長いようで短かった東京五輪は、きょう8日に閉会式である。日本選手団は7日までで金27、銀12,銅17で合計56個となった。堂々の世界3位である。選手とスタッフ、関係者、日本国民の総合力を発揮して得たものであろう。
選手の活躍もさることながら、ボランティアの皆さんが心温まる応対をしてくれたお陰で、日本の評価がさらに上がっている。ここに紹介したい。
『THE ANSWER編集部』(8月7日付)は、「ボランティアから労いの日本語、意味を知った英キャスターが驚愕『何という文化だ!』」と題する記事を掲載した。
東京五輪を支えるボランティアの人々に、来日している海外キャスターは感銘を受けたようだ。競技場を去る際にかけられた言葉について自身のSNSで「なんという文化なのでしょう」と紹介。フォロワーからも「東洋から学ぶことがたくさんある」などと反響が寄せられている。
(1)「ボランティアの人々について自身のツイッターに投稿したのは、英衛星放送「ユーロスポーツ」のキャスター、オーラ・チェンナウイ氏だった。元全アイルランドの三段跳び女王でもある同氏は、このように驚きをつづっている。「競技場を去る際、ボランティアと大会関係者が同じフレーズを繰り返しています。東京を拠点にしているカメラマンが訳してくれた。彼らは全ての人に繰り返し、繰り返し『大変なお仕事ありがとうございます。ゆっくり休んでください』と言っているのです。なんという文化なのでしょう」
「大変なお仕事ありがとうございます。ゆっくり休んでください」。この労りの言葉こそ、「オモテナシ」の原点であろう。英国人キャスターが、感動したと言うのだから海外では余り聞かないに違いない。
(2)「絶えず海外の関係者に、「お疲れ様です」と労いの言葉をかけ続けている姿を伝えたチェンナウイ氏。海外のフォロワーからは「西洋は東洋から学ぶことがたくさんある」「ラグビーW杯で日本に行ったけど、これまで経験したことのない歓迎を受けたよ」「2002年サッカーW杯も素晴らしかったよ」などと反響が寄せられている」
「お疲れさま」は、日本では日常的に聞かれる言葉である。何気ない一言だが、外国人には胸に響くのであろう。外国語でなく日本語で喋る。これが、良かったのだ。
『THE ANSWER編集部』(8月7日付)は、「選手・関係者らが帰国の途、サッカーNZ代表の“お見送り”も話題に」と題する記事を掲載した。
東京五輪もいよいよ明日8日で閉幕。競技や取材を終えた選手・メディアは続々と帰国の途に就いているが、滞在先などで受けた“お別れのおもてなし”が胸を打っている。五輪金メダリストの英レポーターは空港で目撃した日本人ボランティアに感激し、「この組織は一流だった」「東京五輪のボランティアはどの五輪も優しいと証明した」と話題となった。
(3)「ボートで1992年バルセロナ五輪から4連覇したマシュー・ピンセント氏は、英公共放送局「BBC」のレポーターとして来日。3日にツイッターに空港で撮影した1枚の写真を公開した。ボランティアの日本人女性が英語で記した「素晴らしいパフォーマンスと笑顔、そして日本へ来てくれたことに感謝します」と帰国する選手へ向けたメッセージ。最後には日本語で「有難う!」ともつづられ、顔は満面の笑みだ」
こちらは、英語と日本語で感謝の言葉を述べている。パンデミック下で、日本観光は不可能であっただけに、窮屈な思いをさせた。それに対する感謝の言葉が素晴らしい。
(4)「ピンセント氏は、投稿文面に「これは素敵でした。空港のボランティアグループが出発する選手を拍手していました。こういうタッチは美しいです」とつづり、感動した様子の英ファンからも「東京五輪のボランティアはどの五輪よりも優しいことを証明した」「ラブリーなボランティアだ」「日本が大好きだ」「この組織は一流だった」などと反響が寄せられた」
空港のボランティアグループは、出発する選手を拍手で見送ったという。これも、なかなか味のあるオモテナシである。ニコニコしながら拍手する。される方もする方も、そこには一体感が醸し出される。良いシーンであったであろう。
(5)「サッカー男子のニュージーランド代表は準々決勝で日本に敗れ、帰国する際、宿舎の外でホテルのスタッフ、警備員、ボランティアら総勢20人が集まって見送ったことが話題となった。大会は8日で終了し、来日した関係者は続々帰国することになる。最後まで日本のおもてなしが見られることは、この大会に参加した人たちの忘れられない記憶になるだろう」
ホテルのスタッフ、警備員、ボランティアら総勢20人が宿舎の外に集まって見送ってくれた。サッカー男子のニュージーランド代表は、準々決勝で日本に敗れた「失意」も、この見送りで気持ちも楽になったであろう。そこには、勝者も敗者もない、友情の花が見事に咲いたに違いない。
東京五輪は、パンデミック下という異常な環境で行われた。日本へ良い思い出を残してくれれば、それが何よりである。
コメント
参加国の選手やメディアからの感謝の言葉は、褒められようなどとは考えない無意識の親切な対応が認められたことです。これは、私も金メダルに値することだと思います。
パラリンピックが終わるまで、まだまだ暑く長い苦労の日々が続くと思いますが、ボランティアの皆さんには、自身の健康にも十分に気をつけられてご活躍されるよう祈念します。
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