』と答えた。心が痛い」

下線のように、文氏はチョ・グク氏を大事に扱っていた。文氏の後任大統領候補と考えていたことは確実である。そのチョ・グク氏は、裁判で次々と悪事が暴かれている。文氏には人を見る目がないようである。「学校秀才」である文氏は、小理屈を並べる人物を好み信頼するという性癖がある。それは、大学では通用しても政治の世界では有害無益である。

 


(5)「任期が1年残った文政府は、過去4年間のように、憎しみをあおって分裂させる方式を続けるだろう。それ以外には土台がないためだ。私は政治をこのような形で私有化する例を見たことがない。この政権には『公共性』という概念がないようだ」

 

韓国進歩派の特色は、「身内理論」である。敵と味方を識別して、敵を徹底的に叩き、味方を擁護するものだ。現在の韓国政治は、与党が横暴を極めている。政権にまつわる疑惑捜査を検察にさせない。そういう法制度を作っている。「検察改革」と言われるものがそれだ。歴代韓国政権で、文政権は最低最悪の部類である。これが、韓国を衰退させる。すでに、出生率(合計特殊出生率)は世界最低の記録を更新している。確実に破綻へ向かっているのだ。

 

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