テイカカズラ
   


韓国は、旧慰安婦と旧徴用工の賠償問題で解決済みにも関わらず、日本へ再度の賠償請求を起すという執拗さを見せている。ところが、韓国軍がベトナム戦争で引き起したベトナム村民への殺戮について、まったく顧みようとしない態度を取り続けている。こういう無責任な韓国政府の態度が、ついにベトナム村民から提訴されて公になった。米紙『ニューヨークタイムズ』(NYT)が報じたもの。

 

日本は法的に解決済み問題だが、韓国はベトナムで無辜(むこ)の村民を約70人も大量殺戮した。日本は、朝鮮の人たちの生命を奪ってはいないのだ。それにもかかわらず、韓国はこれまで日本を「悪逆非道」と非難してきた。韓国兵のベトナムでの行為は、「死刑」に相当する犯罪行為を働いたのである。改めて、韓国社会の身勝手さが問われる事件である。

 


『中央日報』(8月24日付)は、「『受けたのはコメ30袋だけ』 韓国に訴訟を起こしたベトナム戦被害者の涙」と題する記事を掲載した。

 

ベトナム戦当時、派兵韓国軍に被害を受けたという村の生存者が韓国裁判所に被害補償訴訟を提起したとニューヨークタイムズ(NYT)が21日(現地時間)、ソウル発記事で伝えた。

 

NYTはこの記事で、「韓国軍が村に来て母、姉、弟や親戚など5人を失った」というベトナム中部のフォンニィ・フォンニャット村の生存者グエン・ティ・タンさん(61)の話を伝えた。また、現在の韓国政界と一部の市民団体が民間人被害事件を調べるための特別法制定を進めていると報じた。グエンさんは、「韓国軍がわが村に来たあの日の悪夢から抜け出せずにいるが、韓国政府はわが村を訪問したこともなく、何があったのかも尋ねもしなかった」と話した。

 


(1)「韓国はベトナム戦争当時、32万人の将兵を派遣した。韓国軍は強い軍規と戦闘力で武装し、米軍以上の戦果を上げたという評価を得ている。NYTは、韓国軍が駐留した地帯では、まだ乳飲みの子豚も生き残れなかったことで有名であったとも伝えた。その現地では、韓国軍によって民間人までが殺害されたとする主張が提起されている」

 

韓国兵が、ベトナム戦争で残虐行為を働いた事実は本欄でも取り挙げてきた。ただ、法廷へ持ち出されることはなかった。韓国の民間では、現地へ慰霊碑を建てたように報じられている程度である。文大統領は、事実を知りながら頬被りして、日本へ「人権に時効はない」とうそぶいてきた。なんと矛楯したことを行ってきたのかと呆れるのだ。

 


(2)「NYT報道によると当時、米軍海兵隊や南ベトナム民兵隊はクアンナム省のディエンバンで作戦中。フォンニィ・フォンニャット村へ向かう途中、小屋が焼けている状況を発見していた。韓国軍が負傷させ逃げる民間人を救助もしていたのだ。また、フォンニィ村へ到着後には、頭を銃で撃たれた子どもや妊産婦、まだ生きているままで胸が切られた女性などを含む遺体の山を発見した。調査団の1人はこの姿を写真に残している。70人以上の村人が亡くなったと推定される」

 

米軍の調査団では、殺戮現場の写真を撮ってあるという。まさに「大虐殺」をしたことになる。韓国では、日本の「旭日旗」を「戦犯旗」と呼んでいる。韓国軍旗こそ、まさに「虐殺旗」であり、ヒトラーの「ハーケンクロイツ」並みである。恥を知るべきだ。

 

(3)「1968年4月米軍捜査官は、「戦争犯罪の可能性があるほど」という結論を下し、ベトナム駐留中だったチェ・ミョンシン中将(1926~2013)に関連内容を問い合わせている。チェ将軍は、「虐殺は共産主義者などが装ったこと」と反論した。しかし、参戦した韓国兵のリュ・ジンソンさんは、「ベトナム戦に参戦した韓国海兵隊は、(韓国軍に危害を与える恐れがある場合)小さい火災でも、それを追跡して現場で発見されたもの全てを破壊し、非武装の民間人を含む敵に恐怖心を与えよとの命令があった」と主張した」

 

ベトナムへ派遣された韓国兵の証言がある。韓国は、これだけ証拠が揃っていれば、逃げ隠れはできない。日本に対して「人権論」を訓示してきた手前、早く謝罪して罪を認めるべきだろう。

 

(4)「(前記の韓国兵)リュさんは当時、村に武装した男性はいなかったとも打ち明けた。機密解除された米軍文書で、米海兵隊捜査官のジョン・カンパネラ少佐は、「この事件の犠牲者は無防備状態の民間人で、ほとんどが女性や子どもだった」と明らかにした。また「死亡者とケガ人の遺族をなだめるために謝罪の意を伝え、2月18日にお見舞いの名目でコメ30袋を渡した」と記載してある」

 

現地では当時、米軍が韓国兵による村民虐殺を気の毒がって、コメ30袋をお見舞いに贈っている。これも、韓国の責任を立証している。

 

(5)「NYTは、「ベトナムの生存者は正義を望んでいるが、彼らが受けたのはコメ30袋だった」と報道。NYTは、韓国とベトナム政府のいずれも被害者が発生したこの事件の解決に積極的でないと指摘した。文在寅(ムン・ジェイン)大統領が、2018年ハノイを訪問した当時、「不運な過去に対する遺憾」を表明したが、公式的な謝罪はしていないということだ。NYTは、「文大統領の遺憾表明は生存者をほぼ慰めることができなかった」とし、「グエンさんと他の生存者が文大統領に送った嘆願書には、『韓国政府と役人らは、生存者に謝罪を望むのか尋ねなかった。われわれは謝罪を望んでいる』と書かれている」と伝えた」

 

このパラグラフで、文氏の立場が一層、不利になっている。日本へは鋭い責任追及をしながら、自国兵による虐殺事件には口を閉ざしているからだ。何と、「二重人格」的振る舞いであろうか。弁護士出身らしく、正義に則った行動をすべきだ。