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韓国は、日韓関係の悪化から米国の仲裁を待っている。米国にその動きはない。現実はその逆で、韓国の懸念する日米関係の緊密化が進んでいる。3月15~17日の日程で、米国の国務長官と国防長官が揃って訪日するとの報道が出てきた。

 

米国バイデン政権は、対中戦略を固める上で同盟国の結束を重視している。対中戦略といえば、インド太平洋戦略である。その「キーストーン」(礎石)が、日本に課せられた役割である。米国が、日本を重視するのは当然であろう。韓国は、米国からインド太平洋戦略の担い手である「クアッド」4ヶ国(日米豪印)に参加を求められたが断っている。こうなると、米国が、韓国にそれほどウエイト置かなくなるのは致し方ない。

 

『ロイター』(3月4日付)は、「米国務・国防長官が3月中旬に訪日で調整 2プラス2も」と題する記事を掲載した。

 

米国のブリンケン国務長官とオースティン国防長官が、今月15日から訪日する方向で日本側と調整していることがわかった。実現すれば、バイデン政権の閣僚として初の訪日となる。外務・防衛閣僚会合「2プラス2」の開催も検討しており、日本政府は中国を念頭に、新政権と同盟の結束を確認する場にしたい考え。複数の日本政府関係者が明らかにした。17日までの滞在で調整している。

 

(1)「ブリンケン長官は3日の外交政策演説で、中国を「最大の地政学上の課題」と呼び、バイデン政権が中国への対応を重視していく姿勢を明確にした。日本の外交筋は両閣僚の訪日について、「強固な日米関係を誇示できる機会になる」と話す」

 

米バイデン政権の主要閣僚の国務・国防の両長官が、テレビ会議でなく訪日するという意義は極めて大きい。パンデミック下であり、直接訪問を極力控えている中での訪日は、世界中の注目を浴びるはずだ。中国は、日米が何を協議するのか。韓国は米韓同盟よりも日米同盟を重視していることに、それぞれ大きな関心を持つであろう。

 

滞在日程が、3月15~17日と2泊3日と比較的ゆったりとしたスケジュールである。この間に、外務・防衛「2+2」の会談が行なわれても当然であろう。日米で膝つき合わせ、密接な打合せが行なわれるに違いない。

(2)「茂木敏充外相とブリンケン国務長官、岸信夫防衛相とオースティン国防長官はそれぞれすでに電話で会談している。日米の2プラス2が実現すれば、2019年4月以来約2年ぶりとなる」

 

日米ともに国務長官・外務大臣と国防長官・防衛大臣の電話会談を済ませている。顔合わせは終わっているので、「2+2」会談では突っ込んだ話合いが行なわれるであろう。

 

日本は2月3日、英国とも外務・防衛「2+2」会談をTV方式で行なった。そこでは、次のような話合いが行なわれている。

 

『大紀元』(2月8日付)は、「日英22で『友情』確認、英国はインド太平洋地域を重視」と題する記事を掲載した。

 

日本と英国は23日、両国の外相・防衛相会合(22)を開催し、安全保障における協力と地域情勢について話し合った。英国側は日英関係の親密さをアピールし、インド太平洋地域のプレゼンス強化を表明した。英国はEU離脱に伴い、新たな市場の開拓を図っている。日本は地域へ英国を引き込み、経済と外交の両面で中国に対抗する狙いがある日本と英国は23日、両国の外相・防衛相会合(22)を開催し、安全保障における協力と地域情勢について話し合った。英国側は日英関係の親密さをアピールし、インド太平洋地域のプレゼンス強化を表明した。英国はEU離脱に伴い、新たな市場の開拓を図っている。日本は地域へ英国を引き込み、経済と外交の両面で中国に対抗する狙いがある。

 


(3)「茂木敏充外相と岸信夫防衛相は、ドミニク・ラーブ外相とベン・ウォレス国防相と第4回日英外務・防衛閣僚会合を映像形式で行った。
英国の声明によれば、ラーブ英外相は日本を「英国の主要な安全保障パートナーにして、親密で永続的な友人」と呼んだ。また、英国は「インド太平洋を重視」し、海上航行の安全と自由貿易は両国の「共通の優先事項と戦略的利益」だと述べた」

 

英国は、EU離脱後でありアジアとの関係を深める方向へ転換した。TPP(環太平洋経済連携協定)への加盟申請もその一環である。「アジアの一員」になるくらいの意気込みである。中国にとっては、手強い相手が登場したとみているはずだ。

 

(4)「日本の声明では、本年中に空母「クイーン・エリザベス」を含む空母打撃群をインド太平洋地域に展開するという英国の発表に歓迎の意を表した。4大臣は、安全保障環境が大きく変化し基本的価値観が挑戦にさらされている中で、戦略的パートナーである日英両国が「自由で開かれたインド太平洋」の実現に向けて協力していくことを確認した。また、中国共産党政権による香港での人権抑圧や、新疆ウイグル自治区の人権状況について「重大な懸念」を表明した」

 

英国は、最新鋭空母「クイーン・エリザベス」を含む空母打撃群が、日本を準母港にして派遣される。潜水艦や駆逐艦を従えた攻撃陣である。英国は、インド太平洋戦略に参加する意向も固めているという。そうなると、「クアッド+α」という位置づけとなる。

 

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