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中国軍は昨年6月15日、習近平氏の67回目の誕生日にヒマラヤ山中でインド軍を急襲し、20名のインド兵を殺害した。以降、中印関係は悪化している。インドは、中国製のスマホやソフトなどを使用禁止措置にして対抗している。これは、中国にとって大きな誤算になった。14億の人口を擁するインド市場から閉出されたことを意味するからだ。中国は、愚かなことを行ったものである。

 

『大紀元』(8月1日付)は、「インド、中国との平和的共存は『ない』、専門家」と題する記事を掲載した。

 

米国のブリンケン国務長官は7月28日、インドのジャイシャンカル外相、ナレンドラ・モディ首相と訪問先のニューデリーで会談した。両国は中国の名指しは避けたものの、日米豪印による協力枠組み「クアッド」の連携を深め、防衛協力を深めることで一致した。モディ首相はブリンケン氏との会談後、「印米戦略パートナーシップを強化するというバイデン大統領の強いコミットメントを歓迎する」とツイッターに投稿した。

 

(1)「印シンクタンクCentre for Land Warfare StudiesCLAWS)の研究員で、アムリタ・ジャッシュ氏は、大紀元のインタビューで、権威主義体制を敷く中国の脅威の高まりに連帯することは、米印をはじめとする地域内外の国々を結び付ける「大義」であると述べた。また同氏は、2020年に起きた、インド北部と中国西部の国境地帯に位置するガルワン渓谷での中印衝突により、「(インドと中国の)平和的な共存は失われた」と語った。

 

インドは、昨年6月15日深夜、ヒマラヤ山中での中国軍急襲によって、根本的な中印間の信頼関係が失われた。

 

(2)「インドと中国の間には、実効支配線(LAC)が引かれており、中国はLACで「常にインドの心意を試し、挑発しようとしている」とジャッシュ氏は指摘する。両国国境を巡る対立は1962年の軍事衝突に端を発する。それ以来、LACで続いていた緊張状態が、ここ数年著しく高まっている。2017年には、ブータンの国境付近のドクラム地域で、中印両軍の一触即発のにらみ合いが1カ月以上にわたって続いた。きっかけは、中国軍がインドの同盟国ブータンの主張する実効支配線を越えて、道路を建設したことだった」

 

中国の領土欲は尋常なものでない。旧植民地が盛行した当時の意識そのものである。中国は100年以上も遅れた国際意識を振りかざしている。こういう中国には、同盟を結成して対抗する以外に道はない。残念ながら、力には力で対抗するという原始方式の採用である。

 

(3)「中印両軍は2020年6月にもガルワン渓谷で衝突し、双方に死者が出た。これまで両軍の間には銃器を使用しないとの合意があったが、中国兵は有刺鉄線を巻いた金属バットや釘を埋め込んだ棍棒を用いた。「中国が扇動したということは、非常に明白である」とジャッシュ氏は述べ、中国共産党政権の武器使用はLAC沿いにおける中印間の「すべてのプロトコルを破った」と指摘した。同氏は著書の中で、「インドと中国の国境沿いでの中国の行動パターンは、南シナ海で見られるような、紛争地域を侵食して支配する『サラミ・スライス』戦略に準拠している」と述べ、中国は漸進的な小さな行動を積み重ね、目標を達成しようとしていると指摘した」

 

中国軍に襲われたヒマラヤ山中の現場は、凄惨を極めていたという。モディ首相は、現地で中国への復讐を誓うという異常事態を現出させた。その責任は、全て中国にある。

 


(4)「ジャッシュ氏は、権威主義的な中国は、インドと中国の国境沿いで強さを誇示しようとしている。いっぽう、中国共産党の一党支配を根本的に脅かす国内外の大きな問題に直面しているという。中国国内では、経済成長の鈍化や、チベット、新疆ウイグル自治区、香港における中国共産党の支配に対する広範な抵抗が挙げられる。対外的には、米国、インド、日本、台湾など世界の自由民主主義諸国や、「一帯一路」構想に参加して多額な負債を抱えた国々との経済的・軍事的な緊張関係が生じている」

 

中国の権威主義が生み出す内外の矛楯は、明らかに中国共産党への批判の度合いを高めている。中国経済の減速度合い大きくなるとともに、習近平氏は一層の困難に直面し「横暴化」するであろう。それは、破局への道にほかならない。

 

(5)ジャッシュ氏は、2002~20年にかけて米印間で結ばれた軍事情報保護、軍事ロジスティックス共有、通信の安全保障、標的と航行情報の提供に関する「4つの基本合意」 を挙げ、米印関係は「時間とともに強化されている」と述べた。同氏は、米印関係に貢献しているもうひとつの大きな要因は、「自由で開かれたインド太平洋」を支持する日米豪印4カ国による、安全保障協議の枠組み「クアッド」にあると述べた。さらに同氏は、中共ウイルスの大流行を受け、4カ国の関係は「かつてないほど強固になった」と強調し、「英国、カナダ、フランス、ドイツなどの国々が、インド太平洋のビジョンに少しずつ賛同するようになってきている」と語った」

 

インドは、ネール時代以来の「非同盟主義」を貫いてきたが、中国の横暴が強まると共に、日米豪印4ヶ国の「クアッド」への依存を深めている。インドにとっては、日本という得がたい友好国がクアッドに存在するので、心置きなく全てを託せる気持ちになっていると思われる。インドにおける日本の信頼度は、これほど高いのだ。